挑戦的絶叫倅

2007年10月20日 私はいつの間にか進化していたのだ!


ぜっきょうせがれ と読んでくだされ!

「私の推理通りの結果が出た」

「禅駆動」は4台作るつもりだったが、一昨日までになんとか3台が正常に稼働を始めた。正常な稼働かどうかは実はまだ分からない。というのも、3台それぞれにちょっとしたサウンドの違いやコントロール感に違いが生まれているのだ。これは使用パーツのメーカーがそれぞれ微妙に違っている結果だろう。さらに電子パーツは、数値に5%〜10%程度の誤差があるものだ。それも影響しているのだろうな。

もちろんオペアンプも2種類採用しているので、サウンドが違うのは当たり前だね。4台目もきちんと作り上げたいのだが、毎日まいにち深夜まで回路のチェックとテストを繰り返しているのに疲れてしまった。今週はもうヘトヘトなのだ。でもなんとか最後の1台まで完成させたいなあ・・・と思っていた・・・。

一昨日の作業中に新しく発見したこと。「禅駆動」はオペアンプ「NJM4558D」を使ったものと「MC1438P」を使ったものを作って比較しているのだが、さらに以前から持っていた「NJM4558DX」も使ってみた。ところが「NJM4558DX」だと「発振」してしまうのだ!どのような条件だと発振するのかがまだ分からないので「NJM4558DX」が使えないでいる。なんとか解明して使えるようにしたいものだ。

途中かなりドタバタがあったけど、とりあえず「禅駆動プロジェクト」はなんとか終結に向かっている。あとは登録会員00205是永様に弾き比べてもらって、本物とどう違うのか?を検証して、より気持ちよいサウンドに近づける研究を続けるのだ。別に本物そっくりにならなくても良いと考えている。私が作っているのはあくまでも「禅駆動」であり「Z●N Drive」ではないのだからね。

て、今回の作業中に登録会員00205是永様からこのような発言があった。「こっちの方が好きなサウンドだなあ!」これはとあるWEBにあったサンプルサウンドである。「Z●N Drive」ではなく「S●N OF SCREAMER」の回路をアレンジしたエフェクターだ。たしかに、私が聴いていてもとても気持ちよい歪み具合だ。ふむふむ・・・ようやく私もエフェクター製作の要領が少し見えてきたので、そろそろ新しい回路に挑戦するのもアリか?と思い始めていたので、気分を変えるためにもやってみようか!と回路図を手に入れたのであった(まだ早すぎねえか?)



今回は回路図しか手に入っていないので、実態配線図から書き起こさなくてはならない。しかも、この回路通りではなく、一部をモデファイしなくてはならないのだ!これもまた初めての作業なので、うまくいくかどうか自信は全くない。かなりの困難が予想されるが、時間をかけてなんとかクリアしたいと意気込んでいたのだ。ということで、これから開始するのは「S●N OF SCREAMER」の直訳として「絶叫倅」(ぜっきょうせがれ)プロジェクトとした!参考資料を読むと「禅駆動」に近いものになるようだ。

不安だったが、やってやれない事は無いだろう。と回路図を前にまずは鉛筆でラフな実態配線図を書いてみた。ううむ・・・非常に不細工である!細かな部分が自分でも許せない感じだ!取り回しも変だし・・・。さらにもう一度そのラフを下書きにしてトレースしながら書き直してみた。ううむ・・・かなり良くなったがまだだなあ・・・。

よし!これから先はMacで仕上げよう!不慣れなので、なかなかきちんとまとまらないが、自分だけが解れば良いのだから、あまり細かな事にはこだわらなくてよいと気づいたら急にスムーズに進むようになった。で、出来上がったのが以下の図だ。一般的な実態配線図と比べると細かい部分が解りにくいだろうが、私個人専用なのでこれで充分である!まだまだ手を入れたい部分もあるのだが、初めての経験なのでとりあえずこれでよしとしよう!



10月19日夜、夕食後に覚悟を決めて半田ごてを温め始めた。もう一度回路図と実態配線図を見比べて、間違いが無いかをチェックした。配線そのものは間違いないだろうと決断し、作業スタート!1カ所だけ数値が解らない抵抗があるが、これは適当な数値のモノを取り付けて試してみる事にしよう。

黙々と作業を続けた。ひたすら黙々・・・。気がつけばもう深夜24時を過ぎていた。タモリ倶楽部を横目で見ながらさらにさらに作業を進めた!

