布哇的供給材

2018年06月23日 ハワイアン・コア銘木材が届いた!

上下がAAAAAのハワイアン・コア材 真ん中は、ホンジュラス・ローズ材
サイズはそれぞれ、145mm x 45mm x 4.5mm 程度



「作業工程を妄想して」

最近ハマり始めた趣味で「ナイフ造り」があります。刃の部分は自力で作るには機材が多く必要ですし、このマンション暮らしの環境では作業音に対するクレームもあるだろうと長年手を出すことはなかったのですが・・・。本年4月頃から気になるナイフを見つけては少しずつ購入するようになりました。使う予定はまったくなく、男にありがちな趣味の収集ってやつですね。自分が理想とするナイフはどれだろうか?と探し始めたのです。

やがていつもの私の悪い癖が出てきました。「自力で作ってみたい!」との欲求が頭をもたげたのです。で、ネット上を探してみると、アメリカやイギリス、インド、パキスタンあたりで刃の部分「ブレード」だけを販売しているショップが沢山見つかったのですよ。ebay経由ですので、支払いはPaypalですし、配送も心配いらないようです。かと言っていきなり本格的なものに取り組む気はなかったので、サンプル製作してみようと小さなナイフのブレードをアメリカから取り寄せました。更にハンドル材も中国から購入しました!ナイフ製作の後半作業であるハンドル製作を楽しむのです。

師匠がいるわけでもないので、私の持つ常識的な作業能力や工程で果たしてそれはできるのか?をやってみたところ、なんとか1本完成しました。しかし、製作して初めて分かる盲点がいくつかあって、次の製作ではそれをクリアしたいと考えました。そして、思いついたのは「ギター製作で発生する銘木の廃材再利用」です。なんとなく、ナイフでもギターと関わっていたかったのですよ。ナイフ造りで使うハンドル材は最低 6mm x 120mm x 4mm あればなんとかなります。その一回り大きいサイズがあればさらに安心ですが・・・銘木の廃材はギター製作者にとってある程度のサイズがあれば再利用可能でしょうが、小さなモノは廃棄せざるを得ないはずです。

ギターを手作りされている場合、銘木を使われていることが多くて、高額な杢目の美しいAAAAAクラスの材が使われていることも多いのです。その廃材を廃棄するのはもったいない!と思ったので「ギター製作者とのコラボナイフ」とのコンセプトを立てました。廃棄物の再利用であればご協力していただけるかもと、すぐにギター製作者の方に相談してみました。

相談相手は TGW Taniguchi Guitar Works の谷口氏です。私のペダルのユーザーでもありまして、当家に来られたこともあります。いきなりの申し出が失礼であるのを重々承知の上で、私の趣旨をお伝えしましたところ、面白がっていただきまして、快諾!ご協力いただけることになりました!


谷口さんの工房では、この様にハワイアン・コア材がふんだんに使われています。

例えば、このようなハワイアン・コア材のギターを製作された後には、ギターボディーの上部で確実にナイフ製作が必要とするサイズの廃材が出ますね。谷口氏にはいくつかの材の検討をしていただいた後に、こんな提案をしていただきました。「サイズ的にAAAAAのハワイアン・コアの廃材からならハンドル材のサイズは切り出せます。ただし、厚みが足りないのでローズ材と張り合わせてラミネートにして厚みを稼げば使えますよ」との回答が。面白いご提案です!

サイドから見ても上から見ても銘木材の変化が楽しめますね。材の貼り合わせは、二液式のエポキシ接着剤で行えば問題なし。縞模様を楽しむことにしましょう。一つ気をつけなくてはならないのが「ハワイアン・コア材は加工の際に端が欠けやすいんです。慎重に作業をお願いします」という谷口氏の一言。銘木材を必要サイズにカットしてお送りいただきました。実は、ハワイアン・コア材の欠け易さは以前別のことで経験済み!ですので覚悟しています。谷口さま!お手数をおかけいたしました。ご協力感謝いたします!

届いた材を検討していると、いろいろ分かってきたことがあります。まずコア材は4.5mm厚でしたので、表面を削り出すことを計算に入れると2.5mm程度の別の材に貼り付けて厚みを出すということが必然であると解りました。さらに、ローズ材とコア材を触っているうちに、ローズ材の方が僅かに重く密度があると感じます。たぶんローズ材の方がハンドル材に向いているのでしょうね。ネットで探してみると、コア材を採用しているナイフもたくさん見つかりましたので、今回はコア材を表面にします。さて下地材は何にしましょうかね?最終的にコア材の美しさを引っ張り出せるでしょうかね?ここからの妄想時間が始まります!

肝心のブレード(刃)はまだ届いていません。アメリカからEMSで6月15日に発送されていますので、もうそろそろ届くはずなのですがね。材料が揃わないうちから、作業工程を妄想して楽しんでいます!想像しただけでもあれこれ複雑な処理をしなければならなさそうです。この面倒臭ささが楽しいのですがね!ちなみに、英語で「面倒くさい!」は「What a pain it is!」だそうです。


この様に完成予想図を描いてみました!

ちなみに、材を供給していただいた谷口さまからも
「あまり気にせずになさって下さい(^^) 端材がリペア以外で形になるのは自分も嬉しいので!」とおっしゃっています。もったいない精神は大成功ってことで進行いたしましょう!


本日の結論
妄想は大抵どこかで打ち砕かれる可能性があるからなあ〜!!!慎重にやろうっと!

「独断倉庫」に関しての御意見は「啓示倉庫」へ書き込んで下さいな。



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