刃物的痛恨握

2018年09月13日 ナイフ四本目の進行中にアクシデント!


ここまでは順調だったのだが・・・。



「これでなんとかご勘弁をお代官様!」

前回の続き、自作ナイフ4本目の作業工程でとんだトラブルが!

前回は、ブレードのハンドル材を取り付け圧着させたところまでご報告していました。無事に接着が両面終わり、翌日接着剤が固まってから概形のカットに入りました。上の画像はすでに概形のカットが終わった状況です。薄刃のレーザーソーで余分な部分を切り落とし、ヤスリを使ってブレードの形へと綺麗に整えました。実はこの作業がとてつもなく辛くて、最終的に8時間もかかってしまいました。一日中飯抜き休憩無しでカンナやヤスリを使い続けていたため、右腕と肩に強い痛みが出始めました。しかし、作業としてはかなりきれいに仕上がったので満足のうちに、この先の作業はは翌日へと持ち越しました。

翌朝起きると、右腕に激痛!腕が上がらなくなっていました。五十肩のような激痛に焦り、しばし落ち込みました・・・。午後になり痛みが消えてきたので、作業再開です。今思えば、ここで作業手順を間違えてしまったようです。まずハンドル材全体を薄くして、使用サイズに近づけました。次は予め貫通させておいた穴にファスナーボルトを通すため直径10mmの穴に深さ2mmほど広げます。

ところがこの作業の時、メイプル材の特徴を甘く見ていました。かなり硬い木なので刃物が食い込みやすいんです。ドリルで10mmに広げた瞬間、ドリルの刃先が暴れて、穴の直径以上にメイプル材の表面へ裂け目ができたのです1mm程度の深さですので、この先削っていけばなんとかなりそうです。

その状態でファスナーボルトを取り付け、エポキシ接着剤で固定しました。ここでの判断が後々悲惨さを生みます・・・。またしても一晩置いて接着剤が完全に固まったことを確認してから、ファスナーボルトの飛び出した部分を接着剤のはみ出しと共にハンドル材の割れを消すために厚みも1.5mm削り取る作業に入りました。

作業は順調に進んでいるように見えましたが、ここでようやく問題点が発覚!私は削り込みの幅を勘違いしてたのです。作業が終わってみると、ファスナーボルトの削りすぎが発覚!削るのは1.5mmではなく1mmでよかったのです。その結果、ファスナボルトの一部分が削れて無くなってしまいました!うおおお!!!なんてこったい!しかも、ハンドル材全体も割れを消すために削り過ぎが発覚!予定よりかなり薄い仕上がりに!慌てていたので、写真を取り忘れたのは残念!

間抜けな自分を呪うのは後にして、対策を考えねばなりません。このナイフから、貼り付けたハンドル材を一旦外してしまうという考えはまず却下。というのは、接着剤で強力に固定しているので、剥がすとブレード材へのダメージが大きそうです。とりあえず、このままではどうしようもないので、ファスナーボルトの除去に着手!力技でなんとか排除に成功!その外した後は接着剤が固まった間抜けな黒い穴が見えていました。

しかも穴の周辺が傷ついて、だらしないサイズに変化していました。もうこの穴のままでは使い物になりませんね。そこで、どうやってこの穴を加工し再利用するか?をしばし熟考・・・すると閃きました!!!ハンドル材はメイプル。そこへアバロンの直径12mm材を嵌め込むのはどうだろうか?つまり、ギターの指板のポジションマークのような仕様にするってことですよ。そうしましょう!しかしその前に、12mmの穴へ綺麗に拡張できるか?が壁としてありました。

他の端材で実験です。以前買っていた特殊なドリルビットを引っ張り出したところピッタリ直径12mmでした。するときれいに12mmの穴を開けることに成功。しかも、変な割れやバリが出ることもありません。好都合です。すぐに本体へ加工開始!無事に裏表で4つの12mm径穴が完成しました。後は、ここにアバロン材を埋め込んで接着し平面を出した後に、ハンドル全体を再度サンドペーして仕上げます。使うにはギリギリのサイズですが、まあ、今回のトラブルに関してのリカバリーとしては「これでなんとかご勘弁をお代官様!」といった感じですね。

 

そして、アバロン材を注文しました。ついでに、次のナイフNo5のハンドル材も一緒に注文!手元に届くには10日間以上待たなければならないでしょうが、急ぐ旅でもないので、次の作業の手順を綿密に組みたてて待ち受けることにいたしましょう!

今回の失敗によって、次は何に気をつけなければならないのかが明確になりましたよ。手順も少し変えたほうが良いと判明。失敗は失敗として終わらせるのではなく、次へのステップにしなければなりません。

今後の注意点
ハンドル材は、まず均一に厚さを整えてから次のステップに入る。
貼り付けてからの正確な厚さ出しは失敗の危険を伴うので避ける。

硬い木材の大きな穴開けは、欠けや割れの原因となりやすいので、
いきなり木工用ドリルでやるのは危険。
それを見越した厚みのあるうちに加工できるか考える。

ファスナーボルトは、思っていたより使いづらい。
しかも、使わなくてもハンドル材は固定できるので、
別のデザインを考えたほうが懸命。


本日の結論
頭の中での計算と作業実態に多いなる乖離があったことに挫折しそうになりました!

「独断倉庫」に関しての御意見は「啓示倉庫」へ書き込んで下さいな。



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