鯖色的博品館
2004年10月23日 その日はレポーターが!
 

銀座博品館劇場 10月20日〜24日


「私はそれを見てホッとするのであった」

鯖(サバ)はお好きだろうか?私は塩鯖が昔っから大好きだが、とれたてを軽くシメサバにしたものはもっと好きだ。この「軽く」が大事なポイントだ。酸っぱくなるまでシメではだめである。鯖の記憶で一番あざやかに残っているのは、新宿歌舞伎町にある小さな寿司屋で経験した味だ。

もう12年ほど前だろうか・・・。新宿で行われたある仕事の打ち合わせの後、クライアントが突然こう言った「お寿司は好きですか?」嫌いなわけが無い。好きだと答えると「じゃあ!ご飯に行きましょう!」と夕食に招待された。で、ついて行くとそこは小さな寿司屋だった。

カウンター席に着くとすぐにクライアントは「お任せで頼むよ!」との発言。おおお〜〜〜!!!強気である!新宿歌舞伎町の寿司屋で「おまかせ!」と言うのは「いくらでも請求していいよ!」と言っているような「暴挙」なのだが・・・。

次々小鉢が出て来た。それぞれ美味い。当然ながら店主の蘊蓄を聞かされるハメになった。やがてすしが握られ始め、いくつか口にした後「鯖握り」が出された。その日とれたばかりの鯖をシメたものだった。ホンのわずかに下処理しただけなので、刺身の色がわずかに白っぽくなった感じの仕上がりだった。美しい仕上がりだ。そして、コレが美味い!今も舌の記憶に残るほど美味かったのだ!私の人生でこれ以上美味い鯖に出会った事はまだ無いなあ!

私はゴチになったのだが、クライアントは、店を出るときに支払いをしていなかった。つまり、常連で「ツケ」扱いなのだ。一人前2万円程度のコースだったような気配だったが・・・。てな感じで接待費は会社に請求されて行くのである!

その後、韓国のお姉ちゃんがホステスをやっているカラオケバーに連れ込まれ、アルコールで記憶が定かでなくなり始めたころに、さらに別の店に連れ込まれ、気がつけばもう深夜3時すぎになっていた。クライアントはいったい誰を接待していたのだ?自分で自分を接待していたのではないだろうか?なんてな事を「博品館劇場 H-24」の席に座りながら思い出していた・・・。



2004年10月22日は、登録会員000205是永巧一様よりプレゼントされた銀座博品館劇場で公演中の「ロックン ジャム ミュージカル」のチケットを握りしめ、18時30分に席へ着いたのであった。前から8列目なので、かなり舞台に近い感じだ。役者の表情もじっくり観察できるし、舞台全体も見渡せる好位置だ。「巧一で好位置」なんてね!

すぐに妻と娘もやってきた。席に着いたとたん、私の左側に現場レポーターでおなじみの「東海林のり子」が座った。優しそうな表情のおばさんである。ちょっ遅れてその隣に座ったのは「福岡翼」これまた芸能レポーターである。つまり我々家族が座っている列は「招待者ゾーン」なのだ!

会場を見回すと満席だ!381席の客のほぼ95%は20前後の若い女性たちである。髪をピンクに染めてひらひらの服を着た女の子がいた。IZAMファンか?女子高生の姿も多かった。大人の男は10名もいない。何となく場違いな私の存在だなあ。

ステージは噂通り二段になっていて3Mほど上の段ではベース、ドラム、ギター、コーラス、キーボードの5名が揃っていた。真ん中にはマイクスタンドが立てられていた。前ふりの芝居の後、寺田恵子が登場!ロック魂炸裂のシャウト!でスタートだ!もちろんその隣では登録会員000205是永巧一様が髪を振りロックギターが吠えるのであった!1970年代〜80年代の名曲が次々に飛び出してくる。

ある曲の途中で、コーラス用のマイクを動かそうと是永様が演奏中に右手を伸ばしたところ・・・おっと! ピックがひらりと飛んでしまった。本人には日常茶飯事なのだろうが、見ている方はヒヤリとする瞬間である!だが演奏を中断するわけにはいかない、ピック無しでギターの演奏は数小節続いたが直後、是永様はターンを決め真後ろを向き、マーシャルの上に用意されている予備のピックを取り上げさりげない動きでまた正面を向いたのであった。さすがにプロの技である!後で聞いた話だが、ピックを飛ばしてもタイミングよく4小節以内に復帰できればセーフらしいぞ!

