感光的基板考

2007年10月30日 次に進む道はこれか?


プリント基板パターンを作ってみた!

「お気づきだろうか?」

私は今、「禅駆動」製作に関して大いなる悩みを抱えている。実は今まで組んだ「禅駆動」の回路は8つである。そのうち、組み上げただけで最初から正常な作動を示したのは2つだけだ。全く音が出なかったのは3つある。同じ回路、同じパーツなのだが、なぜか音が出ない。さんざん回路をチェックしたが原因が見当たらなかった。というよりも見つけられなかった。

この正解到達率は、製造業としてあまりにも低すぎる!(おいおい!製造業かよ!)これをなんとか100%にしなければ企業の存続はありえない!(今度は企業かよ!)で、今までのパターンを振り返ってみると、回路は同じでパーツも同じでも音が出ないとなれば、配線ミスが考えられる。さらにそれをチェックして配線ミスがないと確認しても音がでないことが多々あった。そうなると、パーツの不良かハンダ作業のミスとしか考えられない。

そうなると常識的に考えてパーツの不良は考えにくいので、一番ミスの確率が高い私の「ハンダ技術」を疑うべきだろう。では、ハンダ作業でミスが発生しやすいのはどこだろうか?それは基板裏の配線である。ユニバーサル基板で作業をしていると「ハンダブリッッジ」が発生しやすい。そこで、なるべく少ないハンダの量で取り付けたくなる。だが、そうなるとハンダ不良が出やすくなる。そんなせめぎ合いで日々戦っているのだが・・・。

結局、ハンダ作業をなるべくせずにすむ工程にすれば良いのではないのか?と考えた。そこで「感光基板」を試しても良いのではないか?と心が動いた。うまくいけば、回路の量産もできるのだ。「感光基板」は簡単に言うと「光に反応する基板材にマスクをかけて露光し、必要ない部分を薬品で溶かして回路を作る」のである。

少々コストは発生するが、量産できれば問題ない。時間短縮ができて、ミスがなくなればそれで充分だ。ただし、一度作ってしまうと、回路の変更ができないので、慎重なマスクの設計が必要である。早速回路マスク作りに入った。これはフォトショップで大きく描き、OHPシートに縮小プリントして使う。まずは一つ描いてみた。仕上げのピッチは2.54mmだが、縮小プリントする事を前提にして400%でデザインした。それを2値化にして、モノクロのパターンとして仕上げた。

これがオリジナルサイズ。

さらにこの回路パターンを感光基板1枚に4つ焼き付けられるように複製しレイアウトする。実際に使うサイズにすると以下のようにかなり小さくなる。これを透明のフィルムにプリントし、感光基板にぴったりと密着させ紫外線を当てるとパターンが焼き付けられるの。紫外線は蛍光灯で良いのだ!

パターンを作り上げたところで、ギタービルダー西條さんのお宅へ出かける用があったのを思い出した。しばし中断して出かけると・・・おおお〜〜〜なんと言う事だ〜〜〜!!!西條さんもまさにプリント基板を作ろうとして材料を買いそろえたところだったのだ!

これから材料を手配するとの私の話を聞いて西條さんは「それなら私が仕入れた材料がありますから、とりあえずテスト用として使ってみてください。材料を仕入れてから現物で返していただければ結構です!」と生基板と現像剤をその場で提供していただけたのだ!早く作業をやりたいと思っていた私は大助かりである!今朝のテレビで「今日のラッキー星座は『おうしざ』です!」と言っていたが、本当だったな〜〜〜!!!(おいおい!信じるのかよ?)以下がその材料だ。

この材料で足りないのは、レジスト液とフラックス液の2つ。これらはすぐに手配する事にしよう !この先の作業報告は近いうちに!ちなみに、回路パターンの中に「禅駆動」の文字も残るようにレイアウトしているのにお気づきだろうか?


このようにフィルムにパターンをプリントした!


追伸
回路が上手く作動しなかった件はその後の試行錯誤の結果、回路の問題はほとんどなくて、ケースに組み込む際のポットとのハンダ不足が原因のケースが散見された。ワイヤを引っ張って接着具合を確認しているんだけど、問題ないと思っても実際に電流がほとんど流れていない事態があったのだ!半田をやり直してみたら、一発で音が出やがんの!な〜〜〜んだ!でもプリント基板は作るぞ!



本日の結論
勉強する事柄はまだまだあるな〜〜〜!!!

「独断倉庫」に関しての御意見は「啓示倉庫」へ書き込んで下さいな。


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