続行的管増幅


2009年12月18日 それでは作業開始!


まずはシャーシを取り出して



「知りたい肝心の部分が」

チューブアンプを作ろうと決意してあれからパーツを探していました。一応思いつくものはすべて手持ちやオーダーで手配しました。トランスはPTもOTも注文済みです。それらが届くまでに下準備をすませておきましょう!でも最初にお断りして置きますが、かつてエフェクターを手がけたときも知識ほぼゼロでスタートして完成まで2週間かかりました。今回もほぼ同じようなものです。さあ!試行錯誤でドタバタになるはずです。「最初からうまく作動するはずがない!」と強く信じて作業開始です!



まず基本とする材料は上の画像にある故障しているVOXの15Wソリッドコンボアンプです。こいつをバラしてシャーシを取り出し、再度そこへチューブ回路を組み込もうという魂胆です。基板が組込まれたシャーシはネジを8本外せばアンプキャビからすぐに取り外せます。さらに剥き出しになったシャーシから一気に基板やポット、ケーブルを引っペがします。再利用のために2つだけ残したのは、電源スイッチとLEDランプです。


コントロール面もなるべく手を加えずに使うことにします。必要なコントロールはVOLUME ・GAIN ・TONE の3つだけですので、穴がひとつ余ります。余る穴は不恰好なのでとりあえずダミーのポットを取り付けて、今後知識が増えてから、新しいコントロール機能をひとつ加えることにしましょう。オーバードライブスイッチが有った穴には、スタンバイスイッチをつけることにします。

基板の材料としたのは、チューブアンプに使えるピッタリサイズのユニバーサル基板が見つかりましたので使ってみます。97mm x 197mm で 300円ですからかなりお買い得かと。初心者には自由度があって使いやすそうですし。まずはパーツ全てをハンダ付けしないでレイアウトしていきます。すべてがレイアウト出来てから、ひとつづつ間違いないかを確認しつつハンダ付けしていきます。のんびり作業して2時間後出来上がったのがこれです。



次の作業はシャーシに必要な穴を開ける作業です。基本的には最初から開いている穴をなるべく再利用しようとの魂胆ですが,トランスと真空管ソケットの穴だけは追加しなければなりません。まずは真空管の取り付け穴からです。ソケットから採寸して穴位置を決め、シャーシにマークして加工を始めます。


先日購入していたステップドリルで削り始めたのですが・・・思わぬ盲点が!ドリルビットの直径が大きくなるとトルクが小さくなるので、削る部分の穴に対して伝わるパワーが減ってきます。これは中学生の頃にモーメントとという考え方で物理の時間に習いましたね。削っている途中で穴の直径が大きくなるにしたがって抵抗でドリルが止まってしまう現象が起きたのです。ドリルの刃がシャーシに食い込みすぎるんですね。こりゃあ困った!かといって後戻りは出来ません。止まる度にドリルの刃を少し戻しつつ徐々に削り進みなんとかひと穴完了!

もうひとつ判明したことは、アルミと違ってスチールシャーシは削ると粘り気がありバリが出やすいってこと。このあたりも作業を急ぎすぎないように気をつけながら。やがてソケットに必要な3つの穴と、その両サイドにネジ止め用の3mm穴が出来ました。と、その時不足物に気づきました。肝心のソケットを取り付けるためのネジです。当家にあったネジはすべて4mmネジなので使えません。慌てて買いに走りました。てなことで無事に真空管を取り付けられる状態まで出来ました。ですが・・・この時点ですでに間違いが始まっていました。真空管ソケットのストッパーは本来シャーシの内側から取り付けるもののようです。私が開けた取り付け穴のエッジが少しゆがんでいるのでそれを隠すために、とりあえずこのまま突っ走ります。今回の使用上は困らないのでね。


そうこうしているうちにちょうど宅急便がトランスを届けてくれました。今度はトランスの取り付け位置を割り出して、他のパーツの邪魔にならない穴開け位置を決定!細いドリルで、マークした取り付け穴の周囲を線に沿って開けまくり、四角い大きな穴をあけます。ところがこの作業が思ったより大変で、スチールシャーシは意外に柔らかくて予定位置と少しずれるポイントにドリルの穴が開くのです。これをごまかしつつ「見えない位置だから少しぐらいのズレはまあいいか・・・」と作業続行。ちょっと凹みつつ作業を進めなんとか到達。トランスを当てて若干の修正を行ってトランス穴開け作業は終了です。一気に回路基板を取り付けるネジ穴も開けました。
電源ケーブルは取り外したものを再利用です。とその時またしても不足物が判明!電源用のヒューズです。ふと最初に取り外した基板を見ると当然のようにそこにはヒューズホルダとヒューズが!おおお〜〜〜これも再利用しよう!さっそくオリジナルの基板を切り刻んでヒューズホルダを切り離しました。これで一応不足材料はないはずです。一気に組み立てに入りました。夢中で作業を進めてなんとか形になったのが以下の状態です。スピーカーは動作チェック用に14w 8ΩのものをOTにつないでおきました。


ではテスト開始です。今回は初めての経験なので内部配線の自信がありません。さらにトランスの正しい使い方が良くわかっていませんので、無茶はできません。そこでまずスイッチオンで電源トランスにどのような電圧配置で出力されるのかをチェック。なるほど。・・・そうですか・・・それではこのように配線したらどうなのでしょうか?と、とりあえずやってみました。スイッチを入れたところ・・・LEDが点灯しませんでした。ううむ・・・。ではLEDが壊れているのでしょうか?チェックしたところ電池では見事に点灯しました。ううむ・・・こんな簡単な部分に電流が来ていないのかい!

きっと、トランス周りの電源配線に関して私は勘違いをしているのだと思います。真空管のヒーターへの電力供給も私がやったとおりで正しいのでしょうか?イマイチ自信がありません。そうか・・・今まで私は直流しかあつかったことがありませんでしたから、交流の処理に関してなにか勘違いしている可能性大です。でも80%はいけてる感じがしますので、残りの20%をじっくり勉強しながら追求していきましょう!急ぎ旅ではないしね!

その後、ネットでもいろいろ調べているのですが、基本的にチューブアンプを作るためのいろんな情報は、真空管のヒーター配線やトランスの使い方を知っているという前提で書かれていますので、知りたい肝心の部分がすべて省いてありました。回路図を見てもやはり省いてありますし・・・。ちなみに、ここまでの作業の中ですでに間違いや改善点をいくつも発見しています。こりゃあ完成までもうしばらくかかりそうですなあ〜!



本日の結論
ほらね!やっぱりまずは失敗したでしょ?(自虐)

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