学習的一生物

2016年07月16日 何から始めるかが大事!



「一度学んでしまえば一生もの」

ふと思い出して気づいたこと!をダラダラ書いてみます。

コンピュータの使い方を他人に教える場合、まずどこから指導を始めます?例えばその相手が自分の子供だったり、妻だったり、はたまた自分の親だったり上司だったりした場合。そもそもコンピュータの使い方を何のために覚えるのか?という問題がありますよね。「何のために?」これが答えられない相手に指導するのは難しいですよ。目的がないんですから時間もかかります。

私が43歳頃のこと。会社の私の部署に新しい上司が赴任してきました。某広告代理店を定年で辞め、言わば天下りのように来られた方でした。その時点で60歳です。私の部署はデジタルコンテンツ部署でした。そしてその上司は赴任してきてすぐに、私のところへやって来て「デジタルコンテンツ・セクションなのに、私はコンピュータを使ったことがないし使えない。この部署の上司としてありえないので、コンピュータの使い方を教えてもらえないか?」と申出でがあったのです。

「何のために?」は「このセクションの長として最低限身につけたい技術」となりますね。そうなると、最初から画像処理を教えても意味が無いわけです。まず覚えるべきは「業務上必要な文章を書き送受信ができること。各種フォーマットに打ち込めること」ですね。これさえ出来れば管理職は最低限のことが出来るようになります。

さて、ではどこから始めるのか?スイッチのオンオフは当たり前ですがその次にやるべきことは?実は、コンピュータを指導するにあたってまずぶち当たるのが文字入力の問題です。初心者にとりあえずコンピュータを触らせて、ブラウザでアチコチ覗きまわってみると買い物したくなります。しかし、そこに待っているのは自分の名前や住所の入力です。慣れた方はすぐに打ち込めますが、全くの初心者だと人差し指一本でキーボード上を探しつつ打ち込む事になりますね。もちろん間違った入力や誤変換も頻繁に。そこで、入力にとても時間がかかってしまい、嫌気が差してしまいます。そして年寄りだと面倒くさくてコンピュータに触らなくなると。

そこで私が上司教育のために採用したのは「ブラインドタッチ」だけをやらせる方法でした。今すぐ何かの文章を打たなければならない状況ではありませんでしたので「とにかく1週間だけ私の言うことを信じてそれだけを練習してください。それがクリア出来たら次のステップに進みます。それ以外のことを絶対にやろうとしないでください!」と伝えました。上司は素直に毎日2時間ほどブラインドタッチ・ソフトで練習をやっていました。もちろん最初はとてもぎこちなかったのですが、5日目には上司から「かなり指が動くようになったのでそろそろ手紙を書いてみたい!」との欲求が伝えられました。この「湧き上がる自主的欲求」が大事なんです!

そこで、私は上司のブラインドタッチ状況を確認したかったので、練習ソフトに従って目の前で打ってもらいました。すると、じっと画面を観たままある程度のスピードで入力できるようになってるのが分かりました。全く手元を見る様子はありません。スタート5日目で合格です!これさえ出来るようになれば、それ以降の教育はとても簡単なんですよ!毎日文章を入力していれば、あっという間にスピードが早くなりますから。

はい!ここでこの事例から重要な事が分かります。まず、初心者がキーボド入力を覚える際は、正しいブラインドタッチ入力で学習スタートすると、それ以外の方法を知らないので素直に覚えられ、しかもかなりスピードが出せるのですよ。60歳の方でも6時間程度自習すればOKです。1日で6時間やればいいのではありませんよ!1日1時間で6日間です。これ大事!

話を戻しましょう。自己流で一旦間違った使い方を覚えてしまった方は、なかなかそれを修正するのは難しいのです。いままで多くの方にブラインドタッチの指導をしましたが、最初っから正しいブラインドタッチだけで覚えた方々は「手元を見たら打てない!」と言われる様になるのです。そう!ブラインドタッチは画面を見ながら打つことが当たり前だからです。それしか知らないからです。しかも「ブラインドタッチ」は一度身に着けると一生ものですから。

なんでこんなことを書いたかというと、英会話についても同じことが言えるのではないか?と思うからです。「何のために?」学ぶのか?の理由が明確でないと長続きしません。さらに、殆どの日本人が中学校や高校で教えてもらっていない「フォニックスと発音のルール」がキーボードの「ブラインドタッチ」に当たるのではないか?と思い始めたからです。

