刃物的楓握材

2018年09月10日 ナイフ四本目の仕上げへ取り掛かりました!


これが届いたギターの端材。



「これが一番時間がかかりそう」

しばらく放置していたナイフ四作目製作の準備が整いましたので作業再開です。

ダマスカスブレードにブラス製の自作ヒルトを取り付けて整形したところでしばらく作業が中断していました。ハンドル材がなかなか届かなかったのが理由です。今回も「ギター製作者とのコラボレーション・ナイフ製作」のコンセプトに従いギター作家の谷口富士男さんに、ハンドル材としてフレーム・メイプル端材をご提供いただきました。谷口さんの作業が終わらないと端材が出ないのでしばらくそれ待ちだったのです。

そしてようやく届けられた端材は、見事なメイプル端材と珍しい模様のマホガニー端材。マホガニーは薄くカットしてあったのでそのまま使えるのですが、メイプル材は15mm〜20mm程度の厚みがあり厚みも不揃い。端材ですから贅沢は言えませんね。そこで次の作業として必要になるのが、使用しやすいようにメイプル端材を8mm厚にカットすることでした。実はこれが悩みのタネ。容易にできる方法をアレコレ妄想し続けました。

電動鉋があればすぐに終わる仕事ですが、手作業でどこまでできるのかと悩みつつ1週間が過ぎました。その間に加工のため手に入れたのが「レーザーソー」という極薄刃の小型ノコギリでした。谷口さんのお勧めでしたのでね。意を決してメイプルのカットに手を出したのが9月9日お昼。ちまちまとした作業で、しかもノコギリが極薄刃のためにしなってしまい、不慣れな作業でもあるのでなかなか作業が終わらずでした。メイプルは硬い木材なので、杉の板を切るようには行かないのです。

半分ほどカットが進んだ時にふと思ったのが「バトニングでこの先をカットできないのか?」でした。バトニングというのは、キャンプなどで薪割りする時、斧がない場合はナイフを薪に当ててハンマーで叩くやり方のことです。この使い方ではナイフはストレスを受けますので、かなりブレードの厚い物が必要です。幸い私は先日ブレードの厚みが4mmの頑丈な大きめのナイフを手に入れたばかりでした。で、意を決してやってみたところ、なんとか真っ二つにメイプル材が割れてくれました。一気に時間短縮です。ただ、平面性はまったくない表面でしたので、その後の材のカットに気を使いました。これがカットしたメイプル材です。接着する側は平面なので問題なしです。エポキシ接着剤で貼り付けるとこのように。一晩放置し、接着剤が硬化したのを確認してから、ドリルで3か所穴を開けます。





次の作業はハンドル材を反対側へ貼り付けです。取り付けようと空合わせしたところ、微妙にヒルト側の接着面に隙間が見つかりました。おっといけねえ!ヤスリで慎重に平面を出しながら角度を微調整。ぴったり揃ったところで一気に接着です。万力でしっかり締め上げ、グリップの後ろ側が少し浮き気味だったので、バイスグリップでサポート。これでまた一晩置けばハンドル材の接着は完了です。その後、三か所の穴を貫通させてから、ハンドル・シェイプの外形削り出しを始めます。もちろん、ハンドル材の平面も出ていないので、それも削って整えます。これが一番時間がかかりそうですね。本日の作業はここまでです。



本日の結論
やっと再始動です。多少時間がかかっても、作業の手順や方法を明確にしてから進むと効率良い!

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