日本的対処話

2018年09月01日 予期せぬ結末に!


本日朝、このナイフが届いた!型番SA28



「ほんの僅かに左ズレ」

早くも9月に突入したのですが、相変わらず暑い日が続いています。来週頭には台風もやってくるし、なんとなく頭の中が落ち着かない日々が続いていますよ。仕事が暇だというのが唯一の救いのようなものでね。

さて、そんなクソアツイ日々のこの一週間に起こった「予期せぬ出来事」を書いてみましょう。

今年に入ってからもう何回ナイフネタを書いたことでしょう。今回もナイフネタです。数ヶ月前にamazonで見つけたナイフがありました。ブランドは「Corumbia knife」です。しかし、生産国は不明なのですよ。日本の刃物輸入業者がamazonで販売しています。評価を見ると様々なのですが、私が理解したのは「低価格だが、自分で刃を研げば生まれ変わる性能」ということ。たまにハンドルにグラつきがあったりとかの不良品もあるようですが。最初に見たときの価格は1,980円でした。何だこの安さは・・・怪しい!と思ってしばらく手を出さずにいたのですよ。



やがて自分自身の手で、ナイフを作り始めてみると、Corumbia knife の価格がとてつもなくリーズナブルであると気付きました。この価格では材料費にもならないのですよ。今の私は2,000円でこのナイフを作れと言われれば「ばっかじゃないの?」と言い返す自信があります。

そして気になったのは、この価格で果たしてどの程度のクオリティーなのか?という実像です。非常に気になりました。ネットの評価では大絶賛している方も多くいますしね。そこで8月27日(月)にamazonで1本注文してみました。早くも翌日8月28日(火)午前中に配達されました。ただし、2,080円に値上がりしていましたが・・・。

届いてすぐにチェックしようと机の上で触っていたら、手が滑ってナイフがするりと机の端から落ちてしまいました。エアコン入れっぱなしの部屋なので湿度が低く、歳とった私の指先は全く潤いを失っていているのです。コップもよく滑り落としてしまいます。


全治10日程度かね?

床に落ちたナイフを拾おうと腰をかがめた時、それに気づいたのです。ナイフは私の短パンから出た右太ももをかすめて落ちたようで、膝のちょい上がぱっくりと切れていました。血が流れ始めたので慌てて止血作業開始!ところが、全く痛みを感じないのです。傷口があまりにも綺麗にすっぱり切れているせいでしょうね。つまりこのナイフはそれほど切れ味があるってことなんですね。

このナイフの評価をするため、細部に渡ってチェックし始めたところ、まずヒルトとブレードとの間に僅かな隙間があり、製造の正確性に欠けていました。しかし、この価格では許そう!ハンドルはマホガニーのようで美しく杢目の整った材で好感触、削り方にもムラはなく薄いラッカー仕上げのようでOK。4mm厚のステンレス材でフルタングなのでずっしり重く感じます。ブレードはきれいにミラー仕上げですが、この価格ならではのそこそこの仕上がり。実用には全く問題なし。かなり実践的なナイフです。ところが・・・最後にひとつ気づいてしまったのです。



ナイフの美しさのひとつはブレードの左右対称性です。つまり、刃がブレードのセンターにあるのが常識なのです。ところが、刃先を見るとかなり違和感がありました。僅かな左右のセンターズレは自分で刃を研ぎ直せば修正できますが、このナイフのセンターは大きくずれていて「なんだこれは?自力で研ぎ直すにも時間がかかりすぎるなあ・・・」と手を加えるのを諦めました。そして「これはセンターズレの大きな不良品である!」と判定してすぐにamazonで返品の手続きを取りました。

返品理由は「本来センターであるはずのブレードのセンターが大きくずれていて加工不良品である。この商品を検品しなかったのか?それとも検品して問題なし商品として出荷したのか?もしそうであれば最悪である」の旨を書いて連絡したところ、直ぐにamazonから返事が来て「指定住所に返品すれば、受け取り次第返金する」というのです。即刻梱包して返品完了。8月30日(木)午前中にはamazonから「商品を受領したので返金処理を完了した」との連絡があり、一件落着となりました。と、ここで終わるはずだったのですが・・・。

このナイフはちゃんと作られていればかなり使いやすく、しかも頑丈なのでコストパフオーマンスにはかなり優れています。返金もあったしもう一度注文してみようかなとしばし考えていました。そして8月31日になり販売会社から直接連絡が来ました。要旨を短く書くと「商品で迷惑をかけて申し訳ない。ご指摘はありがたくこれを期に検品の方法を改善する。ついては新しい代替え品ナイフを送る。最初のナイフは廃棄処理されるか、研ぎ直してお使いいただきたい」との内容。

んんん?返金処理が済んだのではないのですか?それなのにどうして?と考えているうちに本日9月1日午前中に新しい「Corumbia SA28」が届きました。検品すると、ブレードのセンター以外は返品したナイフのほうが良かったかも。もちろんブレードのセンターはほぼ出ていました。ほんの僅かに左ズレですがまあ許容範囲内でしょう、この価格なら。

はてさて、私はどうしたらいいんでしょう?ラッキーとして受け取ればいいんでしょうか?と悩んでいた時気づいたことがありました。それはamazonの評価です。あのまま放置して悪評を評価欄に書き込まれるよりも、販売会社は2,080円+送料を出費することでそれを回避できるとすれば必要経費ではないでしょうか?もっとも2,080円は販売価格であって仕入原価ではないので、実際の出費はもっと少ないはずですけどね。とは言え実に日本的真面目な対処ですねえ!

さて、それでは本日午後は「Corumbia SA28」のブレードの修正と研ぎをやってみましょう!きっと更に切れ味は上がるはず!でもねえ・・・仕上げても使う場所がないんだよね。


本日の結論
そういうわけで最終的に無償で新しいナイフが手に入りましたとさ・・・。

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