招待的最終日

2010年10月27日 BAD Company 最終日へ行ってきました!


最終日はVIP扱いでした!


「ちょっとだけ未来が変わる」

昨日に引き続き、10月26日 BAD Company 日本公演最終日のご報告!長いよ!

それは、すでに前日夜中からザワメキが始まっていた・・・。最終日も BAD Company の招待を受けた私は、とりあえず「2名招待してね!」とハワード・リースに伝えていた。もう1人が誰になるかはまだその時点では確定していなかったのだがね。知人でとても世話になっていた方がいて、BAD Co.大ファンの方がチケットが取れないと噂を聞いたので、その方にしようと連絡したところ、仕事でどうしても抜けられないとの返事。泣きそうなほど萎れていた声だった!

そこで、次の方はと声を掛けたがこれも仕事で無理だと判明した。その時点で25日深夜23時50分。そこでもう自主的人探しはやめることにしてmixiの「禅駆動コミュ」に「禅駆動ユーザーで、26日夕方18時に東京国際フォーラムへ確実に来れる方を1名招待します!コンサート終了後は、ハワード・リースに直接会えますよ!」と書き込んでみたのだ。これなら一人くらいは申し出る方がいるだろうとね。

30分後チェックしてみると、私の思惑に反して誰一人反応していなかった・・・。朝になれば誰か気付くだろうと思っていたのだが、深夜02時24分になってついに「BAD Company希望!」の文字が書き込まれているのに気づいた私だった。だが・・・それを書き込んだ人物は!!!おお〜〜〜!!!先日私に「dyna comp」を貢いでいただいた奈良県在住の辻井さんだったのだ!オイオイオイ!奈良から来る気かよ〜〜〜!!!

その後のメールのやり取りで確認出来たのだが、やはり「奈良県」から夕方までに「東京の有楽町」へ確実に来ると彼はいうのだ。たまたま26日と27日は仕事が休みなので、コンサート後は東京で1泊して翌日帰るそうだ。宿はネットで調べて秋葉原に決まったもよう。だが・・・本当にそれで良いのか?無駄な出費ではないのか?と、私も心配しつつではあったのだが・・・この後、驚きの事実が待ち受けていたのである!

さて、26日の朝になった。私はお昼に家を出て日比谷線で築地に向かった。それは1年前まで私が務めていた会社へちょいと顔出しするためである。コンサート会場の有楽町までは徒歩20分ほどだから、程良い散歩コースにしようと考えたのだ。さらに、ちょっと気温が下がってきたので久々に「小諸そばの天ぷらそば」を食べたくなったこともあったのだがね。駅を出たらまずは蕎麦屋へ駆け込んだ。



フ〜フ〜ハ〜ハ〜ズルズルズル・・・ジュルッ!と擬音を繰り出しつつあっという間に最後の汁の1滴まですすりこんだ。いや〜〜〜久々のそばは美味いね〜〜〜!!!なんてな勢いで、古巣の会社へちょっと顔出しをしていたら、辻井さんから電話がかかってきた。早くも秋葉原のホテルにチェックインしたとの連絡だった。そこで少し早めて16時に会場入口で待ち合わせすることにした。

私は銀座をブラブラ歩きつつ、Appleをチェックしたり、ビックカメラをチェックしたりして時間稼ぎしつつ待ってみた。そして16時。になった。辻井さんは待ち合わせ場所に現れなかった。なんで?おおお!そうかそうか!東京に不慣れなので、この会場付近で迷っているのだな?電話をかけてみると案の定「迷ってます!」との返事だった。「何が見えますか?」と聞いたところ丸いオブジェが見えると。それであれば中庭だね!私の方から彼を見つけに動くことにした。中庭に出て「今、カサを振り回していますが見えますか?」と電話したところ「はい分かりました!」との返事でようやく合流!携帯電話って便利だね(なにをいまさら)

その後は、会場横のコーヒーショップで時間まで話でもしながら待とうということになった。店内に入ると延々積もる話を繰り広げたのだが、1時間ほどして驚愕の事実が判明したのだ!辻井さんはBAD Co.のファンなのだが、それにもまして実はハワード・リースの大ファンだったのだ!そしてその事実を示すブツをカバンから取り出したのである!おおお〜〜〜これは〜〜〜!!!



辻井さんは1か月前に「PRS Howard Leese Model」を購入されたばかりだったのだ!限定100台のレアなギターだ。私が9月10日にハワードから触らせてもらったアノギターのレプリカである。日本の販売価格は100万円だったと記憶している。そのギターに添付されている写真とシリアルナンバー入の証明書を持参されたのだ!そして、この証明書の空きスペースにハワード・リースからサインを貰おうとの計画なのである!

