魅力的単機能

2018年05月03日 アレコレ使えて便利です・・・は正しいのか?

クレジットカード型ナイフ 財布に入れて持ち歩けます!



「目が欲しがる」

ふと思い出したことがあったので書いてみることにします。結論めいたことが浮かんでいるわけではなくて、行き当たりばったりになるでしょうがまずは書き出してみようと。

女性が同じ様なハンドバッグやアクセサリーを集めてしまうのと同じ様に、男性も子供の頃から妙なものにこだわって集める癖がありますね。それを繰り返して大人になり、やがて少し財力に余裕が出てくると大きなものでは車を買い集めたり、身近なところではギターを買い集めたり、さらにはオーバードライブ・ペダルを買い集めたりとしてしまいます。新しい品物を観ると無性に欲しくなってしまうのですよね。同じ品でも、微妙に仕様が違うと揃えたくなったりして。

私は大人になってから集めたものは、エアガンがありました。精巧な作りで結構楽しめましたが、結局は集めすぎてある日妻に捨てられました。結局、そのようなものは生活の役には立たないのですから妻には目障りだったと。捨て去って生活の何が変わったかというと何一つ変わらない現実。収集癖って結局はそういう結果になるわけです。赤いミニチュアカーも集めましたが、今は孫たちのオモチャになって破壊され続けていますなあ。

私の父が、ずっと記念切手をシートで買って集めていました。大切にしていたはずですが、これもまた父が亡くなってしまうと、それらは何の意味も持たず実弟が管理するということになりました。結局、収集癖というのは手に入れる瞬間が楽しいのであって、それを使ってどうのこうのという部分はほぼ無いと思っています。ある程度陳列して楽しむという手はありますがね。

男子の場合、メカニカルなものを観ると欲しくなりますよね。「仕組みはどうなっているんだろ?」と手に入れてすぐに分解するのもありがちなこと。そして、機能や作動原理を知ってしまうと途端に放置してしまうのです。かなり昔のことで言えば「チョロQ」がそうでした。たったあれだけの距離バックさせるだけで勢いよく飛び出していくのは、どんな仕組みなのだ?と気になり、手に入れてすぐ分解し理解しました。これで終わりです。その先はないのです。知的好奇心なんですね。

その延長線上にあるのは、マジックのトリックですね。ネタをやたらに買い続けていた時期がありました。しかし、マジックは演じてなんぼです。原理を知るだけでは「マジックを楽しむ」という部分が無くなってしまうだけです。理屈を知ってしまったマジックほどつまらないものはないですよ。

ギターも沢山手に入れました。構造や仕様の違いで微妙にサウンドが変わるのが面白くて集めましたが、結局弾くことにはさほど関心を持たず、ただただ数を増やしていきました。多くのギター好きが同じようなことを繰り返していますよね。

さて、ここでまた別のベクトルを持った収集癖の対象があります。それはナイフです。スイス・アーミーナイフのように多機能なものは別として、ほとんどのナイフは「単機能」です。「切る」または「刺す」のだけの単機能です。道具には単機能の美しさというものがあります。ほとんどの工具が持つその美しさは男子を魅了しますね。日本刀の美しさもその典型的なものです。

かつて、仕事で頻繁に海外に行っていた頃、自分用のお土産として頻繁に現地のナイフを買っていました。大きなモノは米軍御用達のサバイバルナイフから小さなポケットナイフまでいろいろです。アメリカではその様な米軍払い下げショップが沢山あり、覗いてみると結構面白かったですね。ヨーロッパでは銃砲店で売っていました。ナイフを見るついでに拳銃にも触らしてもらったりしてね。

そうやって買ったナイフは引き出しの中にゴロゴロと溜まっていきました。やがてそれに飽きた頃、事あるごとに親しくなった釣り好きやキャンプ好きという方にプレゼントしていました。結構な金額で買ったドイツ製のナイフもあったりしましたが、手放すことに何の迷いもありませんでした。これもやはりいったん手に入れると「なるほど・・・」と納得してしまうからです。ナイフですから通常の生活で使いみちがあるわけでもなく、もうキャンプにも行かなくなって久しいですからね。

と・・・ここまでが前振りです。

最近になり、またもや Wish を覗いていたら「変な形のナイフ」が時々でてくるようになりました。そこでその商品の詳細を見てみると・・・。あら?何でこの値段?と、気になり始めたのです。数万円するような大それたものではなく、500円から1,000円せいぜい3,000円までのナイフたちです。かつて買い集めていた時の25%程度の値段ですかね。これらを眺めているうちに「単機能フェチ」の心がまたしても騒ぐのです!

手に入れたところで使うことがないナイフは単に収集物となって手元で眠るだけです。それは重々承知しているのですが、この値段なら試しに買って見ようかなと・・・。気がつけば既に5種類もポチッとしていました。何だろこの感覚は?使いたいから買うのではなく「目が欲しがる」と言うやつですかね。そして集めてはまたリリースを繰り返すのでしょうね。今回買った中には明らかに「配る」のを前提とした機種もありましてね。そのうち「欲しい方います?」と募集するかもね!


本日の結論
単機能の道具や工具はどうしてあんなに美しいのだろう?

「独断倉庫」に関しての御意見は「啓示倉庫」へ書き込んで下さいな。



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