読了的空想本


2009年08月11日 久々に大笑いしながら読みましたよ!


税込み1,200円


「無理矢理分析しまくる」

昨日、昼食のついでに立ち寄ったBOOK OFFで、いつものごとくめぼしい本を手当り次第に買い物かごに入れていました。一応これで本日の分は充分かなと帰りかけたとき、おおお〜〜〜久々に見つけました〜〜〜!!!柳田理科雄著「空想科学読本」です。その映画バージョンでした。午後2時頃に購入して、6時頃には読み終えていました。一気読了です!

柳田理科雄は、最近はテレビにも時々出ていますが・・・私が最初に彼の名前を知ったのは・・・もうずいぶん前のことです。「空想科学読本」のシリーズ第一作を偶然本屋で見つけて、パラリとめくったらやたらに面白かったので即購入したのでした。まだお読みになったことが無い方に簡単にどのような本であるか説明しましょう。

ジャンルとしては「ツッコミ本」です。第一作はテレビ特撮番組のヒーローについて、科学的な見地から突っ込みを入れたものです。読み方としては肩の力を抜いて、お笑い番組をテレビで見るような気分で読むのです。私が好きな部分は、ツッコミを入れて根拠を示し「そんな技は無理ぢゃん!」と言うのは簡単ですが、その先にでもどうやったらそれが可能になるか?まで追求している点です。もちろん無茶な結果となるのですがね。

そんな空想科学読本もすでにシリーズが7まで出版されているようです。途中でシリーズ6.5なんてなのも出ていますから何冊が出版されたのかは知りませんが。

で、昨日手に入れた「空想科学「映画」読本」は、突っ込みのターゲットを映画にしたものです。主にハリウッド映画の記憶に残るシーンをあれこれといじりまくっています。柳田氏は映画は今までほとんど見ることが無かったようです。この本を出版するにあたって、映画に詳しい方に選び出してもらって、それを鑑賞しつつ書き上げたとか。

この本では、36本の映画にツッコミを入れていますが、私はそのうち35本を観ていました。ちなみに私が見ていなかった映画は北朝鮮の怪獣映画「プルガサリ」です。観ていない映画にツッコミを入れられても、私は充分に楽しむことが出来ましたなあ。

私も、ハリウッド映画を見るたびに「物理的な嘘」が多いよねえ〜!と常々思っていましたが、今まで疑問に思っていなかったシーンが取り上げられてキチンと分析した結果、とんでもないシーンであったと理解した瞬間に「ううむ・・・柳田・・・やるなあ・・・」と感心するのでした。

例えば「リーサル・ウエポン」で、丘の上に建つ悪人の家をぶっ壊すシーンがあります。家の土台にロープをかけて、車でそのロープを引っ張って土台を引き倒し、家が倒れ崩れさるというシーンですが・・・。はたして、あのリッグスの愛車でこの行為が実現可能でしょうか?もし実現できるとしたらどのような条件が必要なのでしょうか?それが検証されています。「解体工法と積算」という建築物解体本のデータをもとに出した結論は・・・あのリッグスの車は3,700馬力であると!ちなみに世界最大のコマツの大型ダンプカーでさえ1,024馬力だそうですよ。ありえね〜!!!

空想科学読本には反論本も出ています。科学的検証の間違いや計算ミス等にツッコミが入れてあるようです。しかし、私は空想科学読本はシャレとしてお笑い本のジャンルだと思っています。物理学メインにして科学知識を駆使して、なんとか矛盾に満ちたあの映画達を必然にしてやろうと無理矢理分析しまくる姿が大笑いです。

いくつかのエピソードをご紹介したいのはやまやまですが、面白さを分かっていただくためにはオチをもっと紹介しなければならないのでそれはちょっとマナーに反するだろうと本日は控えることにしました。もしご興味がありましたら、お近くのBOOK OFFで探してみてください。きっと105円で手に入るはずです。


本日の結論
105円でこれほど楽しめていいのかい?

「独断倉庫」に関しての御意見は「啓示倉庫」へ書き込んで下さいな。



GO TO HOME PAGE