辻井さんにとっての今回の応募と上京は、コストがかかることは覚悟の「今を逃したら、一生このチャンスは訪れないぞ!俺は東京へ行くんだ〜〜〜!!!ハワード・リースに会うんだ〜〜〜!!!」との決死の覚悟を秘めた行動だったのである!これは面白い!この証明書へ見事にサインをハワード・リースから書きこんでもらうぞ!とこの時点で私自身も盛り上がってしまったのだ!

やがてコンサート会場へ入場の時刻が来た。会場内の椅子の方が座り心地が良いのでとっとと会場入口へ向かうことにした。昨日の「招待者デスク」へ向かう。前日も対応してくれたUDO担当者がそこにいた。「今日も来ました。よろしくお願いします2名です」と伝えたところ「それではハイこれがチケットです。2名ですね」と渡してくれたのだが・・・。おいおい!チケットだけということは無いでしょうが!ハワードが「明日も来てね!」と招待してくれたんだからね。楽屋へ入るためのワッペンがあるはずでしょうが!

しか~し!UDO担当者は「いや!今日はチケット2枚だけです!」ときっぱり言い放ったのだ。なんだよそれ?「そんなはずはない!ハワードが会いたがっているんだからもう一度調べて!」と念押ししたところ「あっ申し訳ございません!出ていました!」と記載された用紙上の数字を見つけて慌てて取り出したのが、以下のブツだった。前日のワッペンとは違い、VIP扱いのどこでもアクセス出来るものになっていた。ハワードが気を効かせて用意してくれたのだろうな。(ちなみにピックは、最後にハワードからもらったものだ)



前日と同じく息子ロジャースが前座で30分。そしてすぐにメインの BAD Company がスタートした!その瞬間全員が総立ちで大興奮の会場へと一瞬にして変わってしまった。前日と同じくこれまた「禅駆動サウンド」が全身を包みこみ、私の感情を揺さぶり続けた。心地良く甘いハイトーン、クリーミーな歪の粒立ち、分厚い倍音の渦と「禅駆動サウンド」の全てが心地良い!会場内に存在する4,000人以上の観客中で、私だけが知る快感だろうな!

それに重なるように、ポール・ロジャースの歌声がこれまた私を高みへと連れていくのだ!前日の興奮具合と違って、涙することはもう無かった。全身で音の塊を受け止め、それをゆっくりと味わうかのような私の感覚の変化である。隣を見ると辻井さんが祈るような目線でハワードを追い続けていた。両手も祈るように合掌したままだ。本当に彼はハワードの大フアンなんだなと感じられた一瞬だった。

ステージはBAD Co.のパフォーマンスが一気に駆け抜け、気がつけばラストの曲へと。だがまだアンコールがある!今日は最終日なのだ!アンコールが1回で済むはずがない!フッフッフ期待を裏切らない彼等であった!そして本当に最後の曲となった「ストーミーマンデイ」歌いあげるポール・ロジャースの声が心に刻みつけられていく感じだ。実にパワフルだね!

全曲が終われば、こちらもグッタリだ。辻井さんは「もう・・・満足です!」と感動の余韻に浸っていたが、ちょっと客の移動が進んだところで、我々も一気に1階の楽屋入り口へと向かった。そこでは「VIPカード」の威力は絶大だ!スムーズに楽屋へと案内されて入ってみると・・・。すでにハワードが着替えを済ませて、飲み物を取りに来ていた。私は近づいて行き・・・。辻井さんを紹介した。そしてあなたのビッグファンであると伝えた。その証拠にと・・・「PRS Howard Leese Model」の証明書と写真を見てもらったのだった。

その瞬間、ハワードの顔つきが変わった!「おう!これをあなたは買ったのかい!日本じゃとても高いんだよ!」と驚きの声を出してくれた。そこで私はすかざず証明書の隙間を指さして「ここにあなたのサインが欲しいんだ!」と伝えたところ「よろこんで!」とすぐに書き込んでくれたのだった。ついでに写真にもサインを貰った。となれば、そのサインをハワード本人が書いたという写真も撮影する必要があるね。辻井さんとのツーショットを私はすぐに頼んで撮影したのだった。この写真でサインが書き込まれているのが分かるね!

これで当初の目的を果たした辻井さんは直後に「私の膝がまだ震えています・・・」と告白された。確かに私が観ても小刻みに辻井さんの膝が震えているのが見て取れた。しかし、それで全てが終わったわけではない。彼はもう一つ「BAD Co.」のCDを持ち込んでいるのだ。と、そこへドラムのサイモン・カークが登場!すかざず「CDにサインを貰ったほうが良いですよ!」とけしかけてそこから先は辻井さんの単独行動で無事にサインゲット!」

となれば、そろそろ私の方も動き出しだ!サイモン・カークに写真をお願いしてこれまた無事に成功!



