抽選的確率論
2006年05月21日  こんなことが起こってしまった・・・。


「人生はプラスマイナスゼロ」

通常あまりクジ運が良くない人々に起った昨今の事実である!

実は今回の話を書こうかどうか躊躇している。理由は簡単だ。他人のやっかみというモノが有る。私が書こうとしている話が私の考えた通りに理解されれば嬉しいのだが、変に曲解されると困るので困っていたのだ。だが、困っているだけでは始まらない。何とか一度書いてみてその結果で判断しようと書き出した次第である。

人生には常に運がつきまとう。狙っても居ない状況下で期待もしていなかった幸運な事態に巻き込まれる事が有る。今回はその現実について書いてみるのだが・・・。まずは娘の話から始めて見よう。

娘は某通信系の会社に派遣社員として勤務している。お客様相手のカウンターに居る事が多い仕事である。主にクレーム対応に終始していると言う。そんな会社で3年以上勤務した優秀な派遣社員を対象に「ハワイ研修」を行う事になったと言う。実態は研修という名の慰安旅行だ。臨時ボーナスみたいなもんだ。行程は3泊5日の全日フリー状態だと言う。ハワイ研修対象者は各支店1名のみだ。もちろん文句が出ないように支店ごとに厳正なクジ引きを行うという。

娘は「どうせ当たんないし、抽選の日は私は休みだからくじ引きはいいや!」と早々と権利放棄を宣言していた。ところが、どうせ当たんないならハズレても悔しくないでしょ?と妻に諭されてイヤイヤながら抽選に参加する事になったと言う。4月下旬の事である。ところが、なんとどこがどう間違ったか、娘が見事に当選しちまったのである!勤務先の支店でたった1人の「ハワイ研修参加者」になってしまったのだ。あわててパスポートを作りに走り、ようやく明日22日に出発する次第になったと言う。

「どうせ当たんないし・・・ハワイにそんなに行きたいとも思ってないし」この辺りの心境が勝利を呼び寄せたのだろうか?確率から言えば1/4程度のはずだから、かなり高い当選確率だったのだ。それを拒否しようというのだから、実に欲の無い娘である。無欲の勝利なのだろうな。ここで私が言いたいのは「当たりたい!」と切なる欲望を持っていても抽選に参加しなければこの幸運は降ってこなかったのである。無欲でなおかつきちんと権利をまっとうする事で幸運はやってくるのである。


さて次は、「稲葉宇亜」(仮名)さんの話である。先週の事だった。ドリームジャンボ宝くじが売り出された翌日の火曜日16日。ふと宝くじを買いたくなった。行きつけの銀行の前までくると、行員が大声で宝くじの呼び込みをやっていた。ありがちな風景である。そこでとりあえずドリームジャンボ宝くじを10枚だけ買ってみた。縁起もんだしと、これまた極普通のありがちなオジサンの行動である。

だが、そのとき何気なく見た売り場の窓口に「ロト6」の申込書が置いてあるのに気付いた。申込書が置いてない宝くじ売り場も有るのだ。「ロト6」は、1〜43のうち任意の数字を6つえらんで自分の数字として申し込む宝くじである。毎週木曜日が抽選日で、結果が出るのが早い。

「稲葉宇亜」(仮名)さんは、ふと「ロト6」申込書を1枚取り上げクイックピックで全部を2口買ってみた。何となくそうしたのである。この辺りに「稲葉宇亜」さんの欲の無さがにじみ出ている。ちなみにクイックピックというのは、任意の数字を機械が勝手に選んでくれるシステムである。購入者の意思はまったく関係ない。そして2口購入にも特別な意味は無かった。たまたまポケットに2000円が入っていただけの話だ。無欲の中の気の迷いでしかない。支払ったのは、たかが2千円。その画像が以下の写真である。どれも当たりそうにない数列だなあ・・・。と「稲葉宇亜」(仮名)さんは思っていたと言う。



そしてそのまま2日後の18日の抽選日も忘れていた・・・。5月19日朝になり「稲葉宇亜」さんは「そういやあ、ロト6を買ってたなあ・・・昨日が抽選だったはずだから、どうせ当たってないだろうがチェックしてみるか〜!」と朝っぱらからのんびりPC前に座り、メールチェックをした後「ロト6」の第291回結果発表を検索してみた。

それはすぐに見つかった。手元に券を置いて「じっくり番号を比較してみるか〜!」1等当選番号は今回どうなんだよ。そこに表示されていた数列はこうだった。

1等 10 15 20 28 41 43

なに?なんだと?もう一度確認するぞ!おおお〜〜〜おおお〜〜〜!なんということだ!なんということだ!そのとき「稲葉宇亜」さんは手の中にあった券に1等に非常に近い数列を発見したのだ!


ううう・・・こっこれは!1文字しか違ってないぞ!もしここの「35」が28であれば、今回の1等賞金は3億2千万円だから、2口で6億4千万円になるところである!うおおお〜〜〜!!!人生が変わるかもしれなかったスレスレの状況である!くやし〜〜〜!!!ハアハアハア・・・。

いままで一度もロト6に当たった事が無かった「稲葉宇亜」(仮名)さんは、このときまだこの券が持つ意味を理解していなかった。実はこの6つのうち5つの数字が合致していることが持つ意味は「3等当選」なのである。しかも2口なのだ。さっそく3等の金額を見ると、923,200円と書いてあった。すなわちこの券では2口なので、その倍の1,846,400円が当たっている事を意味している。2000円の何気ない出費が923.2倍になって戻って来たのである!人生が変わるほどの当選金額ではないが、それなりに嬉しいまとまった金額である。

しかし「3等当選」これは本当だろうか?夢の可能性は無いのか?念のために妻を呼んだ「稲葉宇亜」(仮名)さんは、妻に事情を話した。妻もあまり信じては居なかった。そこで、妻にほっぺたを叩いてもらった。痛い!これは確かに夢ではない!現実なのだ!と確信した。

「稲葉宇亜」(仮名)さんは、さっそく銀行が比較的空いている時間をみはからって出かけ、換金手続きをした。100万円以上の受け取りはいろいろ手続きが面倒で50分ほど待たされたと言う。そして最終的に係員から呼び出された時、「稲葉宇亜」(仮名)さんの目の前に現金が1,846,400円あり、すんなり手渡されたと言う。

さて「稲葉宇亜」(仮名)さんは、こう言う。「私は鬱病で4月から休職中なので数ヶ月間、収入がまったく無く困っていました。これでしばらく息継ぎが出来ます。ありがたいっす!」人生はプラスマイナスゼロって感じがするなあ。

ここで言いたい事は「ロト6」は買わなきゃ当たらない。って現実が本当にあるってこと。人をうらやんでもしょうがない。どうせ当たらないからと諦めて買わなければ一生当たる事は無いのだ。「稲葉宇亜」(仮名)さんも「ロト6」を買った回数は今回でたったの6回目である。ちなみに「稲葉宇亜」(仮名)さんが誰だかはもう分かるよね!(分かりすぎるわい!)



本日の結論
果報は寝て待てというが、宝くじは買わなければ決して当たらない。
人生がプラスマイナスゼロだとすれば、次ぎに来るのはマイナスか?

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