車両的改造談
2007年05月06日 バカが加速する!


Dodge Viper RT/10

「ヘビーな実戦には全く役に立たない」

貴方は、自分の所有する車のエンジンを自力で取り外した事があるだろうか?私は本日それを実行したのである!!!車種は「Dodge Viper RT/10」真っ赤なツーシーターのカブリオレスポーツカーである!ではどうしてそのような事態に陥ってしまったのか?順を追ってご説明致そう!

今朝の事だった。起きたときから口の中が変だった。全体的に痛いのだ。何だこれは?さらに朝食にバナナを食べたのだが、あの柔らかいバナナでさえ上あごが刺激で激痛なのだ!なんとか我慢しつつ1本食べ終わったのだが、コーヒーの温度さえ上あごに激痛が走り飲めなくなってしまった。ひどい口内炎に襲われたようだ。

人間はこのように、生命の根源である食生活が蝕まれると意気消沈してしまうものだ。朝っぱらから向けどころの無い絶望感が私を襲うのであった!「今日一日は飯が喰えねえ〜!」そんな思いが活動も制限してしまう。何となくやる気がなくなり、リビングのソファーでごろ寝して「ああ痛てえなあ・・・」としばらく我慢していた・・・。

そのうちソファーに寝転がりながら「OVER DRIVE」製作の次のネタを妄想し始めていたのだった。何か面白いネタは無いかなあ・・・あれこれ考えているうちにふと「なんでドライブなんだ?車でもないのに!」と妙な考えにとらわれてしまったのであった。さらにその時、部屋の隅に目をやったところ、15年ほど前にイタリアで購入した1/18スケールのミニカーが目にとまった。仕事で行ったモンツァ・サーキットの売店で買い集めた物だ。



真っ赤なスポーツカーばっかり10台飾ってるのだが、あまりに長年飾っているので、意識の中では空気と同じように存在感を失っていたのだった。あって当たり前の存在。掃除のたびに妻からは「もういい加減片付けてよ!ホコリを払うの大変なんだから!」と邪険に扱われていたし・・・。そのうち数台は飾り棚から転落させられ無惨にもバックミラーが折れている物もある。

これらのミニカーはアルミダイカスト製で重量感がありなかなか男心をくすぐる精密さである。これらを邪険にされたからといって捨ててしまうのは忍びない。何とか出来んのか?ボンネット、ドア、トランク、すべてがオープンできるし、その中にはバッグやスペアタイヤまで準備されているのだ。素敵じゃないか〜!それらを眺めているうち、さらにこう思い始めた。



「DRIVEと言えば車だろ?エフェクターと言えばアルミダイカストケースだろ?となれば、このミニカーを外観を変えずにOVER DRIVEに仕立て上げれば面白いんじゃねえか〜?」と、今までとはちょっと違った観点でミニカーを凝視し始めたのだった。しかし!それは可能なのか?外観を変えずにどうやってOVER DRIVE化するのだ?

早速起き上がり、一つ一つミニカーを手に取り可動部分やスペースを確認し始めた。しばらく続けていたら、その不気味な行動に妻は「何やってんの?またなにか企んでるの?」とあきれ顔であった。やがて車種によって工作が容易な物と困難な物がある事が判明した。スポーツカーのトランクは小スペースなのだ!エンジンもバカでかい物が積んである!逆に言えば、エンジンさえ降ろしてしまえば、そこには電子回路を設置するに充分な容積が生まれる事になる。ほほう!こりゃあ面白そうだ!

で、丹念に入出力ジャックの設置位置や、バッテリーの搭載位置を吟味し、これなら確実にいけそうだと、まず手始めに血祭りに上げる車種を選定したのだった。それが「Dodge Viper RT/10」であった!そう決定したからにはすぐに作業に取りかかりたい私である!まずはシャーシとボディーをバラし、運転席も取り外した。さらに熟慮した結果、この車種ではやはりエンジンルームに電子回路とバッテリーを積むべきであると判断し、まずはエンジンの取り外しを行った。その後は、エンジンの代わりに透明プラスティックの補強板を入れて剛性の確保をした。



次に入出力のジャックの設置である!これは簡単だった。シート後ろのトランクのしきり板に2か所穴をあけてジャックを取り付けた。あつらえたようにぴったりサイズ!配線はエンジンを取り外したときのシャフトの通路を通してエンジンルームまで通した。ちなみに今回は、前回の失敗で勉強していたので「スイッチ付きジャック」を採用した。これによって、ジャックインすると自動的に電源が入るように配線できるのだ!少しは学習能力があったようだな!



前回はGAINの回路を直結したが、今回は10μFのコンデンサを入れてみる事にした。これはメーカーが指定している使い方で、最高出力である200倍増幅にアップするさせる事が出来る。直結と結果がどう違うのかを試したいのだ!さらに出力回路に使っているコンデンサも容量を大きくしてレンジを広げてみたい。これは何種類か手に入れて試行錯誤するべきだろうな!数値は気持ちよいところで最終決定すれば良い!等と書いてみたが、まだ電子パーツは何一つ揃っていないのだ!明日には通販で手配しよう!



実は次回作でGAINを調整できるようにしてみたいと思っていたのだが、ボリュームノブは外に出ていないと使えない。どうも車体の見た目に手を加えずに設置する事が難しそうなのだ。何とかならんのか?とさらに熟慮しているうちに「おっ?車輪は回るよなあ・・・こいつをボリュームノブの代わりに使えんか?」と思いついた。つまり、車軸にボリュームポットを使いタイヤを回す事でGAIN調整できるように出来はしないか?と思いついたのである!

そう思いついたからにはすぐに検証を始めるべきである!ううむ・・・不可能ではない!だがかなり細かい作業が待っているなあ。まず、ボリュームポットを取り付ける為のステーを造らなければならない。構造的に強い力が加わる事が考えられるので、アルミ板で強固な物を造らなければならない。さらにポットに取り付けるタイヤのホイールはただの空洞なので、どうやってノブとして成立させるかを考えなければならない。エポキシパテで成形するのか?などと、まだまだ研究の余地はたくさん残っているのだ!最終的には諦めてしまう可能性も高い部分である!

余裕が出てくれば、電源が入った時にパイロットランプとしてヘッドライトが点灯する回路にしても面白いなあ。残るは増幅回路製作である!それが揃えば仕上げられるのだ!うふっ・・・全く世間の役に立たない行為を真剣にやるのはなんとなく楽しいぞ・・・ 。

ジャックインの際にはトランクを開いて使う設計だ。使わないときはトランクを閉めてしまえば、単なるミニカーにしか見えない。このようなブツはヘビーな実戦には全く役に立たないアイテムである!あくまでもシャレとして机の上で密やかなサウンドを楽しむ為の物だ。

とりあえずこれから造り続ける為に、今回は名前を先に付けてみようか。分かりやすく「Viper Drive」なんだろうな。 これから先、別の車種でも造る可能性があるので「Car Drive シリーズ」とでもしておこう!またしてもバカが加速し始めたゴールデンウイークの終わりである!



本日の結論
ドライブだから車・・・というのは実に短絡的思考法である!

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