---

「仲間だぜ！との意思表示」

オリンピックのシーンを見ていると、よく目にするのが選手同士のハグ。日本国内で日本人達がハグするシーンを見かけることはほぼ無いのですが・・・。先日のアメリカ旅では頻繁に目にしましたね。もちろん男女構わずです。私も多くの方々とハグしましたが・・・。

今回のオリンピックで最も気になったのが、小平奈緒が優勝後に韓国の選手に近寄り、抱きかかえるようなハグをしたシーン。二人の関係を知らないで観ていました。単に健闘を称え合っているだけと思っていましたが、後になり二人の関係がかなり深いものであると知りました。必然としてのハグであったとね。

そこで、私が思い出したのは2015年9月の出来事でした。最初のアメリカ一人旅をやったときのこと、カリフォルニアのバークリーでの出来事です。

その日、Henry Kaiser が「美味しいパンケーキ・レストランがあるからそこへ行こう！」と手配してくれました。そして、友人のミュージシャンも一人誘ったというのです。日曜日ということもあり、なかなか客が多くてレストランではかなり待たされ、朝食のつもりがほぼブランチの時間帯になっていました。

やがてそのミュージシャンが現れました。女性でした。Henry の説明によると、韓国人の大学生。奨学金をもらって様々な国で民族楽器の公演を行っているということでした。私自身は喋るべきネタも持っていなかったので、あまり会話をしませんでしたが・・・。やがて、食事を終えレストランの外へ。その女子大生とはここでお別れです。たぶんもう二度と会うことはないでしょう。一期一会ってやつですね。

最後に、私からお別れの挨拶として握手をしようと右手を差し出したところ、いきなり彼女に右手を引っ張られてしっかりとハグをされました。それは一瞬の出来事でしたが、あっけにとられました！そこに感情が生まれる時間はなく、彼女は爽やかな表情を残して、風のようにすぐに去っていきましたが・・・。

それは、とても不思議な感覚でした。なんと表現すればよいのか難しいのですが、単に個人としての感覚だけでなく、国家間のギクシャクした感情が私の中にあったのです。結果的に、そんな感情はその時点で何の意味も持たないと理解したのですが、韓国人の女子大生と日本人のおっさんの私がハグをするという状況は、どう考えても私自身に起こることでは無かったはずと・・・。

やがて今年のアメリカ一人旅の際に、再び多くの方々とハグをする状況が生まれ、ハグが持つ意味ってなんだろう？と考えるようになりました。単なる挨拶とも違うし、かと言って深い愛情表現とも違うような。いわゆる親愛の情と言うやつ？同性同士の場合は「仲間だぜ！との意思表示」ですかね？うん・・・そんな感じが一番近いですか。異性との場合は「好感あり！」ってこと？とも違うしなあ・・・。なんだろ？


本日の結論
ハグに関して私は未開人である。

「独断倉庫」に関しての御意見は「啓示倉庫」へ書き込んで下さいな。

---

GO TO HOME PAGE