さて本日のタイトルにある「鯖色」とは何だろうか?それは是永様の舞台用コスチュームの色なのだ。タイトなパンツはテラテラと輝き、鯖やコハダのような「光り物」風味のテクスチャなのである。ここでもロック魂炸裂なのであった!

さて、会場に集まった客の中で、この音楽をリアルタイムで聴いていた人々は何人いるのだろうか?ホンの数えるほどしかいないはずなのだが・・・。私はドップリその世代なので、充分に楽しむ事が出来たぞ!芝居の中では、IZAMがその日の招待者「東海林のり子」いじりや「福岡翼」いじりを始めた!本日限定のアドリブネタだな!

ステージネタの中で気になったのは「IZAM」いじりだった。5年前の離婚ネタもあったが、なんどか「いさむ」と呼ばれて「IZAMだ!」と言い返すシーンがあった。このネタは妙に気になっていたのだが、やがてそれが別の意味を持つのだと判明した。

娘が買ったこのミュージカルのパンフレットを見ていたら、CAST一覧の一番上に書かれている「IZAM」の名前だけ別の紙が貼付けられていたのだ。なんだこれは?このような場合は印刷ミスである。はは〜ん!そういう事かと、光に透かしてみるとその下には「ISAM」の文字が印刷されていたのだ!てなことで、この「ISAM 否定」ネタは当初からあった台詞ではなく、パンフの印刷間違いが発見されてから出来たものと想像される!

公演も終わりに近づきメンバー紹介だ。是永様の番になった。「スーパーギタリスト 是永巧一!」と呼ばれた瞬間、3メートルの高さで是永様は1回転ターンを決めた!是永様が他のステージでも時折見せるパフォーマンスだ!ギタリストはギターを弾くだけではなく、ステージングのためにダンスのレッスンにも通うことがあると言う。結構ハードな職業なのだ!

エンディングになった!東海林のり子が立ち上がり、福岡翼も嫌々立ち上がり、会場全体が盛り上がっていた!後半はミュージカルというより、ロック・ライブの感が強い状況となっていた。ステージと客席の距離感はとても近い。舞台と客席が一体感を持って盛り上がり続けていた。長いアンコールステージを充分に楽しんだ後は、家族揃って楽屋へ挨拶に顔を出す。

目の前には半裸で歩き回る男性出演者の姿も多かった。その足下にはテーピングがあった。かなりハードなダンスなんだなあ・・・。是永様にご招待のお礼を伝えるとともに周りを見渡すと、先ほどまで舞台で踊り歌い派手なコスチュームに身を包んでいたミュージシャンや役者たちは、地味な服に着替えフツーの人に戻っていた。是永様も「鯖色パンツ」を着替えTシャツにジーンズ姿だった。これまたフツーの人だ。夢のあとってな感じか?

不思議な縁で交流が生まれ、この歳になって楽屋にまで足を踏み入れる状況になったのは不思議な感覚がある。まだまだ人生には面白い出来事が起こりそうな気がするなあ〜!

会場を出れば21時30分。腹が減った!妻に「何を食べたい?」と聞けば「銀座 天国(てんくに)で天ぷらを食べたい!」と返ってきた。博品館のすぐ目の前である。天国は高級天ぷら屋だ。娘はすかさず「おとうさんの秘密のお小遣い口座から出してね!」とのたまった。一人前1万円程度だろうか?と出費を覚悟しつつ天国前まで来ると・・・。電気が消えていた。既に営業時間が終わっていたようだ。金曜日の夜でまだ21時30分なのだが・・・。それを見てホッとする私であった(なんでホッとするんだよ?)



本日の結論
寺田恵子のケツは小さい!(どこみてんだよ〜!)

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