検証的効果箱
2009年02月24日 届いたブツの検証を!!!


女王だらけだ〜!なんでこんなに切手を貼ったんだろ?

「徹底的にMODしてみましょう!」

ちょっと作業に熱中してしまったために徹夜をしたり、人に会ったりで時間を取られ1週間以上も更新を休んでおりましたが・・・。少し落ち着きましたので、更新再開です。

この1週間に起ったことと言えば、今月頭にスペインのプロギタリストMr.Hyban Sparda(Demenced)に「禅駆動」を発送したのですが、その後「Hi! the pedal is amazing!」とのメールをいただきました。かなり気に入ってくれたようで、さらに「禅駆動を世に広めるために協力するから何でも言って!」とありがたいお申し出でがあり、さっそくYouTubeに2曲のデモ演奏を掲載してくれました。以下のURLでご覧下さいませ。ちなみに21歳の若いプロギタリストですよ。

http://www.youtube.com/watch?v=eRzLIyBQi-0&feature=channel



ヨーロッパと言えば、先日ポルトガルから禅駆動のオーダーがありました。ポルトガルは火縄銃を日本にもたらしましたが、私は禅駆動をポルトガルにもたらしました!(なんだよそれ?)

そうそう、先月イギリスの「Guitarist」誌から「禅駆動」を掲載したいとオファーがあり1台作って送っておいたのですが、ようやくインプレッションを書き終わり3月号または4月号に掲載するとの連絡がありました。編集者は「禅駆動」をかなり気に入ってくれたようです。そして!さらに追加で早くも「弾駆動」の掲載もオファーがありました。「禅駆動」が掲載される次の号で「弾駆動」も取り上げられるようです。これまたすぐに製造して昨日発送いたしました。掲載誌を見るのが楽しみですなあ〜!

イギリスと言えば・・・ようやく届きました!
今月の頭にイギリスのエフェクター職人が手作りしているペダルをオーダーしたのですが、どうもイギリスの郵便事情が悪かったようで発送から届くまでに2週間もかかってしまいました。

他の方の手作りエフェクターを買うというのは生まれて初めての経験です。私が手に入れた理由はいくつかあるのですが、まずはMr.Henry Kaiserから「こいつは、よろしおまっせ!あんさんも気に入ると思うさかい買うてみなはれ!ユーロは今安いし!」と勧められたことがきっかけです。ロック本場のハンドメイド職人のお手並み拝見とも考えていたのですが。

さらに、私が次に開発したいと思っていたFUZZ系の「燦駆動」と回路の基本が同じだったので、疑問に思っていた「-9V入力」処理がどのようになされているのかを具体物で見たかったのです。ちなみに、イギリスから届いたペダルは「buzzaround」のクローンだと製作者も言っていました。オリジナルは結構レアなペダルのようです。実は私も既に「buzzaround」の回路図を手に入れて以前からプロトタイプの製作を始めていたのです。しかしなかなか上手く作動しなくて悩んでいたのでした。

まずは外観ですが・・・。殺風景です。トップ面だけアルミケースがポリッシュしてあります。側面は4面とも未処理のガサツなまま。中途半端ですね。どうせならここまでポリッシュしろよ〜!と突っ込みたくなる風情です。機能を考える以前に、まずパッケージのデザインから入る私と、外見に気を使わない彼のコンセプトが違うのは当たり前ですが・・・。でもせめてノブに何のコントロールであるかぐらいは書いて欲しいものですなあ〜!

では、音出しをしてそのサウンドの完成度を確認です。パワー感があります!かなりMr.Henry Kaiserが好きそうな感じです。しかし暴れる感じのサウンドですね・・・どうも私の好きな方向性ではありませんでした。パワーがありすぎて3つのコントロールを少し上げただけで、ピッキングの度にパリパリとしたノイズっぽい感じになります。私が以前試作した時に出ていたサウンドですなあ。私はそれがいやでその回路を却下した経緯があるのですが・・・。

