疑惑的雷対策

2011年01月27日 次に怪しむべきは!



「直結してしまえば」

昨日、「Fender Hot Rod Deluxe ジャンク」の電源が入らない原因を探り始めたのですが、電源コード、ヒューズ、は問題ありませんでした。順番から次は電源トランスかい?こりゃあ厄介なことになったなあ・・・。と思っていたら、千葉県在住の荒井様から「余計なお世話ですが・・・」と次にチェックするべきポイントについてメールでヒントが届きました。このアンプの電源系はヒューズと電源トランスの間に「Thermistor」なるパーツがあるというのです。ほほう!

よく考えてみれば、電源トランスがそう簡単に壊れることなんかありゃしませんよね。

さっそく探ってみました。「Thermistor」は、落雷等で大電流が流れ込んで来た時に回路を保護する為のパーツです。つまり大電流が流れたら自らが壊れて電流を流さなくするのです。抵抗値は10Ωで5A対応です。基板上の画像を撮影してみました。何らかの異変があるのだろうかと見ましたが、見た目にはなにも分かりませんね 。型番は「STM C60-11」と記されています。これが壊れて電流が流れないのであれば、取り外して抵抗を計ればすぐに結果が出ますね。


ところが、ここでひとつ気になることが見つかりました。実態として影響は無いのですが、基板には「RT1」と記されています。そこで回路図でその位置を確認しました。ところが・・・回路図には「RT1」のパーツは存在しないのです。なんで?代わりにあったのが「TH1」でした。なぜこんな違いが出るんだろ?何となく理屈は分かりますけどね。

抵抗の「R」と Thermister の「T」と1番目の「1」で「RT1」表記してあると。でも回路図の段階では単純にThermister の頭の2文字を取り「TH1」としていたということですね。抵抗の一種と考えるか、別物と考えるかの違いですか。


さあ!それでは実際に基板上の「RT1」を取り外してチェックしてみましょう!ところが・・・基板を留めているのは、多くのコントロール系のポットやジャックです。これを全部外すのは面倒なので、本当にここなのかを確認する為、もう一度「RT1」をじっくり観察してみました。老眼だと、肉眼だけではなかなか細かい部分が見えないんですよ。デジカメをぐっと近づけてアップしてみると・・・おお!おおお!!!「C60-11」の根元の皮膜が裂けていますね!つまり過電流が飛び込んで壊れている可能性大だと!このパーツが壊れているということは、それ以降の回路は保護されているということですからね。これで確信いたしました。


しかし・・・いきなりこれを外してバラしたままの状態でパーツが手に入るのを待つのでしょうか?それは無様すぎます。作業しているのは狭い部屋ですからね!お客さんも来るし・・・。手を付ける前に、どこで手に入るのか探してみましょう!しか〜〜し!WEB検索してみましたが、国内では引っかかってきません。海外だといくらでも売っているのですがね。

10Ω 5A であれば代替え品でもいいのですが、それすら見つからないんですよ。探し方が下手なのか・・・。そんな時は、先輩諸氏に問い合わせるのが早いですね。では入手できるかどうかをアルニックの野村社長に問い合わせしてみましょう!

そうだそうだ!いったん「C60-11」を外して直結してしまえば、このアンプが動くかどうかが分かりますよね。回路保護部品を外すのですが、この部品の理屈から考えると問題はなさそうです。

しか〜し!これ以上の作業は、本日は出来ない事情ありなので続きはまた明日!


本日の結論
本当に、このパーツ交換だけで終わってしまうのでしょうか?

「独断倉庫」に関しての御意見は「啓示倉庫」へ書き込んで下さいな。



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