携帯的読了本
2004年01月23日 読書速度に異変あり!
 

例えば、このような本は母向きでは無いと思うのだ!


「誰だよこんな文体を」

昨年一年間で約100冊のミステリーやハードボイルドを読んだ私だが、今年は何冊読めるのだろうか?と記録を付けはじめてみた。「読了倉庫」がそれである。私は雑読なので、ジャンルを問わず並べたててある。週刊誌や月刊誌は対象としないが、マンガでも「これは一冊とカウントする!」と判定したものは入れてある。

本を読む行為はその人の「個性」がでる。読み終えたタイトルを人様に知らせるのは「恥部」をさらすような感覚もあるが、そんなこたあ気にしないでズンズン進むのだ!で、今年読んだ本を早くも振り返ってみると、ある異変に気付いた。

そもそも昨年春から急激に読書スピードをあげたのにはわけがあった。読書好きの母へプレゼントするためだった。一旦私が読んで「母親向きで面白い本だ!」と判定した本だけを吟味し10冊たまる毎に実家へ送るのである。だが、老人と言えども母は読書家であった。とてつもないスピードで読み倒し「次の本はいつ?」と催促をよこすのである!

催促されれば、永年親不孝を続けた身としては「早う送らにゃいかんなあ!」と、ムキになって出勤電車の中で日々読み倒すのである。だが、読んだ本を統べて母に送るのではない。「選別」が必要なのだ。10冊送るためには15冊〜20冊読まなければならないはめになる。

そして、今年になり読み終えた本を振り返ってみると・・・いまのところまだ1冊も母向きだと思える本が無いのだ! こりゃ困った!すでに1月も23日になり、そろそろ母から催促が届くころだ。さてどうしよう?とりあえず御機嫌伺いのメールでも出してみるか〜!

実母は76才である。昨年末から正月にかけて当家に1週間滞在し、ゆったりと過ごしたのだが、その際に娘が老人にも使いやすい携帯電話の「 ラクラクホン」を母にプレゼントしたのだ。娘は携帯電話のプロである。日々、わけの分からない質問をする老人達を指導しているのだ。得意技をくり出し短期間でメールが使えるようにと母への「地獄の3日間猛特訓」が始まった。

やがて母は1月4日、宮崎の実家へと戻って行った。

一人暮らしの母は、自宅に帰るともう誰にも細かな携帯メールの操作を聞くことはできない。指導者を失った状況だが、自力で携帯電話に届くメールに対峙しなければならないのだ!1週間もすれば使い方が分からなくなりギブアップするのでは?と予想していたのだが・・・。あにはからんや!娘はその後、朝昼晩と毎日数回も母にメールを送り続け、教育のバックアップ体勢をとっていたのである。

孫から来たメールを放置するわけには行かない!母は必死になり操作を思い出しながら返信し続けたのであった。当然、私もメールを送った。妻も送った。最初はひらがなばかりのメールが返って来ていたが、そのうちカナ漢字混じりになり、やがてはアルファベットやついには記号まで登場するようになったのだ!今では絵文字だらけである!うおおお〜〜〜!!!恐るべし老人パワー!

話を少し戻そう。私は「そろそろ本を送ろうか?在庫は大丈夫か?」と問い合わせメールを母に送った。すると〜〜〜!!!なんということでしょ〜!返ってきたメールを見てオラアビックラこいただ!母にはメル友ができて、毎日メールを書くのが忙しくて本を読むスピードが大幅にダウンしたと言うのである!76才でメル友かよ〜〜〜!!!

さらに母からのメールの文章を読んで思わず大笑いしたのである!一度送られてきたメールの内容が間違っていたので、数分後に再度送られてきたのだが、メールの末尾には以下のような文が書かれていたのである!

・・・間違えて、送ることになりにけりです。

おいおい!誰だよこんな文体を教えたメル友は〜〜〜!!!



本日の結論
私はそろそろ読書スピードを落としても大丈夫そうだな!

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