椎茸的凶暴説
2004年11月15日 こんな話しがあるのだが・・・?
 

育ち過ぎた椎茸はこの先どうなるのか?


「その椎茸、凶暴につき」

椎茸は「どんこ」などと呼ばれ、大分県や宮崎県の名産品となっている。一般的に出回る椎茸は上の画像のものよりかなり小さい。料理するには手ごろなサイズが必要である。煮物にした場合、ここまで大きいとだらしない出来上がりになってしまう。ふっくらとつやよく上品に仕上げるためには、それなりのサイズが必要なのだ。我々が手に入れる椎茸には2タイプある。「生椎茸」と「干し椎茸」だ。明らかに干し椎茸を水で戻した方が、生椎茸より香りも味も良くなるのはなんでだろう?

ちなみに、干し椎茸を戻す場合、ボールに水を入れた中に「干し椎茸」を投入し24時間冷蔵庫の中に置いておくと・・・こりゃびっくり!と思う程ふっくらと復活し、食べてみるとこれがまた驚く程美味しくなっているのだ!くれぐれも「水に付けて冷蔵庫で24時間」を守っていただきたい。これだけであなたは「椎茸もどし名人」に成れるのである!是非お試し下され!

さて、ミイラ状態の椎茸を冷蔵庫で24時間戻し、料理し忘れてそのまま置いていたらどうなるのだろうか?

実はその先に恐ろしい事態が待っているのだ・・・。
登録会員00205是永様と一緒に食事をした際、椎茸を避けているのを目撃した。嫌いなの?と聞いてみると「椎茸はどうしても食べられないんですよ〜!」と言われるのであった。そして、その言葉の奥には世の中にほとんど知られていないトラウマが潜んでいたのだ。ちなみに是永様は、椎茸の本場である大分県出身だ。彼の話しを聞きつつ、その驚愕の事実に身を震わせる私だった・・・。

ここから先の話しは、大分県地方でまことしやかに流されている噂である!(そうか〜?)

椎茸は大きく育つと、植えられた原木から自然落下する。その落下する様子は、まるで椎茸が意志を持っているかのような動きであると言う。ブルブルと笠の部分を震わせ、軸をむりやり原木から剥がしつつ飛び下りるようなアクションを見せると言う。やがて、地面に落ちた巨大椎茸は軸の部分を垂直に保つように立ち上がり、軸を器用にバネのごとく弾ませながら動き始める。数分するうちにその動きは活発になり、次第にピョンピョンと跳ねるようになるらしい。

椎茸は原木から外れたことで、すぐに栄養の補給が必要となってくる。しかも、動き回っているためにエネルギーの消耗は激しく、エネルギー補給は頻繁にしなければならない。そのため、大分県地方の山村ではこの時期になると、椎茸がキャベツ畑を襲う姿が観られるようになる。白菜もかなりの被害に遭っているようだがキャベツ程ではない。椎茸数枚がキャベツにビッシリへばりついている姿はおぞましいものだ!椎茸の笠の縁をキャベツの表面に食い込ませブルブル震えながら養分を充分に吸い取ると、すぐに次のキャベツへと飛び移る様は、シャケの内臓だけを食べ散らかす熊の動きにも似ていると言う。


世界初!椎茸の捕食活動映像!


椎茸がキャベツを「好物のキャベツ」として認識できるのは、どのようなメカニズムによるものかはまだ明確には分かっていない。帆立貝のヒモの部分に光を感知する眼がいくつも存在しているように、椎茸のひだの間には、キャベツに含まれる抗癌成分である「イソチオシアネート」を認識するセンサーが準備されていると考えるのが妥当だろうと「財団法人 全日本椎茸感覚調査会」略称「全 C 調」は昨年11月に発表しているのだが・・・。

大分のキャベツ栽培農家はこの時期になると猟師を雇う。キャベツ畑を荒し回り、飛び跳ねる大型椎茸を打ち落とすためだ。通常の猟師であれば散弾銃を使うところだが、散弾銃で撃つとキャベツの被害も大きくなるため、22口径のライフルで水平方向に精密射撃を行う必要がある。現在の村の椎茸狩りチャンピオンは「呉留後 十三 さん(46才)」愛用の銃は「アンシュッツ2002改」。ギャラの振込先はどう言うわけか「スイス銀行」に指定されているそうだ。

アンシュッツは競技用としては名銃である。猟師はキャベツ畑に横になり、椎茸が飛び上がるタイミングを見計らって軸の部分を狙い撃ち落とすのだ。クレー射撃の要領である。呉留後 十三さんはこのところ毎日100枚以上の椎茸を仕留めると聞いた。北京オリンピックの射撃選手候補になっている方だ。

打ち落とされた暴走椎茸は椎茸マニアの間では「撃たれどんこ」として高額で取り引きがなされる。活動が活発なために軸の部分の歯ごたえと旨味が通常の椎茸とは比べ物にならないそうだ。たまに調理した椎茸から銃弾が出てくることもあるが、それは「天然もの暴走椎茸」としての証拠となるので、商品価値がマイナスとなることはない。最近になり、通常の椎茸に銃弾を撃ち込んでつくった「偽撃たれどんこ」も闇ルートで出回りはじめた。K国が外貨を稼ぐために国家ぐるみでの生産体勢を整えたようだ。ニセモノを見分けるポイントは、弾痕にある。ニセモノは生産コストを下げるために「エアライフル」が使われるため、弾痕がやや小さめに仕上がっているそうだ。最近ではたまにスーパーマーケットの店頭にK国産のニセモノが並ぶこともあるらしく、業界関係者はそれを「スーパーK」と呼んでいるようだ。


