廃品的再生案
2008年12月13日 こんなものを作ってみた!


「かなり気持ちよい練習が」

今月に入り突然にして鬱が改善されて、生きている快感を感じる日々が時々出るようになった。トータルとしてはかなりの復活状態で「俺って全快か?」と錯覚するほどの精神状態なのだ。だが、ここで気を緩めてはならない。鬱の症状は乱高下を繰り返すものである。いつ、この反動がやってくるかもしれない。好調ながらも気を引き締めつつ過ごし始めた私の昨今である。

体調が良くなると、私の頭の中にはやりたいことが次々にわき上がってくる。先日の夜「そろそろまじめにギターの練習しなくっちゃ!」と久々に練習欲が押し寄せて来たのだよ。でも、その時刻は深夜2時だった。アンプのスイッチを入れるわけにはいかない。かといってエレキを生音で弾くのは寂し過ぎる。

そこで小型アンプの「GAKUYA 1号」を引っ張りだし、音出しをしてみたのだが・・・。防音部屋とはいえ、小さな音でもやはり音を出すのにはためらいを覚える時間帯である。ううむ・・・こりゃあ「ヘッドホンアンプ」が必要だなあ・・・。なんてな思いにとらわれてしまった。

そうなると、材料は揃っているので自分が使いやすいように自作するのが手っ取り早いだろうと、構想を練った。2日後、早くも製作に入った。かくして半日後に出来上がったのが、以下の「頭増幅」である。変な名前だが、自分用だけに作るのだから、ネーミングはどうだってよいのだがね!

内部の回路は基本的に「GAKUYA 1号」と同じである。「GAKUYA 1号」からスピーカーを外したものと同じ回路構成だ。コントロールはGAINとDEEPの2つ。GAINは電源スイッチを兼ねている。DEEPはシングルコイルとハムバッキンでの出力の差を調整して、ハムバッキンでブーミーにならないようにするためのコントロールだ。

さっそく使ってみた。
サウンドはすんなり出て来たが・・・。いくつかの問題点が見つかった。まず、ヘッドホンで聴くには出力がありすぎて、ギターのボリュームをフルにしているとかなり耳が痛いのだ。GEINを最低にするとなんとか使える音量なのだが。という事は、GAINを上げてのディストーションが楽しめない事になる。さらに、ギターのボリュームも絞っているのだから、当然歪みはほとんど感じられない。

「頭増幅」には絶対に出力をコントロールするVOLが必要だな。そこで内部にトリマを付けて出力をコンントロールできるようにした。これで音量も適正にできるようになった。さらに、音の抜け具合がもう少し欲しかったのでコンデンサを1個加えて調整を施した。うん!これで使いやすくなったね!これ以外にも何か必要なコントロールはあるのだろうか?とついでに思考を重ねていた時にふと目の前に気になる物体があるのに気づいた・・・。


加工中、側面にかなり傷を付けてしまったケース

禅駆動を制作していると、ケース加工の段階で時としてケースに著しく傷を付けてしまう事がある。特にブラックケースを削る際に削りカスの小さな金属片でこすれてしまい、塗装皮膜がはげてしまうアクシデントが起りやすい。何かの拍子にケースをこすってしまい、擦り傷だらけにしてしまった事もある。そうなると製品として仕上げるにはいささかの抵抗が出てくるのだ。そうなると、作りかけのケースは放置状態となってしまう。

今も目の前に2個そのような微妙に傷ついたケースが転がっている。これをなんとか廃品にせずに仕上げる事は出来ないのか?と以前から考えていた。そうだ!「禅駆動」に仕上げず「頭増幅」で組み上げてみるのはどうだろうか?とそのとき思い立ったのである!

しか〜〜し!そこにはいくつかの壁が存在していた。既に加工が済んでいる禅駆動用のケースにはコントロール用の穴が4つと3モード切り替えスイッチ用の穴があいている。これらの穴を無駄無く使用しなくては無様な出来上がりになってしまうのだ。そうなると、コントロールは4つ必要となる。本末転倒ではあるが、3つは既に考えてあるので、もう一つを考案しなければならならない。いったい何を加えれば良いのだろうか?

TONEは必要ないし・・・。ヘッドホンアンプなので、複雑なコントロールを付けたところで意味は無いし・・・エフェクト的なコントロールであれば、禅駆動を前段に繋げばよいだけだし・・・。私の独自路線で何か無いのか?と考えていたとき「神の啓示」が舞い降りて来たのである!まったく音には関係ないのだが、もう一つコントロール出来る部分を思いついたのだ!しかも、きっと世界中のどんな市販品エフェクターにも装備していないコントロールなのだ!それは・・・。

「LED光量調整ノブ」

馬鹿丸出しである!思いついた瞬間に、わははは〜〜〜!!!と大笑いである!もちろん声には出していないのだがね。「頭増幅」に取り付けたLEDはかなり輝度が高いブルーである。もう少し光量が少なくてもいいかなと感じていたのだが、これを使用者が自分の好きな明るさに調整出来れば面白いんじゃね〜か?サウンド的に全く意味がない機能ではあるがね〜!でも付けちゃうのだ〜!シャレでね〜!

3モードスイッチの穴は、同じスイッチを取り付けて電源スイッチとしてみた。これでGAINのポットはスイッチ付きでなくても自由に定数を変えてセット出来る事になった。さらに、このスイッチを取り付ける事で電源に昇圧回路を組み込んで、9vと18vを切り替えて使用出来る事になる。こりゃあ面白い事になったなあ〜!

なんてな事を考えていたら、さらにもう一つのアイディアを思いついた。電源を9vと18vに切り替えるとLEDも色が変わるってえのはどうだろうか?9vはブルー、18vはレッドと言う風にね。ううむ・・・採用決定!

これで回路の仕様はすべて決定した!残るはTOP材の選定だ。なんとなくシェルトップにはしたくない感がある。こればっかりはいくつかサンプルを作ってみないと判断が難しいなあ。かといって慣れ親しんだシェルトップも捨てがたいし・・・。

そうか!わかった!今回はブラックケーだけを想定していたけど、シルバーのケースだって失敗する可能性はあるんだな。そうなるとシルバーケースではサンプルに使ったホログラムフィルムを使うとしよう。ブラックケースだと白いベースのシートにホログラムシートでカバーしようか。派手な世界を経験すると、もう元には戻れんようだね!

以上のような構想ものとに、12月13日早朝5時から作業を始めた。歳をとるとやたらに目が早く覚めてしまうのだよ!そして、戦い続ける事半日。15時になり、ようやく廃材ケース使用の改良版が完成した!その雄姿を見よ!レイアウトは禅駆動に酷似している。そこで、禅駆動と間違わないためにノブは違う形状のものにしたぞ。

使ってみるとなかなか快調である。9vで充分だね。18vで使用すると、ディストーションサウンドにマイルドさが感じられる。外部スピーカー出力する場合には9vで使った方が良さそうだ。こうなると、次の問題が発生する。ヘッドホンのクオリティーがもっと良ければかなり気持ちよい練習が出来そうな気がするのだ。かといってあんまり高額なものを買う気もないのだが・・・。ギタリスト諸氏に問う!お勧めのヘッドホンはある?


本日の結論
禅駆動のオーダーが落ち着いてきているので、こんな工作が続く日々である!
(きっと円高の影響だと思うのだが・・・)

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