読了的満腹感

2007年01月19日 読書欲がまたフツフツと・・・!


「頭の中がスッキリした感じ」

子供の頃から本好きだった私は数年前「BOOK OFF」の店内を初めて覗いたとき狂喜乱舞した。読みのがしていたミステリー本が100円で手に入る環境がそこに在ったからである。電車内で読む為に毎日のように週刊誌を買っていた私は、それいらいすっかり週刊誌を買うのをやめてしまった。週刊誌1冊分の料金で「BOOK OFF」ならハードカバーが3冊も買えるからだ。もちろん、週刊誌と単行本の役割は違うのだが、週刊誌の読後感と単行本の読後感では圧倒的に単行本のそれの方が気持ちがよいのだ!

100円で単行本が買えるとなれば、遠慮は要らない。眼についた面白そうな本は手当り次第に買う事になる。中身ではなく本の厚さで選んでみるとか、一人の作家だけ徹底的に買いまくるとか、普段なかなか出来ない事が気軽にやれるのだ。本選びに失敗したところで100円の損失で済む。これはクセになるささやかな私のゲームだ。

で、出勤電車の中だけで思う存分読みあさった2004年の読書量はちょうど100冊。ほぼ2日に1冊のスピードだった。ところが、翌年3月になり私は「鬱病」に陥った。しかし会社には通っていたので、やはり電車の中での読書は欠かせなかった。ところが鬱の症状により電車内での読書欲が著しく減退し、いっこうに読書スピードは上がらず、2005年は37冊に終わった。さらに昨年2007年は、鬱の病状が進みついに休職に追い込まれてしまった。電車にも乗らなくなったので、年間にわずか11冊しか読めなかったのだ。

ここまま私の読書生活は閉じてしまうのか?小説を読む楽しみを私は失ってしまうのか?と思っていた2007年の年明け、それは突然襲って来た。10日頃から急激に気分が良くなり始めたのだ。そして1月13日の午前中、急に本を読みたくなったのである!フツフツと沸き上がる読書欲!これは〜〜〜!!!当家には未読の在庫本が10冊ほど在ったのだが、それには手をつけず、とりあえず家を歩いて出た!散歩を兼ねて30分ほど歩きBOOK OFFまで行ってみたのだ。

店内に入ると、まずは行きつけの100円コーナーだ。今は消費税込みだから105円コーナーとなっているが。棚の端からじっくりと舐めるように背表紙を観察して歩く。まずはざっと一周して当たりを付け、再度振り出しに戻り、気になった本をじっくり手に取って吟味するのである!

と・・・その時・・・いけない!いかんぞ〜〜〜!!!又しても恐怖の便意がこみ上げて来たのだ。しばらくはガス抜きをしつつ、素知らぬ振りを決め込んでいたが、どうも臨界点は近いと感じ始めた。ううう・・・これはいかん・・・本屋と便意はつきものである!早めに対処しなければこの先本を買う事も容易ならぬ。なんとかしなければ!!!

が、解決策はすぐに目の前に現れた。女子店員が本棚を整理する為に出現したのである。「あの・・・お手洗いを貸していただけませんか?」「はい!今鍵をお持ちしますので少々お待ち下さい!」BOOK OFFではトイレに鍵がかけられているのだ。勝手に使う事は出来ない。鍵を受け取りトイレに駆け込む私。

廃棄処理さえ済ませれば、もう大丈夫だ。丹念に本を選び出す余裕が生まれた。しか〜し、なかなか読みたい本が見つからない。歩きで来た為、手当り次第にい〜かげんに大量の本は買えないのだ。3冊程度にしぼって手に入れる事にした。そして見つけたのが「帰って来たアルバイト探偵」大沢在昌著。大沢在昌は好きな作家なのでハズレは無いだろう。即決定。

その後も105円コーナーを探したがオイシソウな本が見つからず。次は文庫本コーナーに行ってみた。そういえば読みたい本があったなあと作家名で探したところすぐに見つかった。「フェイク」楡周平著。これまた好きな作家なのでは大丈夫だろう。

さらに店内捜索は続く。昨年から読みたかった本を探してみる事にした。昨年直木賞を受賞した「容疑者Xの献身」東野圭吾著である。これまた半額コーナーで見つける事が出来た。まだかなり奇麗な状態で2冊並んでいたのだ。迷わず手に入れた。てなことで、合計3冊を購入したのだよ!

帰宅後すぐに「フェイク」を読み始めた。1月15日午前中に読み終えて、その勢いで「容疑者Xの献身」も午後から読み始めて早くも夕方には読み終えた。面白い本だけに読了的満腹感がある。久々に脳細胞をフル回転させたためだろうか、頭の中がスッキリした感じがしていた。久々に感じる「読了感」だ。

昨日から読み始めた「帰って来たアルバイト探偵」も本日の昼過ぎに読み終えた。頭の中のスッキリ感がいっそう増えている感じがする。気分が良いぞ!鬱感はすっかり消えている!なんだか今年は調子良く読み進めそうだ。さてと、今日はこれから在庫の本を読む事にしようか「繋がれた明日」真保裕一著をよんでみようっと!



本日の結論
読書欲が沸き上がってくるのは鬱脱却のいい兆候だろう!

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