日本人の多くが英語は知っているのに「英会話」が出来ないという現実があります。そして「自分が発音できない音は聴き取れない」という「英会話の常識」があります。そう!まず英会話を学ぶ前に「フォニックスと発音のルール」をしっかり覚えると、相手(ネイティブ)の言っていることがとても聞き取りやすくなり学習しやすくなるのですよ。ほんと学んだ瞬間からかなり聞き取れるようになりますから。

ちなみに「フォニックス」はアルファベットの正しい発音方法です。日本人は「ABCの歌」のおかげでその正しい発音方法を学ぶ機会を失っていますね。「発音のルール」は、例えば「Let it go. 」をなぜ「レリゴー」と発音するかの理屈です。

何故そう思うのか?は、私の実体験からです。3か月間英会話を習った際、その学習中に困ったことは「先生の英会話サンプルが聴き取れない」という現象でした。3分間の英会話動画サンプルとともに、テキストでも表記されていましたのでなんとか対処できましたが、どうしてもテキストデータのようには聞こえないことが沢山ありました。問い合わせしましたが、テキストと同じ内容で発音していると返信があっただけで「ではなぜ私にはそう聞こえないのか?」の解説がありませんでした。やがてわかってきたことが。その返信をしてくれた方はバイリンガルの方だったのです。つまり、なぜ日本人の私にはそう聞こえないかの理屈を知らなかったのです。彼女にとって当たり前だったから・・・。

そこで改めて別の教材を探し「発音とヒアリング」に特化した学習を1か月間自主的にやってみました。すると、驚くほど聞き取りやすくなったのです。なんだよ!最初っからこうやればよかったぢゃん!と愕然としてしまいました。語学の学習なんてものはには終わりはありません。日々新しい言葉が生まれてくるわけですからね。異文化は膨大なデータですし。一生学習は続くと。そうなると問題は基礎の部分にあり、文法や構文が時制がとあれこれ言う前に、まずはベーシックな知識として発音を正しく捉える訓練をしておかないと、先に勧めないということですね。「R」「L」「TH」なんて代表的な日本語にない発音は、大人は学ばないかぎり決して発音できないし聞き取れるようにならないってことなんですよ。

その結果として出てきたことは・・・。3か月の英会話特訓の2か月目の終わり頃にそれに気づいて、自主的に発音の学習をやっていたところ本来の英会話特訓の教師から「どうしたんですか?急に発音が上手になり始めたんですが!抑揚や発音がとても素晴らしいです!」と言われ始めました。その原因は黙っていましたがね。

さらに、逆に耐えられないことも出てきました。3か月の英会話特訓中、Skypeでグループ学習を週一でやっていました。3人程が同画面にでて先生の指示でお題に合わせて会話するのですが、一緒に学んでいる方の発音がひどすぎて付き合っているのがとても苦しかったのですよ。いわゆるカタカナ英語ですね。最初のSkype授業で「フォニックスと発音のルール」を指導してクリアするべきではないの?と感じておりました。ちなみに、この英会話学校では「発音は置いといてまずは英語を口にすることからはじめましょう!」が基本だそうです。でも、まず英語を口にするのは良いとしても、相手の言っていることが聞き取れないのでは会話は成立しないでしょう?教材の「英会話動画サンプル」がちゃんと聞き取れないんですから!

「フォニックスと発音のルール」の意味を私が体感したのは、学習した直後にアメリカを一人で旅した時でした。最初に到着したサンフランシスコ空港の入管でパスポートを見せつつ「あら?質問が全部ハッキリ聴こえる!」と驚いたのです。現場での会話は、教科書と違って予定調和ではないですよね。予想していなかったトリッキーな質問も出てきます。それらにもスムーズに対応できたのですよ。もちろん学習は「フォニックスと発音のルール」だけで終わるわけではありませんよ。それを基礎に文法や構文が時制がと組み立てていくんですよね。

「フォニックスと発音のルール」は、これまた一度学んでしまえば一生ものですよね。と、ここまで書いてきて英会話の基礎中の基礎は「大声になる!」だったと、思い直しました!!!

なんてなことを考えていた本日でした!


本日の結論
なぜ暇つぶしにこんなことを書いているんだ?

「独断倉庫」に関しての御意見は「啓示倉庫」へ書き込んで下さいな。



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