職人的受注話
2007年06月27日 量産は実現可能なのか?


こうやって同時進行で・・・。

「どうだろうか?このネーミングは」


何と言うことだ!なんということだ〜〜〜!!!先日ご報告したばかりの「木製小型ギターアンプ(楽屋専用)」のデザインが気に入ったと、開発のご協力をいただいた是永様と登録会員ROCKY様より「あのアンプを自分用に作ってもらいたい!」と申し入れがあったのである!一気に2台の受注である!プロギタリスト2名からの直接発注とは、まるで「DUMBLE」のようではないか!(そうか〜?)とてもうれしい登録会員の反応であるが・・・。

一度もあのアンプのサウンドを聞いたことがないのに発注するのであるから、見た目でOKということなのだろうか?所詮、このサイズのアンプなので出音はほとんど期待していないと言われてしまえばそれまでなのだが・・・。お二人ともプロギタリストなので、楽屋で打ち合わせ中にチョロリと音を出すときに使われるのだろうか?


この木製アンプを量産する!

ところで「はい!それでは作りましょう!」と安請け合いしたのは良いのだが、よ〜く考えるといくつかの問題がそこに横たわっていたのだ!量産態勢に入るにはまず、キャビネットとなる木製のポケットティシュ入れを手に入れなければならないが、私が買った時点でその店の在庫は切れてしまったのだ。100円ショップゆえに次はいつ入荷するかわからない。今後入荷しないかもしれないし・・・。

すぐにキャビネット探しへ飛び出した!当家の周りで一番でかい100円ショップを目指した。箱物売場を見た。プラスティックのものは在庫があったが、木製のものでは使えそうな箱が見当たらなかった。さらに店内をくまなく探すが見つからない。そのうち別の素材をいくつも買いだしてしまった。いかんいかん!目的を達しなければ!しかし見つからない・・・。

だが!30分ほどして諦めて帰りかけた時だった。まったく予期しない売り場の片隅に、同じものが隠れるように2個置いてあったのだ!おおお〜〜〜!!!神のご加護である!キャビネットの必要個数がこれでクリアできたぞ!きっと「DUMBLE」もこうやって材料を探しているんだろうな〜!(ちゃうってば!)

「DUMBLE -Amp」とは

 

 


アメリカ、カリフォルニアに住む(最近引越ししたという話もありますが)「Mr.アレクサンダー・ハワード・ダンブル」が'60年代頃から個人で製作しており、生産台数は極めて少なく、新品といっても知人=基本的に著名ミュージシャンだけのオーダーを製作する=一般流通されていない非常に高価で有名なアンプの事です。一説ではかなりこだわりの偏屈な人らしく、製作を依頼しても完成はいつになるか分からないという感じらしいですが、その素晴らしさにオーダー依頼絶えず待ち状態との事。またその個人依頼での製作ゆえ、音もその人のオーダーに合わせてあると言われ、同じ種類のアンプでも音が少しずつ違うのが通常のようです。

製作当初からFenderのパーツを使用していた事や一説ではオーダーが来てからオールドのFenderアンプを探し、その部品で製作されたと言う話も有り、実際当時のダンブルにはFenderの部品がかなり使われていた様です。余談ですが、良いFenderアンプを探すのに時間がかかり、その為多大な製作日数がかかったと言う話も有るほどです。

次に厚い壁となっていたのはスピーカーだった。ティッシュボックスに最初から開いている穴は楕円形である。スピーカーもそれに合わせて小型で楕円形のものを手に入れなければならない。先日作ったときに使ったスピーカーは、いらなくなったスピーカーボックスから取り出したジャンクものであった。2個あったのだが、すでに手持ちは使い果たしてしまったのだ。在庫のスピーカーにはもう楕円形のものはない。さてと、この特殊なスピーカーはどこで手に入るのだろうか?ジャンク探しはあてにならないし・・・。

WEBを検索しまくり、スピーカーユニットの通販ショップを探してみたが、いずれもまっとうな高いスピーカーばかりである!そんなものは金さえ出せばいつでも買えるのだ!本格派のアンプが欲しけりゃ、本物を買えばよいだけだ!私が見つけたいのは楕円形で安いスピーカーなのだ!あくまでもシャレでつくる小型アンプである!大枚をかける意味はない!

さんざん探し続けた揚句にようやく見つけたのは、某秋葉原系通販ショップだった。しかもあれこれ選べる状況ではなかった。目指すスピーカーは1種類しか存在しなかったのだ!そこに書かれているデータは少なくてインピーダンスも判明しなかった。わかるのはサイズとテレビ用のものだということのみ。とりあえず予備を入れて4個注文してみた。



ついでに他の面白そうなスピーカーを探してみたら、ううむ・・・バラ売りで1個なら200円だが、まとめて20個の箱入りなら業者価格2000円という直径6.7cmの8Ωフルレンジスピーカーを見つけた。安い!こりゃあ、何かとこれから先の工作に便利そうだなあ!と、20個箱入りを買ってしまった!(ありゃ〜やっちまったね〜!)それにしても10個買っても20個買っても価格が同じというのはよく分からない価格設定だなあ〜!


これが20個入りのパッケージ


そして、一番苦しんだのがメインのパーツであるオペアンプの「NJM386BD」だ。すぐに手配できると思っていたら、いつも買っている通販ショップの在庫が切れていたのだ!このところしばらく「在庫切れ」の表示が出っぱなしである。おいおい!品ぞろえが悪すぎるぞ!

さらに次のショップにも行ってみたが、ここにはその品番の表示さえなかった。ううう・・・次々にショップを回り探していたらようやく出てきたのだが、注文書に入力してみると「品不足なのでお一人様1個の販売となります」とアラートが出てきた!なんでだよ〜〜〜!!!さらに次のショップではプロ向けなのか箱売りであった。その単位は「ひと箱2000個入り」である。そんなにいらね〜よ〜!(品不足じゃなかったのか?)

さらに次のショップへ次のショップへと渡り歩いているうちに、ようやく10個買うことができる店を見つけた。品揃えは少ないのだがどういうわけか「NJM386BD」は豊富に用意されているようだ。やれやれである!残るは18v以上に対応している数種類のコンデンサだ。これまたいくつかのショップをめぐり様々な定数のものを探していった。最終的に3つのショップですべてをそろえることに成功したのであった。結局なんだかんだで1万円近い出費である!そろそろシャレでは済まんようになってきてしまったなあ〜!

ところで、私は今まで同じ小型アンプを2つ作ったことはない。あくまでも自分の趣味を探求するためにやっていたので、思いつきで次々に形を変え回路を変更し進化させていったのだ。ところが、今回は同じものを2個作らなければならない。果たして私にそのような行為ができるのだろうか?

職人と呼ばれる人々は、同じクオリティーの同じデザインのものを量産できる能力を持っている。私は職人に憧れを持つが、職人にはなりきれそうにもない。きっと作業中に微妙に違う部分を作り出したくなる欲求に駆られるに違いない。「DUMBLE」だって1台いちだい仕様が違うって聞くし、まあいいか〜!

このような商品が作り出された場合、その正面には誇らしげにメーカー名やブランド名のエンブレムが付けられている。この際、そこまでやってみるべきではないだろうか?いくつかブランド名の候補を考えてみたのだが、結局パクリもののネーミングしか思い浮かばない私・・・。

いまのところ思いついた中で一番有力な名前は「FUMBLE」なのだが・・・どうだろうか?このネーミングは私の作り方にピッタリのような気がするが・・・。




ロゴエンブレムのイメージ



本日の結論
Fumble : 手探り

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