告白的鬱病談

2005年07月06日 はっきり言って私は鬱病です!


このような薬が処方されている!



「薬の投与によってその副作用も」

本日は、そろそろ皆様お気づきだと思うのでカミングアウトである!私は鬱病だ〜!

自分で自分の脳と戦うべきか?その疑問を抱えつつ日々生きている私である・・・。あなたはその場から逃げ帰りたいと思ったことは無いだろうか?例えば勤務中に突然そう思ったことは?そして、その感情を必死になって押し殺し終業時刻まで泣きそうになりながら耐えたことは無いだろうか?それは鬱病の入り口である!

そんな感覚の日が何日も続き、こりゃあいかん!なんとかせにゃあと鬱病の資料を読んだところそれ以外にもあった自覚症状がほとんど鬱病の症状に当てはまる事に気付いた。だがそれはあくまでも自己診断である。そして、明確なプロの診断が必要であると覚悟した今年のゴールデンウイークだった。鬱病は「心の風邪みたいなもんです」という言い方もある。しかし、当事者にとってはそんな簡単に言い切られても困っちまうほどの苦しさなのだ。

私が鬱病であると医師から宣言されたのは5月6日のことだった。その日から既に2か月経過してしまった。この2か月間、私が何をやっていたのかと言えば、毎日真面目に投薬治療を続けていたのだ。抗鬱剤投与と言えば分かりやすいだろうか。

大きく分けて「鬱気味」と「真性鬱病」がある。「鬱気味」は誰しも悩みが有れば生まれる状態だし、時間とともに消えて行く症状だ。テレビのCMでもおなじみのフレーズ「1か月以上続いたら・・・」なので、「鬱気味」は1か月以内に消える状況だろう。だが「真性鬱病」になるとそうはいかない。私は2か月以上続いた時点で「もう限界だ・・・」と感じ大学病院で診断を受けた。

さて「鬱病」にも段階がある。極軽いものからディープなものまで。一番ディープな状況は「自殺願望」あるいは「突発的自殺」だが、自分がどの段階にいるのかを的確に把握するのは難しい。医師との話し合いによりその全貌が明らかになるのだが「鬱病」は日によってあるいは時間帯によっても精神の置き所が大きく変化する。朝からどん底の精神状態で「今すぐどこかへ逃げ去りたい」と思っていても午後になると「なんだかどうでもいいや」とか「まあいいか・・・」と急激に楽な精神状態に戻ったりするのだ。

昨日はとても平気だったのに今日は全然だめとか、その逆も有る。1週間単位で大きく動くこともある。例えれば株価の動きにも似ている。午前と午後で大きく株価が変動したり日によって変動したり、長期で変動したりと確かに上下感が良く似ているのだ。ただ、全体的に落ち込んでいる時間が多いのは事実である。ハイになることはまず無い。それが有ると「躁鬱」である。

鬱病の本を読んでみると「モノアミン」という物質の脳内分泌について書かれている。この物質が「やる気!」を起こすのだが、更年期障害などでその分泌が阻害され少なくなると、とたんに「やる気が失せる」のである。積極性が全くなくなるのだ。仕事をする上で「モノアミン不足」は致命的である。な〜んもやりたくないし出来なくなるのだ。ただの「怠慢」だと勘違いされやすいがそうではない。病気なのである。身動きが取れなくなり、思考は空転を始めダークサイドへと向かい始める。ダースベーダーはダークサイドへと堕ちて行った・・・つまりスターウォーズは「鬱病映画」である!(違うってば!)

大怪我をすれば縫い合わせ治療し、骨折すればギブスをして長期療養を行う。胃ガンになれば外科手術を行う。そして長期療養となる。これらはいずれも物理的病状が見える上に誰が観ても「病気」である。だが「鬱病」は見た目が「普通」なのだ。言ってみれば自分の脳内だけで起こっているバーチャルな病気なのである。他人が手の下しようがない部分なのだ。そこでどうしても治療が遅れがちになる。他人から観ればただのさぼっている人にしか見えない可能性が大なのだ。

それでは治療はどうするのか?まずは「抗鬱剤」の投与だ。私がメインで飲んでいる薬は「モノアミン」の分泌を補助する薬である。分かりやすく書けば、モノアミンの分泌量が変わるわけではない。分泌され受容体に到達する前に、別の穴に吸収され消えてしまうモノアミンの存在が有る。その別の穴を薬で塞いでなるべく多くのモノアミンが受容体へ到達するようにするのだ。これが「抗鬱剤」の仕組みである。ただしこれは「モノアミン仮説」に基づいた治療であるらしい。厳密な本当の真実はまだ明確に分かっていないようだが・・・。

更に私に出ていた症状は「不眠」「不安感」と「食欲不振」だった。不眠は寝ている間にも不安感で精神的緊張感が取れず脳が冴えてしまう状況だった。そこで「緊張緩和・不安感緩和」の薬が処方された。これによって熟睡がもたらされた。ただし効きすぎて当初は翌日午前中まで眠かったが。「食欲不振」は如実に体重に現れる。私は3月〜4月の2か月間で6kg痩せた。そこで食欲増進の薬も調合されたのである。これによって少し体重が戻った。今は食欲はきちんとあるので体調そのものは良い。

実は、積極性が阻害される「鬱」状態だとこの文章を書くのもかなり苦痛なのだ。本当はこのようなことを日々やるのを止めれば少しは精神的改善が観られるかもしれない。しかし、一度止めてしまうともう二度ともとに戻れない気がする。書けなくなる気がする。そんな現在の精神状態の私なのだ。さらに薬の投与によって副作用が現れることもある。

2回ほど前のギターのレッスンの時に気付いたのだが、先生の前で突然「ボケ」に似た症状が現れたのだ。いつもなら簡単に弾いているコードがどうしても思い出せなくなってしまった。あまりにも簡単なことが出来なくなってしまったのには瞬間的に焦りも感じたが「薬の副作用」であると信じてその場は過ごした。後日やはりそれがメインの薬の副作用であると知った。自分を守り、正常化するために飲んでいる薬が時としてイタズラするのか・・・。今週は薬のおかげでかなり安定しているが・・・。

てなことでまだしばらくは私は薬を使いつつ戦い続けるのである!(戦うなよ〜!)さらに現時点で登録会員の数名が同じ病気で治療中である事を知っている。「おおお〜〜〜仲間がいるぢゃん!」と妙な連帯意識さえ芽生える昨今である!



本日の結論
鬱かな?と気付いたらすかさず病院へ行け!薬で楽になるぞ〜〜〜!!!

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