ちょっと疲れが出てきたが、手を休めるわけにはいかない。ふと時計を見たらもう03時を過ぎていた。そろそろ寝るかなあ・・・。と思いつつも手は休めない。そしてついに、詰めの部分に来た時にまちがいがあるのに気づいた。しばし配線のやり方を検証する。やがて「これなら大丈夫だろう!」と思える配置を見つけ、いよいよ最後のパーツを取り付けた。ふう・・・。今日はここまでで終わるか?

しか〜〜〜し!ここで止めるわけにはいかなかった!体が自然に動いている感じだ!「半田トリップ」というものが存在しているのか?ケースに基板を組み込んだ。この時点でもう05時。さすがにくたびれた!時間が時間だし、もうサウンドチェックは出来ない。そそくさとベッドへ潜り込んだ。

10月20日08時起床。まだ音を出すわけにはいかない。朝食後しばらくしてサウンドチェックを始めた・・・。アンプに繋ぎギターを弾くと・・・。ううむ・・・ううむ・・・やっぱりか・・・。音が出ない。ノイズさえ出ない。初めて書いた配線図はやはり無駄だったか・・・。あああ・・・あああ・・・。と朝っぱらから堕ち込む私であった。

しかし!なんとかしたい!なんとかしたいのである!音が出ない原因を解明しなければならない!すぐに基板をテスターでチェック開始。まずは電圧が正常に検出できるかをチェックした。チェック地点は+9vと、分圧している+4.5vのラインである。まず入力ラインの+9vは問題なく検知できた。適当に使ってみた抵抗もその数値で問題ないようだ。

次に+4.5vの確認だ。ところが !こちらは検出できなかったのだ!なぜだ?どう見ても9vのラインから分圧しているだけなのだ。その分岐点から先に電流は流れていないという事になる。どう考えても理解できない。繋がっているラインのどこに問題があるというのだ?

あれこれいじっていたら突然!4.5vが一瞬だけ検出された!えっ?なんだよ?もう一度計ってみるとまたもや0vになっていた。おいおい!何が起こっているんだよ〜〜〜!!!しばし考え込んだ・・・。ひょっとして・・・。もう一度推理通りになるかどうかをチェックする事にした。

テスター端子を当てていた位置を微妙にずらしながら数点のチェックをしてみると、やはり!私の推理通りの結果が出た。繋ぎ込んだ抵抗のハンダ付けしている部分は、ちゃんとハンダ付けが終わっているように見えるのだが、実際にはどうもその部分で断線しているようだ。そこで分圧部分をもう一度ハンダ付けし直してみた。テスターで計ると、今度は問題なく+4.5vが検出できた!これでもう大丈夫だろうか?

再度ギターに繋ぎ、アンプにスイッチを入れた。「絶叫倅」のスイッチを踏んだ。ジョワ〜〜〜ン!おおお〜〜〜ディストーションサウンドが飛び出したぞ!4つのコントロールを回してみた。それぞれ反応している。TONEの効きが弱いようだが、それくらいは許してやる!ボリュームは右に回すと音量が下がる現象が出た。おおお〜〜〜いかんいかん!ポットの配線を間違えた!あわててやり直し!これで問題なく作動するようになったぞ!早い解決で助かった〜〜〜!!!

ということは、今回私が作った実態配線図は正しかった事になる!初めてのチャレンジにしては優秀ではないか!「禅駆動」製作では悶絶しつつ完成まで10日以上かかったが、やはりその間に蓄えた知識が後押ししたのだろう。「絶叫倅」は丸一日で完成したのである!私は確実に進化しているのだ!だが、一つ残念なのは「絶叫倅」が本当に使えるエフェクターなのかどうかという確認が自分では出来ない事である。普段、私はエフェクターを使っていないので、善し悪しがよくわからないのだ!てなことで、是永様!お暇な時にサウンドチェックをよろしく!


回路違いで2種類のディストーショナーが出来上がったぞ!


本日の結論
心地よい疲労感の本日である!

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