後記的修復談
2011年01月21日 振り返ってみると!


早くも試奏者が訪問されました!綱島在住の大阪屋さんです。

「受けた恩は、広く世の中に還元して行く」

「Fender The Twin Red Knob」レストア作業を無事に終えて思うことを書いてみましょう!

Mr.Henry Kaiser が来日した際、私に教えてくれた「Fender The Twin Red Knob」と「弾駆動」のジョイントについて、私ががやってみたサウンドチェックの結果についてです。これを確かめたくて私はレストア作業を始めたのですからね。

Henry 曰く「Red Knob のクリーンチャンネルに弾駆動を加えると、Dumbleにかなり近い!」

「Fender The Twin Red Knob」は、クリーンチャンネル、ゲインチャンネルの両方のチャンネルをミックスして、倍音の多いふくよかなサウンドを作ることが出来ます。しかし、ゲインチャンネルは私が思うゲインの方向ではありませんでした。Henry も昨日届いたメールで「I never use distortion channel. Clean channel is what is related to Dumble .」と言っていますね。WEBに点在する情報でもゲインチャンネルはあまり人気がないようです。

昨日私が試奏した結果、クリーンチャンネル + 弾駆動では、かなり気持ちよいサウンドが作れました。弾駆動のGAINは最終的に12時の位置にしましたが、それほどGAINは強く感じません。クリーンではあるけれど、強く弾くと少し歪む感じというあの方に近いサウンドが楽しめました。気持ちよくて、久々に1時間ほどダラダラと弾き続けていましたよ。確かに Henry が教えてくれた通りでしたね。



朝起きて朝日を浴びつつ感じたことがありました。
1か月も続いたレストア作業は、無意識のうちに私に軽いプレッシャーを与え続けていました。「ノイズはどうすれば消えるのだ?」と考え続けた1か月間です。それから急に解放されると、いわゆる「祭りの後の寂しさ」のような空虚感が今朝は少し漂っていました。今日は、犯人を知ってしまった後のミステリーを読んでいる感覚。早くも何か次の課題を探さなくてならないと思い始めています。たぶんこの性格が、かつて私を「鬱」に追い込んだのでしょうね。これからはもっと楽に生きましょう!

そして、私が1か月間モチベーションをキープできた理由に「イザとなれば!」と考えていたことがありました。今回ご協力いただいた皆様の中には、チューブアンプ修理のベテランが数名いらっしゃいます。最終的にどうしようもなくなれば、彼らが必ず助けてくれるはずと強く信じていたのです。後ろ盾がある精神状態は、活動を自由にします。こうして私は安心して戦い続けていられたのです。

今回の謎解きには「必ず答えがある」という前提条件がありました。到達点がはっきりしていれば、それを目標に一段一段積み上げて行けば到達できるはずです。「必ず答えがある」これが精神的な杖になりました。

蛇柄「Fender The Twin Red Knob」は、いったん完成しましたが、実はまだ手を入れる要素はあります。真空管はとりあえず11本全部を新しくしましたが、手持ちの物も加えたのでメーカーが統一されていません。いずれ、このアンプにふさわしい真空管を揃えてみたいと考えています。

さらに、スピーカーも頂き物の「Jensen」を取り付けました。これに不満があるわけではありませんが、他のスピーカーも試してみたいなと。当家には「TONE TUBY」や「EVM-12L」「EMINENCE」を積んだスピーカーキャビがありますので、それらと組み合わせて試奏し、もっとお気に入りのサウンドが見つかるか探してみようと考えています。


ところで、最初に取り外した「死んでいたスピーカー」は以下の画像の物です。どこにもメーカー名は無く、品番をWEB検索しても見つかりませんでした。これって正体は何? そもそもオークションに出された段階で両方死んでいたというのは、どうも怪しいのですがね・・・。取り付けボルトもユルユルだったし。


人生は、この先何が起こるか全く予測がつきません。突然対処しなければならない事態は日々やってきます。今回のレストア作業もそのひとつでした。知識がほとんどない状態でどう対処するのか?現在はインターネットで多くの情報が手に入ります。さらに、レストア作業を公開することで多くの情報とアイテムが集まりました。さらにその公開した情報は、やがて他の方のレストアに役立つに違いありません。私が皆様から受けた恩は、広く世の中に還元して行くのが正しい後始末でしょうね。

今回は感電防止のため、用心してゴム手袋を使いました。妻が買って来てくれた物です。ゴム手袋はどれでも使えるわけではないようです。ものによっては「電気作業には使えません」と表記されている品もあると。命を守る為ですから、安い出費でしょう。ついでに、半田ごてから指先を守るのにも役立ちますからね。



そうそう!私が今回使用した「蛇柄トーレックスもどき」は、以下のWEBショップで手に入ります。多くのデザインがありますので、もしトレーックスの張り替えだけでもやりたいと思われましたら一度覗いてみてください。

「布百選」

http://www.rakuten.co.jp/handmade100/


私が次回やるとしたら「ゴールド」とか「オーストリッチ」なんてのも面白そうですね。


本日の結論
何か次のことをやりたくてちょっとウズウズしている本日です!

「独断倉庫」に関しての御意見は「啓示倉庫」へ書き込んで下さいな。



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