楽屋的青眼型

2007年08月30日 必要にかられて計算を!


「GAKUYA 1号 Blue Eye」

「初期の作品は恥ずかしい」

「GAKUYA 1号」を作るにあたって、定番回路の確定をさせるためにコンデンサを取り替えたり抵抗値を変えたりして毎回手探りの作業が続いていた。今まで人手に渡したものは、たまたまそれらの試行錯誤が上手く行って気に入ってもらえたのだが、いつまでも行き当たりばったりを繰り返していられない。安定した回路製作が必要だと考え、最終的な回路の絞り込みに入った昨日であった。

回路を確定するためにコンデンサの値は早めに絞り込んでいたのだが、最終的に音質を左右する入力側の抵抗値を決め込む必要があった。多数の数値の違う抵抗を揃えるのは大変なので、いくつかの数値が違う抵抗を組み合わせて、数値のバリエーションを作り出すことした。ところが・・・。

ここから先は電子工学系の知識がある方にはごく常識的な事実なのだが、あいにく私にはその知識はなかった。かつて理科の授業で習ったのかもしれないが全く知識が残っていなかったのだ。

複数の抵抗を組み合わせて欲しい数値の抵抗を作り出すのには、直列だと 単なる足し算なので何も問題は無い。ところが並列だと、計算が必要になる。その計算方法を知らなかったので、とにかく順列組み合わせを行ってテスターで実測してみた。すると、私が欲しい数値になかなかならないのであった・・・。

例えば 60kΩ + 60kΩ は 直列だと120kΩになるのだが、並列だと30kΩになる。これはどういう仕組みなのだ? 60kΩ + 10kΩ の並列だと8,571Ω になってしまう。このように違う数値の抵抗の並列組み合わせだと実測値が予測できないものになり、困り果ててしまった。どうやって計算するんだ?そこでいつもの通り「合成抵抗の計算」をWEB検索してみると・・・。すぐに以下のような計算式が見つかった。


合成抵抗の計算式

R = 合成抵抗値 r = 個々の抵抗値 だね。小学校で習ったいわゆる「繁分数」の計算方法だ。ふむふむ。これさえ分かってしまえば、実際に繋いで測定しなくても数値を当てはめれば答えが出る!と喜んだのだが、最終的に採用した抵抗は計算が必要ない「半固定抵抗」だった。つまり、可変抵抗なのだ!これだと、実際に音を出しながら微調整して音質を決めることが出来る。便利な分だけ価格も高くなるのだが、これも品質アップのための必要経費だろうな!


半固定抵抗 100kΩ用 = 60円  固定抵抗 62kΩ = 1.6円


これらをふまえた上で、昨日作り上げたのが以下の「GAKUYA 1号 Blue Eye」だ。サウンドは期待していた感じに近いものが出来上がった。かなり満足している。さらに出来上がってから半固定抵抗の値を実際にギターを弾きながらじっくり決めていった。

結果としてハムバッキンだと55kΩ前後あたりに美味しいポイントがあるようだ。シングルコイルだともう少し増やしてもいいか?ユーザーの好みにもよるのだが、シングルはほぼ60kΩ〜65kΩの範囲に収まるだろうな。ユーザはドライバー1本あれば入手後でも自分の好みに調整できるので、これは便利な抵抗パーツである。


「GAKUYA 1号 Blue Eye」

ご覧のようにLEDはスピーカーグリルのセンターに付けてみた。デザイン的にこの方がスッキリとして好みだ。木工もひと手間減るしね。いままで3mmのLEDを使っていたのだが、今回はふた回り大きい5mmのLEDを使用してみた。スイッチオンするとグッと存在感が出て来るなあ!ブルーの光も奇麗だし!光量が大きいので懐中電灯の代わりにも使えるか?(そんなことは無い!)

サウンドも安定してきたので、そろそろサウンドサンプルも載せたいなと思っているのだがどうやって音源を採取すれば良いのだろうか?それが分からないと出来ないので困っている状態である。とはいえ、もともとギターが下手なので、自分で弾いて聞かせるのは抵抗があるのだがね!


このように何個も作ってくると無駄が省かれて、内部配線もスッキリとまとまってきた。接着剤の使用量も必要最低限になっているし、半田付けもキレイになってきたし、トータルでかなり完成度が上がってきた感じがする。今となっては初期の作品は恥ずかしいレイアウトだったなあ!



本日の結論
その後キャビネット用のティッシュケースがあまりにも手に入らないので、
九州在住の弟や友人にまで捜査を依頼したぞ!もう手元の在庫は1個だけだ!

「独断倉庫」に関しての御意見は「啓示倉庫」へ書き込んで下さいな。


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