アンシュッツ2002(改)椎茸猟仕様


さて話しを戻そう。冷蔵庫内で24時間水で戻した椎茸は美味しくなっているのだが、それをそのまま48時間以上放置しておくと、ほぼ生椎茸の機能にまで復活する。つまり、捕食活動を開始する可能性があるのだ!もうここでお判りだろう!なぜ、椎茸は冷蔵庫の中で戻さなければならないのか。それは、冷蔵庫のドアによって復活椎茸の動きを遮断するためである!椎茸が動きだした気配を感じたら、さらに数日間放置してそのままにしておけば、エネルギーの補給が出来なくなるので再び復活椎茸はへたって活動できなくなる。もし、干し椎茸を戻しはじめて48時間放置してしまった場合は、くれぐれも冷蔵庫を開ける際には気を付けていただきたい。

まず、冷蔵庫をいきなり開けずに、椎茸が飛び出してこない程度にドアを細く開け確認していただきたい。そうしないと、飢えた椎茸にあなた自身が襲われる可能性があるからだ。椎茸は基本的にキャベツを好むが、意外にも雑食なのである!冷蔵庫を覗き込んだ顔面が齧り取られたとの被害報告が今年も後をたたない大分県地方である。もし椎茸が冷蔵庫の中で跳ね回っているようだったら、椎茸が飢えて死んでしまうまでさらに24時間以上そのまま放置しておいていただきたい。

さて、この復活椎茸の被害に遭わないためには他にもテクニックがある。

まず、水に戻す前に軸を切ってしまうことだ。これによって椎茸の行動は大きく制限される。ジャンプ出来なくなるので、襲われることはない。笠の部分に推進機能を持っていないので、ただ水に浮かぶしか無くなるのだ。調理前にひとつ気を付けていただきたいのは、戻した椎茸を水から出す時だ。その時点でまだ生きている場合は指先を噛まれる可能性がある!なるべく笠の縁の部分を触らないようにし、素早く切り刻むか、過熱すれば大丈夫だ。

もう一つ重要なポイントがある。椎茸は決して野菜室でむき出しのキャベツと同じ空間に入れてはならない。狭い空間では「イソチオシアネート」を椎茸が感知しやすい。一旦感知してしまうと、椎茸の運動能力は活発になり、やがてキャベツを齧りはじめる。そのまま冷蔵庫の中で椎茸の活動は大きくなり、成長まで始めてしまうのだ!つい冷蔵庫の野菜室に椎茸もキャベツも一緒に入れてしまいがちだが・・・現在そのような状況にある冷蔵庫をお持ちの方は、かなり気を付けていただきたい!

最近開発された冷蔵庫には「アンチ・暴走椎茸・システム」略して「A.B.S」が搭載されている商品がでてきた。椎茸の活動を冷蔵庫が感知すると、急激に冷蔵庫内の温度を下げ、椎茸を凍らせてしまい活動停止に追い込むのだ。寒さにはめっきり弱い椎茸なのである。大分の山村に雪が降り始めると、椎茸騒動は終盤をむかえ、呉留後さんの今年の「椎茸狩り」も終わる。

このような環境で育つと、トラウマ的恐怖感から椎茸に対する拒否反応を示し始めるものだ。大分出身の方に椎茸嫌いが多いのは以上のような理由によるものだそうだ!(ホントかよ〜?)

12月になると、大分県の山あいの畑には凍えて餓死した椎茸がそこここに落ちている風景が観られるようになるが、この餓死した椎茸は乾燥させた後に水で戻しても暴走椎茸として復活することはない。そこで、最近はこの椎茸を「凍りどんこ」と名付け、大分名物にしようとの動きがあるようだ。もし店頭で「凍りどんこ」をお見かけになったら一度お買い上げいただき、48時間以上水に浸けて、本当に暴走椎茸にならないかどうかを試していただきたい!

 

ちなみに、登録会員00205是永様のご自宅の冷蔵庫の奥には、5年前に閉じ込めた「暴走どんこ」が今も眠っているという。すでに「凍りどんこ」化しているそうだ。どなたかそれを確認しに行く勇気ある方はいらっしゃらないだろうか?


追加情報!
これをお読みになった登録会員00205是永様から、自宅にある「凍りどんこ」の証拠画像が送られて来た。以下に掲載する!

家にあるのは魔よけとして実家の母が送ってくれたヤツでよく見ていただければわかると思いますが笠の部分のみをスライスしたモノで危険はありません。
その証拠としてお供えの乾燥キャベツといっしょに。
......で、最後に実家から送ってもらった、衝撃の写真です。

これは、亡くなった祖父が戦前に福岡との県ざかいにある、耶馬渓でしとめた菌齢250歳を超えていたと思われる”化けどんこ”のはく製で、今 もウチの蔵に保管されているものです。

裏返しにしてあるのでわかりずらいのですが、人の手とくらべてみるとその大きさがわかると思います。長きにわたって捕食をくり返してきたこの”化けどんこ”の”口”に当たる部分は目を覆いたくなる程です。

この暴走椎茸を題材にした映画「その椎茸、凶暴につき」が近日公開される予定とか・・・。


本日の結論
なんてなバカ話をしていると、どんどん変なリアリティーを求めはじめるよなあ〜!
椎茸栽培業の皆様!決して大分産椎茸をバカにしているわけではございません!
これはSFであると笑って許していただきたい!

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