2008年02月12日 こんなバージョンも作ってみる！
なんだこれは？
「コントロールの意味が分からんよな！」
いやあ〜〜〜！やっと完了だぞ〜〜〜！このところずっとたまり続けていた「禅駆動」のオーダー分を全部作り終えたのだ！スッキリした気分の本日である！しかも！ここにたどり着くまでに実務レベルの問題解決策をいくつも蓄えること出来た。やはりこれは「経験値」が重要なのだと思える。かなりの数を作れば必ず何かしらのトラブルに見舞われる。それをいかにクリアするか？これがまた自虐的に面白いのである！代表的なトラブルは、組み上げた禅駆動のサウンドが全くでないという状況だ。これにはいくつかのケースがあるのだが、当初のケースは「ICソケット」の基板設置不良だった。ハンダが充分にしみ渡っていなかったために、一部が接触不良状態になっていたのだ。この経験をふまえて、それからは一度組み上げた回路はハンダ面をもう一度丁寧に溶かして、確実な接着を確認するようになった。ハンダの浮きはアースラインでも起りやすかったので、こちらもより丁寧なハンダ作業を施すようになった。
それでも解決しないケースがある。基板を組み上げて組み込んでみるとTWINの片チャンだけ音が出ない。なんで？全く同じパーツを使って作った回路なのに・・・。配線の問題か？と全面ハンダ付けをやり直したがやはり音が出ない。多少ノイズでも出てくれれば希望が持ているのだが、そんな気配はさらさらない。
絶望した私はその基板をあきらめ、新しく組み直す事にした。しかし、これもまた片チャンだけ音が出なかった。なぜだ？より慎重に作り上げた基板ではないか！何が問題なのだ？とさんざん悩んだあげく「まさかそんな事は無いよな・・・」とオペアンプのNJM4558D艶ありを外して、他のオペアンプに入れ替えてみた。すると〜〜〜！！！あっさり音が出たのである！なんぢゃこりゃ〜〜〜！！！
あらためて、先ほど外したNJM4558D艶ありを他の筐体に入れてチェックしてみると、やはり全く音が出なかった・・・。貴重なオペアンプにもかかわらず「本当のデッドストック」だったのである！うっへ〜〜〜！こいつのためにいったいどれだけの時間を無駄にした事か！
さらにもう一つ起ったケースでは、フットスイッチが不良品だったことがある。さらにこれには2種類あってスイッチを踏んでも電源がオンにならないケースと、スイッチを踏んで電源が切れないケースだ。これらは明らかに「スイッチの不良」なので取り替えてしまえばそれで済むのだが、組み込んでから気づくと配線が集中している部分だけに取り替え作業はかなり面倒だ。それ以来、フットスイッチは取り付け前に必ず全端子をテスターでチェックしてから使う事にした。これでトラブル激減である。
さて極めつけは・・・2台目をオーダーされた方から「1台目に比べてGAINが低い」と返品されて来た事がある。そういわれても基本的に同じパーツを使い同じ回路で作っているのだから、そんなに変化があるとは思えなかった。しかし、相手は弾き比べて明らかに「違う」と言っているのだからその結果を踏まえて原因を考えてみた。だが、いくら考えても解決策が見つからず、しばし放置する事にした。
で、他の作業をやっている時だった。GAIN用の500kΩボリュームに不良が出たので、取り替えるため念を入れて新しいやつの値を計ってみた。すると456kΩだった。おいおい！9％も少ないじゃないか！で、さらに別のボリュームを計測したところ、530kΩだった・・・。この差は74kΩである。約15％も差がある！かなり大きい開きだ！そうか・・・そうだったのか・・・ボリュームポットの容量が違うためにGAINの誤差が生まれたのだな！
しか〜〜〜し！この違いを追求していくと、値がある程度違うパーツを省かなくてはならなくなる。そうすると、ただでさえ品不足のボリュームポットがますます手に入りにくくなり、廃棄する分を考えれば販売価格も上げざるを得なくなるのだ！どうしても正しい値のパーツだけで組み上げた個体が欲しい方へは、パーツを選別して作る事も可能だが、そうなるときっとスペシャルオーダーとして高くせざるを得ないよね！
大量生産された電子パーツには必ず値にバラツキがある。それ故に、結果として出来上がった「禅駆動」にも個体差が生まれるのだ。個体差を極力減らすためにパーツの吟味をして価格を上げるのか？それとも今のままの道を進むのか？さらには二重価格のシステムをとるのか？なんとも悩ましい事態である！
なんてな事を悩みつつも手慰みで作った「禅駆動 バレンタインバージョン」または「オネエバージョン」が以下の画像だ！娘が最近こっているネイルアート用の「スワロフスキーもどき」を大量にもらって貼付けたのだ。私は上の1/3程度が終わった段階で挫折！老眼にはつらい作業だ。ところがその後、私がうたた寝をしている間に娘が一気に仕上げてしまったのだ！ちょっと粗っぽい仕上げだが、笑えるネタにはなると思っているぞ！でも・・・キラキラを貼付けたおかげで、文字が一切表示出来ていない。初心者にはコントロールの意味が分からんよな！
でも、中身はちゃんとした「禅駆動 クリッパ切り替え付き」なので動作に問題は無い。ちなみにテスト製作として、配線材をすべてベルデンにしてみた。ビンテージワイヤとどう違うのか？をチェックしたかったからだ！近々、是永様に弾き比べてもらう事にしよう！
本日の結論
オネエ系ギタリストからオーダーがあるか？
「独断倉庫」に関しての御意見は「啓示倉庫」へ書き込んで下さいな。
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