行方的刺客料
2006年08月17日  再放送の最終回を観た!


「誰知るともなく眠り続ける」

2003年に放送されていた北大路欣也主演の「子連れ狼」がこのところしばらくの間、平日の午前中に連日再放送されていた。休職しているため、毎日暇を持て余している私は必然的にテレビを見る時間が多くなる。今まであまり時代劇は好きではなかったので「水戸黄門」なんぞは観た事が無いが、「子連れ狼」はクールな刺客の姿に時代劇版「ゴルゴ13」を感じさせるためお気に入りとなって、連日見続けていた。

そして、その最終回が本日オンエアされたのだった。「子連れ狼」は皆様ご存知のように、主人公の拝一刀がその息子である大五郎と共に刺客業の旅を続けながら、宿敵である柳生烈堂の送り込む者達と戦い続ける話である。拝一刀は刺客を生業としている。いかなる理由があろうと刺客料は一殺五百両である。明朗会計なのだ。五百両と言えば現在のお金に換算すれば2000万円程度のはずだ。かなりの料金である。

さて、毎週のように拝一刀は依頼者から五百両を受け取り、刺客として働いていた。ここで疑問がわく。毎回受け取る五百両もの大金を拝一刀はどこに保管していたのだろうか?再放送なら毎日五百両を受け取っているのである。大五郎を乗せて押している乳母車に隠しているのか?ううむ・・・それにしては乳母車が小さすぎるが・・・。懐にはいくら入るのだろうか?

皆様にもイメージしていただきたい。現金を2000万円以上も懐に入れて日々うろついている殺し屋の姿を。日によってはその金額が4000万円の時もあり。6000万円の可能性もある。しかしそれだけの金を身につけていてあれほどの立ち回りは出来ないはずだ。

そもそも20回も刺客を引き受ければそれだけで拝一刀が受け取った刺客料は一万両となる。それは千両箱10個分である。とても日々持ち歩ける金額ではない。なれば、食事等に刺客料を使い果たしていたのか?私が観る限り、拝親子は粗食であり、酒すら嗜まないのだ。着物だっていつも同じデザインのもの。刀を買い替えようにもずっと同じ刀を使い続けている。刺客料を使い切って居るわけがないぢゃないか!

さらに、行く先々に銀行やATMがあり、頻繁に金を預ける事が出来るのなら、何とかつじつまは合うのだが、そんなものが存在した時代背景でもない。なればあの刺客料の現金は毎回どこへ消えているのだ?ゴルゴ13ならスイス銀行に振込なので問題はないのだが・・・。

8月17日、再放送の最終回。最後は拝一刀と柳生烈堂の一騎打ちとなった。結果を書けば、拝一刀は柳生烈堂を討ち果たしたが、拝一刀も柳生烈堂に切られ、共に倒れ死んでしまう。草原にひとり大五郎だけが取り残される厳しいラストシーンである。この時点で大五郎は当然、父が遺した巨額の刺客料の隠し場所を知っているとは思えない。なにせ、まだ3つなのだ。

そうなると、一万両以上の 刺客料は誰知るともなく眠り続ける事になる。あああ・・・もったいねえなあ・・・。

追伸
その後の調査により、原作で拝一刀が稼いだ総額は四万二千両であることが判明した。
現在の金額にして17億円程度であると推測できる。ちょっと稼ぎ過ぎでは?



本日の結論
フィクションの刺客料の行方を気にしてどうするんだよ?

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