検品的受注話
2007年06月30日 いよいよ完成したぞ!


組み立て作業はここからスタートした!

「当たり前ぢゃん!」

前回からの続きである!

是永様とROCKY様からご注文をうけた「木製小型アンプ(楽屋用)」製作話はその後どうなったのか?を、ご報告しよう! 実は、このアンプを作るにあたって一番最初にしなければならない事は、材料をすべて揃える事であるが、一番困難なのがフロントのオーバルホールに付けるスピーカー保護の金属製ネットであった。

私の工作はなるべく金をかけず、身の回りの物から材料を探すという方針なので、スピーカーを取り出した後の捨ててあったエンクロージャーに張ってあった金属ネットを切り出す事にした。これがまた地味であり、面倒くさい体力仕事なのである!握力がダルダルになりながら、かくして切り出された素材は以下のようになった。これを必要枚数切り出すのだ!



そして、ボックスに貼付ければ以下のように仕上がる。大きなアンプであれば、きちんとした端の処理が出来るのだろうが、生憎とこいつは小さすぎてそんな事をやっているスペースもない。金属ネットをボンドで貼付けておしまいの荒っぽい作業なのである!

次にやるのは木工作業だ。GAIN取り付け用の穴、ジャック取り付け用の穴、最後に裏蓋にオーバルホールを作れば作業終了。電動工具が揃って来たため作業はとても楽になった昨今である。とくに直径6.3mmまでの真円の穴をスムーズに作れるようになったので、工作の範囲が大きく広がって来た。すでに、もう少し大きめのアンプを作りたいと思い始めているのだが・・・。

発注していたパーツも次々に届き始め、楕円形スピーカーをこのケースに組み込んだ。ネジ止め出来るほどの材の厚さがないので、ホットボンドで取り付ける。さらには、回りの隙間も全部ホットボンドで塞いで、フロント側の隙間を無くすようにするのだ。これによって、無駄な音が表に漏れないようになる。


このスピーカーは6Ωだった。

さらに、裏蓋に開けたオーバルホールによって、このようなサイズのケースではブミーになりがちな低音部を逃がしてスッキリした低音を作り出すのだ。今回はさらに、GAINコントロールはスイッチ付きのポットを使う事にした。これで、電源のON OFFが出来る。ところが、ポットを設置してみるとネジ山が小さくて上手く設置できない事が分かった。そこで強硬手段だ!これまたホットボンドでがっちり止めてしまったのである!ホットボンドが冷えて硬化すると使用に際してはまったく問題ない強度で固まってくれた!

次はいよいよ回路の製作だ。今回のポイントは、プロトタイプで使った出力系のコンデンサ容量を増やす事だ。選んだのは220μFである。しかも購入したのはなんと!4個で100円と激安商品なのである!もちろん、押さえに高額なオーディオ用と言われている高級品も買っておいたが、ここはあえて激安品でせめてみる事にした!

今回初めて2台分の回路を同時進行で作ってみたのだが、やはり電子パーツにも細かな製造誤差があるようで、同じように作っても微妙に出音の結果が違って来た。テストしてみると、片方は発振を起こしたが、もう片方は起こさなかったのだ。そこで発振止めのコンデンサを追加し、発振しなかった方にも同じコンデンサを付けておいた。これで回路的には両方同じである。回路をケースに組み込み、出来あがった勇姿が以下の画像である!まだブランド名は入っていない・・・。



こうやって同じ形の製品が出来上がって来ると、なかなかメーカーっぽくて嬉しい!しかし、ここで完成したわけではない。肝心のサウンドチェックがまだなのだ。「使える音なのか?」については私には分からない!プロトタイプのサウンドを「こう変えた方がいいんじゃないのか?」と自己診断に基づき量産バージョンを製作しただけである。

そこで登場するのが・・・もうお分かりであろう!いつもチェックを御願いしている是永巧一様の登場である。今回は「メーカにて技術者とのサウンドチェック」風に、当家の私の部屋で昨日の夜一台一台厳密なチェックを行ってもらった!要望があれば、その場ですぐにコンデンサを取り替える覚悟の私であったのだ!


チェックに使ったギターは「Fender Customshop TL」だ。ピックアップがハムとシングルに切り替えられるので今回のチェックには便利なのだ!さあ、サウンドチェック開始!いつもの是永チェック用フレーズが飛び出して来た。こうやって客観的に聴くと、予定していたサウンドが出ている気がする。プロトタイプにあったモッタリ感が消えているなあ。いい傾向だぞ!

是永様の総評
「思っていたよりハイが出ていますねえ〜!これはいい意味ですよ!低音も出ているし、けっこうレンジが広いなあ!特にシングルピックアップでのレスポンスがいい感じですね!もちろんハムでもOK。GAINはフルにするよりちょい手前がいい感じ!クリーンでもサスティーンがあるし、このサイズではOKです。充分に楽屋で使えますよ!」

うふふふ・・・!回路を組み直す覚悟をしていたのだが、意外にも一発でOKが出てくれたぞ。もっとも、プロトタイプの方は明らかにコンデンサの定数を変えるとサウンドが良くなると判明したので、思い切って組み直す事にした。こちらはスピーカーが8Ωなので、たぶん量産品とは出音がちょっと違ってくるのだろうな。

てなことで、残りの作業はブランド名のエンブレムを付ける事だけだ。ブランド名は「DUMBLE」のパロディー路線を狙っていたが、どうも落ち着きが悪くて悩んでしまった・・・。皆様からも様々な貴重なご意見を頂いたのだが・・・昨夜ようやく決心したぞ!



本日の結論
ブランド名は「TANABE . TV」に決定した!(当たり前ぢゃん!)

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