反芻的英語旅


2015年09月30日 落ち着いたのであの旅の反芻を!


Mr. Bill Walker から届いた CD 2枚。



「 キープする努力も必要だってこと 」

アメリカから帰国後10日間が過ぎ、ようやく様々な処理が終わりましたので、やっと自分の時間が取れるようになりました。ちょっとドタバタした出来事もありましたが、まあこんなもんでしょ。

旅の経緯はすでにご報告した通りですが、ちょっとだけ時が過ぎてふと振り返ってみて感じたことを書いてみようかと考えました。英会話をするためにでかけた旅でしたので、英会話を今まさに学習中の方々に向けての内容になるかと思いますがね。

ではスタート!

昨日、郵便受けをチェックしたらCDがアメリカから届いていました。封を切ると2枚のCDが出てきました。送り主は、Mr. Bill Malker です。先日の渡米の際にお会いしたギタリストですね。その日ご自宅にお伺いして話をしたのですが、その後「ごめん!CDを渡すの忘れてたから送るね!」とメールで連絡がありました。そして1週間後に届いたってわけです。律儀じゃございませんか!

受け取ったCDを眺めつついろんな思いが蘇りました。たった1回しか会ったことがない Santa Cruz 在住のギタリストからCDが送られてくる状況を、何が実現させたのかってことです。もちろん、Henry による友人紹介の努力が私を誘ったのでありますが、やはりそこで役に立ったのは言葉ですね。

荒削りの習いたて英会話でも、自分の言葉で意思を伝えることが実は重要であったと感じます。彼は日本製のオリジナルギターを使っていました。日本製品をとても評価していました。私も初めて見るギターでしたが嬉しかったですね。大したことを話した記憶はないのですが、ギターやエフェクターに関する話がメインですから、そんなに難しい内容ではありませんでした。ちょっと複雑でもなんとか予測可能な範囲の会話でしたしね。

他の多くの方々とも、声を掛け合い楽しい1週間を過ごすことが出来ました。その中で幾つもの英会話に関する仕入れていた「事前の知識」の現実を理解しましたね。

例えば、相手の言っていることを100%理解しようとすると理解不能に陥りパニックになるというもの。そうなんです。これはよく理解できました。パニックにならないためには、50%〜70%の内容が理解できたら日常会話では「そんなものぢゃん!」と考え、さらりと受け流すこと。その気持になると途端に楽になります。そもそも、3ヶ月や4ヶ月程度の学習で100%理解できるようには絶対ならないはずですよね。最初からある程度諦めておくと楽ですなあ!

そして、どうしても気になることがあれば聞き直すということ。するときちんと優しく言い直してくれますし、別の言葉を見つけて理解できるようにしてくれますね。そもそも、人生に関わるような重要な内容を話しているわけではないですし。

出発前、私にとって一番大きかった不安は、相手の言葉がどこまで聞き取れるかでした。これは成功しました。聞き取れても意味がわからない単語は諦めるしかありませんが、音としてはほぼ聞き取れていました。これは以前にも書きましたが「自分が発音できない音は聴き取れない」という「事前の知識」に基いて、出発までの1ヶ月間で一生懸命発音を特訓したおかげだと考えています。

最初にその聞き取れる感覚について気づいたのは、入国審査でした。審査官とのいつもの入国手続の会話のつもりでいたら、やや複雑な状況になってきて、あれこれ説明しているうち最後に「ホームステイする、あなたの友人の名前は?」とまで聞かれました。初めての経験だけにちょっと驚きましたがね。でも、それらがすべて聞き取れていたので自分でも驚きました。と、当時に安心材料が増えたってわけです。

いわゆる「フォニックス」と呼ばれる、英語発音の法則を身につけると聴き取るのが驚くほど楽になりますね。これを知った途端、聴こえる音の範囲がいきなり広がります。なんだ・・・今まで聞き取れなかったのはそういうことか・・・。と知ることになります。私の思うところ、実は英会話はまずこれを一番最初に学ぶべきではないのか?とね。聞き取れるってことは発音も出来るってことですから。

文法的に少し乱れていても、自分の発音が正しければ単語が伝わるので、相手はこちらの意図を察してなんとか会話は続けられるものです。時制の間違いは頻繁に起こりましたが、言い直せば済むだけのこと。誰も攻めたりしないしね。それと、日常会話ではかなり過去形で話すことが多いと気づきましたね。

こんなことも有りました。

「 Would you like coffee?」と聞かれて「 Thank you! 」と答えたらコーヒーがすぐに出てこないことが。そして気づくのです。この「 Thank you! 」は声を掛けてくれたことに対するものであって、コーヒーを飲むという意思表示ではないとね。「 Thank you! Coffee & cream please! 」まで自分の意思を伝えなければならないと実践で知りましたよ。日本人の「相手の欲しいものを察する」という能力や感覚は、期待しないほうがよろしいですね。それと同時に、声を大きく出すこと。意思表示は声の大きさでもあります。

意外に役に立ったことは、英会話の練習中に英作文した「自己紹介」や「好きな映画」「自分の仕事の内容」についての説明です。「あなたの一番好きな映画を教えて!」といきなり聞かれて詳しく答えるのは、準備していないと難しいですよね。そもそも英語の映画名と日本での映画の題名は違っていることもしばしばですからね。

私は「2001年宇宙の旅」をちゃんと「 2001:a space odssey 」で覚えていましたからスムーズに会話を続けられました。そしてそれは後々、彼等との交流をさらに深くする役に立ちました。映画の題名をたった一つ英語名で覚えるだけで交流に変化が起こるのは面白かったですね!

振り返ると、英会話の学習では様々なシチュエーションの会話の例を学んでいましたが、結局一番役に立ったのは、自分に関する英語での説明でした。仕事を始めたきっかけとか、その後どう展開したのかとか、英会話の学習でかなりの部分まで書いていましたからね。

結局、自分が自力で組み立てた文章は結構覚えているってこと。それは「宿題の答」ではなく「自分の財産」だってこと。たぶん、私はあれらの文章を書き、読む訓練をしなかったら、全く自分の過去を話すことは出来なかったのでしょうね。まず日本語で言いたい内容を書いて、それを英作文して、何度も読んで記憶する。同時に発音を正しく仕上げる。すると、いざというときに英会話として相手に伝えることが出来るということですね。

この文章を書きながらひとつ気づいたことが有りました。帰国後1週間は自宅にコモって溜まっていた仕事を片付けていましたが・・・・。気がつけばこの1週間はだれとも英語で話していないんですね。そこで気づいた瞬間に、ちょっとした英文を読もうとしたら、舌がスムーズに動かないんですよ!あららら!

なるほど!毎日声に出して英文を読んだり会話し続けていないと、発音そのものが劣化していくんですか!舌も口も筋肉ですから、動かす訓練を続ける必要があるってことですね。せっかく身につけた能力ですから、それをキープする努力も必要だってことだなあ!


本日の結論
誰か世間話の相手になってよ〜!

「独断倉庫」に関しての御意見は「啓示倉庫」へ書き込んで下さいな。



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