突然的狼狽話
2010年01月27日 思わぬ伏兵が!


これを使っていました・・・。

「最初からやり直しです!」


私が作っているエフェクターは基本のケースカラーを黒にしています。理由は表面に貼るアバロンシートの色が一番奇麗に発色するからですが。このところオーダーが少し増えて来たので、ケースをまとめて注文しようといつものショップのWEBにアクセスしました。ところ・・・あららら〜〜〜!!!なんと定番商品であったアルミケースが販売中止になっていたのです!ヤバい!

同じサイズのケースで色違いは販売されているのですが・・・それだと発色の問題があるのです。しかもほかの色だと価格も高くなってしまうのですよ。黒でも表面仕上げが違うのであれば販売しているのですが、表面の凹凸が大きくなっているので、アバロンシートの接着具合がたぶん悪くなると思うのです。

まさかの展開でいささか凹んでおりますが、手持ちがまだ1か月分くらいはありますので、その間に次の候補を探さないと・・・。そんな本日、久々に時間が出来たので予備の「禅駆動」と「弾駆動」を作っておこうと3台ほど組んでみました。出来上がってサウンドチェックすると・・・電池駆動では問題なく作動してくれました。次に外部電源を使ってのチェックです。ところが!なんと電源が入らないんです。LEDももちろん点灯しません。ということは音も出ないってこと。なんで?

電源アダプタとの接触の問題ですかね?としばらくいじっていたら時々LEDが点灯。おろ?ということは、ケースに取り付けた電源ジャックの問題かい?裏蓋を開けて電源周りの配線を見ましたが、問題なさそうです。でもまっとうに通電しないんです。それではと、ほかのペダルも取り出して試してみると見事に作動しませんでした。ううむ・・・これは電源ジャックの大量不良品なのか?念のためにと「GAKUYA1号」をとりだして、電源アダプタを試したところ、こりゃあ参りました!こちらも作動しないんです!なんと、電源アダプタが突然死したようです・・・。こんなことってあるんですねえ・・・。残念ながら電源アダプタの予備なんて持っていませんでしたから、これから急いで手配しなきゃ〜〜〜!!!?

話し変わって。

先週久々に「GAKUYA1号」のオーダーがあって2台作ってみました。1台は「Gibson GA-5」のイメージで作ってほしいとのオーダーでした。Gibsonマニアの方です。外装はクリーム色のトーレーックス張りでとの指定付き。まずは現物の画像確認しましょう!うむ・・・なるほどこれね。以下の画像がその「Gibson GA-5」ですが・・・これをイメージしてミニチュア化することはなかなか難しいですね。でもせっかくご友人所有の「GAKUYA1号」を試奏されて「こいず すんげーね!!  いまんなってわがったやー!」とのお申し出でなので、私も頑張ってみましょう!



では「GAKUYA1号」化するのに何をポイントとして特徴を残せばよろしいのでしょうか?まずは、外装のトーレックスですね。正面に見える4つのビスも特徴でしょう。次にボリュームノブはチキンヘッドです。しかもオフセンターですね。電源ランンプは右その左にスイッチがあります。下の金属板にはラインが弾いてありますね。グリルは茶系ですか。この辺りを押さえれば、何となくイメージできそうです。では作業開始!

まず時間がかかる作業から。グリルの網は黒だけですので、スプレーラッカーの茶色を買いに走りました。これで網を薄く塗装すれば黒と茶色が重なりあって焦げ茶に見えるかと。直後にTOPのコントロール系が乗るバックの金属板に似せてデザインし、アルミシートで仕上げました。フォトショップで画像を製図してプリント。アルミシートを薄いプラスティックの板に貼って切り抜き、ケースに開けた穴に合わせてアルミシートにも穴を開けて完成です。

翌朝朝から木工です。木箱に必要な穴をボール盤で開けていきます。ところが・・・思ったより大変だったのはトーレックスの張りでした。「GAKUYA1号」は小さいので、コーナーを奇麗に仕上げるのは至難の業です。特にコーナーのトーレックスが重なっている部分で悪戦苦闘です。基本の箱加工から始まって、トーレックスを張り終えるまで丸一日夜まで掛かってしまいました。

基板を製作し、ケースの接着剤が充分に乾燥したところで、スピーカーとともに組み込んでいきます。TOPのコントロールが乗る部分がどうも上手く取り付けられないと感じ始めていささか焦りが・・・。しばし思考したのち、これもネジ止めすることにしました。てなことでいったん出来上がったのが以下の画像です。

サウンドも予定していたものが出ているので、なかなかの出来に喜んでいたのですが・・・色々いじくり回しているうちに、TOP面のアルミシートの欠陥が見つかりました。この「GAKUYA1号」は携帯して使うのが目的ですので、耐久性が要求されます。しかし、今回使ったアルミシートはデザイン性を優先したため、耐久性に乏しかったのです。汚れやすく、角の部分がめくれ上がりやすかったのです。ううむ・・・こりゃいかん!と一晩悩んだ末に、別の作戦を立てました。

アルミっぽいシルバーに近い色を持つシェルシートを使って再度仕上げ直しです。これだと、日々エフェクターを製作している時の手順でやれば耐久性は問題ありません。出来上がったものをちょっと厚めのプラスティックシートに張り込んで仕上げれば、ネジ止めでも問題ないはずです。てなことで再作業完了!最終的に完成したのは以下の画像です。光の向きで少し煌めいてなかなか高級感溢れる仕上がりですね〜!(諸事情があるのでモザイク処理しました)



そして、もう1台はお礼用に私が独自に製作するものです。ご希望は「Mesa/Boogie Markシリーズ」のイメージで焦げ茶のウッドキャビ仕上げということでした。ここで問題です。ラッカースプレーのシースルーブラウンを重ね塗りすれば完成するだろうと考えていましたが、買いにいった店にはそれがありませんでした。2軒回ったのですがね。そこで木工用のニス「ウォールナット」カラーを選択。これで望みの色になるまで重ね塗りしてからクリアラッカーで仕上げれば何とかなるでしょう。木工ニスの仕上げはこんな風に。この上にクリアラッカーを吹き付けて一晩寝かせました。


ところが!翌朝確認してガックリです!なんと気温が低すぎたために、ラッカー塗装に縮みが出て、表面がデコボコに仕上がってしまったのです。ううむ・・・使い物にならない・・・。最初からやり直しです!再度ご新規の木ケースを削り木工ニスで仕上げました。今度はかなり薄くラッカーを吹いて仕上げます。それを2回繰り返して一晩置きましたが・・・やはり今回も仕上がりが良くありません。こりゃ困った!

そこで作戦変更です!サイド面だけはなんとか我慢できる仕上がりなので、グリル面にはお得意のシェルシート仕上げを施すことにしました。しかし!この箱は中国製なのでサイズが正確ではありません。センターの穴も必ずしも正しい位置に開いているとは限らないのです。各部の寸法を測りなんとか誤差を修正しつつ手作業も加えて完成したのが以下の画像です。サウンドはバッチリですから、プレゼント用なのでこれでなんとか納得していただきたいと!


てなことで、この1週間ほどバタバタしておりました。


本日の結論
冬場の塗装はやめておいた方がよいようで!

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