怪獣的対現実

2016年08月05日 もうちょっとズレれば当家も崩壊!



「中村育二さん」

ネタバレする前に予備知識無く観ようと思っていたのですが・・・毎日のように突発事態が起きてなかなか観に行けませんでした。ようやく8月3日に映画「シン・ゴジラ」を観てきました。妻と向かったのは、二子玉川のIMAXシアター。夫婦で50歳以上なので、チケット二枚で3,00円でしたよ。

当家からは20分〜30分程度の距離。娘夫婦も遊びに行きたいというので、一緒に向かいました。映画を観たのは私と妻の二人。12時50分の上映5分前にチケット売り場到着。ところが・・・チケット売り場が2つしか開いていなくてしかも、目の前に居た客の対応に係員がとても時間が取られていてそのうち12時55分になってしまいました。おおお!!!映画が始まっちまうよ〜!やっと我々の番になってもなんだか説明がまどろっこしくてあれこれ時間がかかり、ようやくチケットを手にしてNo.7の上映館に飛び込んだ時は予告編の真っ最中でした。まあ、予告編は別にいいんですが。

IMAXは画面が馬鹿デカイので、本来は少し後ろ目の席で観ると具合が良いのですが、我々は時間ギリギリだったので、最前列から3列分しか空いていませんでした。選んだのは前から3列目。しかし、下からあおり気味で観るのはまあゴジラ映画ならアリかなと。席につくと、まあ観づらいこと!寝そべるようにして観ていました。席が大きくて足元も広かったので、苦痛ではありませんでしたけどね。

そして・・・「シン・ゴジラ」の上映が始まってやはり・・・もっと後ろの席で観るべきだった!と気づいたのです。それはこの映画の監督の特徴であるスーパーの使い方です。やたらと漢字のスーパーが表示されるのですが、それを客観的に読むためには後ろの席でないと辛いのですよ。その中で印象的だったスーパーが有りました。「映倫マーク」です。通常の映画だと、「映倫マーク」は画面の隅っこにひっそりと出ていますよね。しかし!「シン・ゴジラ」では画面の真ん中にしかも「映倫マーク」だけがドカンと表示されるのですよ。驚きました!そしてラストの「終」の文字。この書体と大きさが、久しぶりに「あああ!!!映画を見終わったなあ!!!」と納得する懐かしさがあったのですよ。「終」の文字一つでそれを感じさせるのはなかなか上手いテクニックですね。

映画自体はネタバレになるのでその内容は書きませんが「大人の映画」ですね。それもかなり年齢が上の方向けかと。ジョーク好きの大人が薄ら笑いを浮かべながら観る映画ですよ。それはこのポスターからも解ります。「現実対虚構」「ニッポン対ゴジラ」と読みます。もし、ゴジラが首都に現れたら、日本国政府はどう対応するのか?そのシミュレーション映画の感が強いですね。そして、日本首脳陣の言動は「あるある感」が半端ないです。無意味な長時間会議に翻弄されているサラリーマンは、この映画の会議シーンに思わず笑ってしまうはずです。つまり、会議もしたことがなければ国会中継も観たことない方は、この映画の面白い部分が理解し難いってことなんですよ。

鉄道ファンにも見逃せないシーンがあります。それは・・・自分で見て確認してください!

 
中村育二さん            甘利元大臣

映画が始まってすぐに「あら?知人が出演している!」と気づきました。内閣府特命担当大臣役の中村育二さんです。ネットで探してみると「甘利元大臣にそっくり!」と言っている方が多いようですね。そう言われてみれば確かにその雰囲気を醸し出していますが・・・。私が気に入った中村育二さんのセリフは「動くの?!」でした。どのシーンで出るかはお楽しみに!

ちなみに、中村育二さんと初めて会ったのは1980年でした。当時小さな劇団で役者をしていた中村さんの声を聞いて「ううむ面白い声だ・・・なにかのCMにナレーターとして使いたい!」と思い、あるCMでナレーションをお願いしたところすぐにその声が評判になり、私のところへも「あの声は誰?」と問い合わせが頻繁に来るようになり、いきなりナレーターとして売れ始めたという経緯がありました。そういうスタートでしたから、いまでも中村育二さんがテレビや映画に出てくると妙に嬉しくなってしまうんですよ。

話は戻って・・・。「シン・ゴジラ」は「日本の大人向けパロディー映画」であるともいえますが、果たして海外で上映された場合、この面白さが理解されるのか?は想像できません。あの漢字だらけのスーパーの面白さや、役人たちの建前論、御用学者のいい加減な推測、地理的な面白さ等、あるあるネタが満載なんですよ。オリジナルを知らないとパロディーは理解できませんよね。

蛇足で言えば、ゴジラはこの映画の中で当家の近くをズンズンと歩いて行きました。映画の表現では出てきませんでしたが、明らかに東横線日吉駅前の慶応大学日吉校舎は破壊されているはずですね〜!


本日の結論
「シン・ゴジラ」では、神奈川県が哀れです!それは観れば解ります!

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