楽屋的六弦風

2007年09月22日 注文製作のカラー指定は!


Saijo ROCKY CUSTOM

「なかなかのもんだと自画自賛」

先日、登録会員ROCKY様から「GAKUYA 1号」の注文があった。オリジナルカラーで作ってほしいとの要望。で、そのカラーリングの見本となるのは、ご自分用に特注されたSaijoギターだった! この雰囲気で作ってほしいとの指定なのである。私は「愛機と同じデザインのアンプシリーズ」という路線をやってみたいと思っていたので、喜んで引き受けたのだった。

まず基本となるキャビネットのカラーは見た通り白だね。ただし、白と言ってもいろいろある。Saijoギターの塗装は、あまりピカピカ磨き上げたものではない。しっとりと落ち着いた感じに仕上がっている。そこで、私が選んだのは「半ツヤ ホワイト」だ!キレイに仕上げてもテカテカにならず「大人の白」といった感じに仕上がるはずだ。

まずは、キャビ材のティッシュケースに施してあるオリジナル塗装を剥がすところから始めた。中国で施された塗装はかなりいい加減で凸凹している上にムラがひどいのだ。その上から塗装すると仕上がりはひどいものになる。電動サンダーで全面を削り落とし、細かい部分はサンドペーパーの手作業でさらに削り込んだ。

表面がきれいになれば、下地剤でまずは目止めをする。1時間後ほぼ乾いた頃に再度下地剤を吹き付けて、塗装面の厚みを出した。一晩置いてから水研ぎに入る。表面をツルツルに仕上げた。指先が痛いぞ!さらに一日置いてから「半ツヤ ホワイト」をスプレーした。薄めに全面を塗装。半日乾かしてから、いよいよ仕上げのホワイトを少し厚めにスプレーした。これで塗装は終了である。本来なら最終的にクリアを吹き付けても良いのだが、そうなるとツヤが出過ぎて「Saijoギター」っぽくならないのだ。この後は、完全に乾燥するまで5日間くらいは放置。で、ほぼ乾燥した状態が以下の画像だ。肉眼で見ると上品なしっとりとした白に仕上がっている。



次に気になるのはパールっぽいピックガードに使われている材だ。そこで、このギターの製作者であるSaijoギターの西條さんに直接問い合わせてみた。ひょっとして端材が残っているかもしれないからだ。しかし、残念ながらこの材は特殊でもう残っていないと返事があった。さて・・・それではどうする?

と、悩みつつふと本棚を見上げた時、目に入ったのは「ホログラムシール」のシートだった。数年前に買って使わないまま放置していたものだ。これを必要なサイズに切り取り張り込めば、なんとかそれっぽく見えないだろうか?とりあえずシートをカットして貼り込めるサイズにしてみた。これを上の面に貼り込んでみよう!


次に忘れてならないのは、ノブだ。ストラト系のギターにつきものの形状は皆様ご存知のハットタイプである。色はもちろん白だ。ただし、GAINと書かれたものは存在しないので、手持ちの「TONE」で代用することにした。以下がそのノブである。

ROCKY CUSTOM の指板は真っ黒なエボニーだ。これはスピーカーグリルを黒くすることで表現することにした。以下がその材料である。実はこの材料は園芸用のもので、プランターの一番下に敷いて土が流れ出すのを防ぐものなのだ。樹脂製で加工が容易なので採用している。このサイズでGAKUYA1個分だ。



最後に決めなければならないのは、LEDの位置である。これに関しては、最近作るものはほぼスピーカーグリルのセンターが定番となっていたのだが、ROCKY様は「前回作ってもらったとき付けてもらった『真空管をイメージしたオレンジ色のLED』を内側に付けてほしい!」との要望であった。確かに、ギターの見える部分にLEDは付いていないもんなあ〜!了解!てなことで、回路上に設置することにした。

そういう展開で組み上がったのが、以下の画像だ!久々に自分でも「いい感じだな〜〜〜!!!」と嬉しい出来なのである!真っ白で端正なトップのデザインはなかなかのもんだと自画自賛。配線材はベルデンを使用した。サウンドも問題なしだ。今回はコントロールノブの都合により、ジャックインでスイッチONとなる仕様になったぞ。



いかがだろうか?ギターの雰囲気を再現しているだろうか?画像より、現物の方がイイ感じだと思っている今日の私だ!画像では分かりづらいが上面のホログラムがキラキラと豪華である!キャビネットの塗装がまだ完全に乾いていると思えないので、もう数日間放置して完全な乾燥を確認してからROCKY様にお送りすることにしよう!

以上で「GAKUYA 1号 ROCKY CUSTOM」完成!



本日の結論
注文されたデザインで作るのも楽しいものである!

「独断倉庫」に関しての御意見は「啓示倉庫」へ書き込んで下さいな。


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