では内部を観察いたしましょう。ううむ・・・これは・・・ユニバーサル基板を使っていますが、それにしても基板がデカ過ぎです。もっとコンパクトに出来るはずですが・・・。外部電源のジャックは付いていません。電源は電池だけですね。でも電池をホールドしておくためのものが何もありませんでした・・・。このあたりも私の考え方と違っているので面白いです。私はすぐに電池を留めるためのクッション材を貼付けて使い易くしましたよ。

回路はオリジナル「buzzaround」と同じではありませんでした。少しモデファイがしてあります。驚いたことにそのやり方は、すでに私がプロトタイプに施していたやり方だったのです!非常に似ています。

さらに気づいたことは、内部配線に使われている配線材が細すぎること。そして、各端子へのハンダ付けが小さく貧弱過ぎます。これでは電池交換の際にケーブルを切ってしまう可能性が大です。トランジスタが3個使われていますが、ソケットに刺さっています。それに加えて回路基板が固定されていないのです。しかもトランジスタの足が長くてこのままで持ち歩くと、揺れて外れてしまう可能性がありますね。私の総合判断として、ツアーなどの長期に渡り持ち運んで使う場合にはちょっと問題ありだろうと。

などとチェックをしていたら、内部配線がハンダ付けしている部分からプツリと切れてしまいました。LEDの配線部分なので、サウンドには影響なかったのですがね。

私が「禅駆動」を開発した当初、是永様からこのようなことを聞きました。「本番でエフェクターが故障するとガックリくるよね!ハンダ付けは丁寧にね!」そんなわけでそれ以来、パーツがケース内で振動しないようにさらにハンダ部分が切断しないようにと「禅駆動」の回路は樹脂で固めてケースに固定する方式にしました。電源部、スイッチ部も端子部分は樹脂で固めて微動だにしないように処理しています。一説には、パーツが振動するとサウンドにも影響すると聞いたことがありますのでね。

そんなわけで、私は今後この「buzzaround」クローンの配線材を取り替えて、外部電源端子を取り付け、ノイズ軽減策も加えて、実践向きに改造しようと考えております。もちろんトップ面にも何らかのデザインを施してみましょう!

その一方で、私は既にプロトタイプの製作を進めていました。イギリスものと比べてみても、回路にたいした違いはないように思えましたが・・・。基板の裏側を見ていた時に、一つだけ私が設計図上で勘違いしていた部分を発見しました。おおお〜〜〜!!!そうだったんだね!これは凡ミスでした!さっそく修正です。その作業の結果、すぐにプロトタイプはサウンドが飛び出してきました!基本的な部分では私は間違っていなかったのだと!ですが、明らかに「燦駆動プロト」の方がノイズが少ないですね。トランジスタは基板に直接ハンダ付けしています。なるほど・・・あの部分の違いがその結果を生んでいるのですね!

ところが・・・センターのコントロールポットをいじると、大きくノイズが発生します。右に回していくと、ヒスノイズのようなシャ〜〜〜というノイズがずっと出続けています。こりゃいかん!と例のごとくすぐにポットを交換してみたところそのノイズは出なくなりました。あああ・・・。

とりあえず完成させてみたところ、コンプレッション感の強いものが出来上がりました。イギリスのものに比べるとマイルドで、とてもノイズが少なく感じます。マイルドなのは使っているトランジスタが違うからでしょうね。増幅率がかなり違って聞こえます。私の好みとしては、もっとコンプレッション感を少なくしたいのですがね。この回路の基本的な部分はクリアしましたので、さらに研究を続けましょう!よりコンパクトな回路にもしたいですしね。

で、ふと思いついて、イギリスもののトランジスタの足を切って、短くしてソケットに差し直してみましたところ・・・なんだ?なんだなんだ〜?サウンドが先ほどとはガラリと変わってしまいました。コントロールし易くなって、ノイズっぽさも消えました・・・。ひょっとして、これが本来のサウンドでしょうかね?やはりトランジスタの刺さり具合が良くなかったと・・・。このような現象は非常に勉強になります。人の振り見て我が振り直せ。というヤツですね。 こうなったら早めに徹底的にMODしてみましょう!


本日の結論
次はコンパクトサイズで作り直そうっと!

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