その直後、ハワードが椅子に座ったので私もその隣りに座ってみると、ハワードから質問された。「ペダル製作は新しいプロジェクトを進めているの?」これは的確な質問である。彼としても気になるところなのだろうな。そこで前日に仕上げた「コンプレッサー」のプロトタイプを取り出して「まだ完成品ではないけれど、今これを進めているよ!」と伝えておいた。完成した暁にはハワードにも1台送るべきだろうな。

ついでなので、私もいくつかの質問をしてみた。主に禅駆動のセッティングについてだ。私がカバンに入れて持ってきていた「禅駆動」を取り出して現物のノブを回しながらの質問と説明なので実に分かりやすく進めることが出来た。なるほど!そんなセッティングで使っているんだね!と確認できた私だった。すると今度はハワードから「田辺さんの好きなセッティングは?」との質問が。そこで私のセッティングをやってみせると「なるほど!僕のはアンプのゲインが高いから禅駆動は低いゲインでしか使わないんだよ!」と教えてくれた。「でも、家で録音するときには、ここをこうしてこうやって調整しながらやってるよ!」とセッティングのバリエーションまで見せてくれた。なんだか嬉しい時間である。一流ミュージシャンと対等にこんな会話をしている自分の存在が不思議でならなかった。

そして最後に、もう一度ハワードと記念撮影だ。今度は禅駆動を手に持ってポーズしようとしたところ、ハワードが私から禅駆動を取り上げて「僕が持った方がいいよ!」と画像の持つ意味まで考えて発言したくれたことに驚いた私だった!それならばと素直に従うことにした。シャッターを切る直前にハワードは「イチバ〜ン!」と声を出してポーズしてくれた!ありがたい配慮である!



「またいつの日か今度はマリブのあなたの家で会いましょう!」と伝えたら「来るときは電話してね!待ってるよ!」と応えてくれたハワードであった。ということで、そろそろ楽屋を引き上げる時が来たようだ。他の客たちにサインをせがまれていたハワードの背中に「サンキュ〜!」と声をかけ我々は外へと向かった。

会場を出ても辻井さんの興奮は冷めていない様子だった。お腹がすいていたので近所の餃子屋さんに入り懇談しつつ食事だ。数時間前に撮影したビフォアに対してアフターも撮るべきだろうとポーズしてもらった。確かにこちらにはサインが加わっているね。


この後、辻井さんは秋葉原のホテルへと向かわれた。彼は今夜眠れるだろうか?と余計な心配をしつつ、私も家路についた。今回の怒涛の2日間は、振り返ってみると様々な教訓に満ち溢れている。それを書き連ねる気はさらさらないが、確実に言えることは「自分がいつもと違う行動をすると何かの流れが変わる。そしてその変わった流れの先には新しい人脈が必ず待っている」ということだ。人脈は新たな人脈を呼び、リンクして予想していなかった様相を現すのだ。

この3年間で繋がり続けた私の周りの人脈はついに BAD Co. にまでたどり着いた。そしてそれはただ単につながっただけでなく、親しい友人関係にまで昇華できたのだ。実はハワードが来日してから、毎日のようにハワードとメールのやり取りをしていた私なのだ。それはとても短い文章だったけれど、必要十分なセンテンスだった。さらに、僅かな単語の行間から彼の優しさが伝わってきたのだ。

是永さん、綿貫さん、のご協力からスタートした禅駆動の旅がここまで続くこと自体が全く予測できない事だった。この2日間の喜びは、コンサート会場内外で私を大いに勇気づけ、新たな希望の芽を感じさせてくれた。ハワードと二人きりで英語で会話するという行為は、3年前の私であれば全く考えられなかった展開だ。不思議なことに、毎日のように届く英文のメールを読み、返事を書き、日々対応しているうちに、なんとなく会話でも意思疎通できるようになっていたのだ。そして英会話がヘタだからと怯まず、ハワードに気後れすること無く対等に対峙している私がそこにいたのだ。

これはひとつの発想転換でもある。ハワードに対し「日本に来ているのにあんたも日本語はからっきしダメぢゃん!」と思えば、私の英語がヘタなのは当たり前ではないか!なんてね。

さてと、次はどこへ向かおうか?予測不能の人生の未来である。自分が動けば、流れが変わる。いろんなことにトライしながら生きていくことを、面白がれる自分になるべきだね。そして BAD Co. がステージで見せてくれた「余裕ぶっこいた素敵なおっさん」に自分も成れるように生きていこう!ありがとう BAD Co. そしてありがとう Mr. Howard Leese 。ちょっとだけ自分の未来が変わる気がした2日間だったな!


本日の結論
私は今回の BAD Co. 騒ぎで貴重な経験値を大幅にアップさせた感じがする。

「独断倉庫」に関しての御意見は「啓示倉庫」へ書き込んで下さいな。



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