六弦的大物釣

2000年8月28日 突然こんなことになってしまって・・・。



PAUL REED SMITH SANTANA MODEL パープル虎目の想像図


「おおお〜〜〜!!!それは驚愕の返事であった!」

人は希望を持って生きるべきである!諦めてはいけない。希望を持ち続ける事で、いつの日か願いが叶う時がやって来るのだ。と、若人に説教する事は簡単だが、実践するのは難しい。私の経験から言えば願いが叶う瞬間は突然やって来る。何故いまなのだ?と思える程、予期しない時突然やって来るのだ!奇跡は起こるのだ〜〜〜!!!

もう何度も独断倉庫で御紹介して来たのだが、P.R.S. SANTANAモデルというギターが存在する。もちろんあの情熱の泣きサウンド、カルロス・サンタナが使用しているギターだ。PAUL REED SMITHがカルロス・サンタナの為に開発したギターである。そのSANTANAモデルには2種類ある。

1993年〜1998年に発売された「SANTANAモデル」と、1999年12月から発売が始まった「SANTANA2モデル」である。最初のモデルには定価が無かった。いわゆるオープンプライス、つまり「時価」という奴だ。ギター業界のアワビとも呼ばれていたな(ウソだよな?)「SANTANA2モデル」は定価118万円である。うっへ〜〜〜!!!である!

PAUL REED SMITH社長が言うには「SANTANAモデル」を欲しがる方々にはおおかた売れてしまったので「SANTANA2モデル」を発売したのだと言う。本当だろうか?PAUL REED SMITHは、「SANTANAモデル」を欲しがっている私にはアンケートを取らなかったぞ!(な〜に言ってんだよ!)

そんないきさつはどうでも良いのだが、何故何度も御紹介したのか?それはとてもとても欲しいからである!では何故欲しいのか?欲しいから欲しいのである!まるでガキのオモチャ屋前ダダコネ状態だが仕方が無い。欲しい事に理屈は無い。とにかく手に入れたいのだ。では買えば良いではないか!金さえあれば理屈は簡単なのだが、問題は敵が「時価」である事だ。

初めて行った高級鮨屋で「ウニ、アワビ、大とろ」と叫び続ける事は自殺行為に等しい。それが「時価」の恐ろしさだ。決して「場の空気を読めないねえちゃん」を高級鮨屋に連れ込んではいけない!ひどい目にあわされる事は容易に予想されるのだ。おっといけねえ!本日のネタは鮨ではなかったな!話を戻そう。

時価だからと、ギターを買いに来ている客の顔を観て値段を付け替えるわけにもいかないだろう。時価とあっても実際には世間の相場と言うものがある。ではそれを調べてみよう。「SANTANAモデル」を持っている楽器屋はどこにあるのだ?Inforseekで検索してみると・・・おおお!新品が値段付きで出ているぞ!おおお!定価85万円と出ているではないか。それがインターネット特価で58万円だという。ううむ・・・特価でこれか・・・安くはなっているが、やはり今の財力で買えない事に変わりはない。

「SANTANAモデル」手強いやつである。何時の日か手に入れてみせる!と、かすかな希望は持ち続けるが、この価格を観てすでに諦めの境地に達している私である。若人に「希望を持ち続けろ!」と説教できる立場では無くなってしまった。そんな精神状態で突入した8月24日、夏休み初日夜の出来事だった。

いつもの様に独断倉庫を更新した後、暑くて眠れないのでダラダラとオークションを眺めていた。と、その時P.R.S. SANTANAモデルが出品されているのを発見した。さっそくデータを観てみよう!おろ?ところがそれには画像が掲示されていなかったのだ。オークションで画像が無いのはかなり不利である。どのように素晴らしい商品でも、画像がないだけでエントリーがガックリ少なくなるのだ。さらにそこに書かれていた情報は下記の通りだった。たったこの一行だけである。

NAMM に出品されていたもので買ってから3年になります。 紫のトラ目、美品です。


画像がなく、たったこの一行だけの情報で果たして人は入札するものだろうか?人事ながら心配である! この一行に書かれている事を、分かりやすく書き直すとこうなる。

アメリカで毎年開催される楽器ショーで展示されていたものである。つまり、メーカーがかなり気を使って造ったもので品質や仕上げはかなり良い! 購入後3年経っているが、あんまり使っていないので、購入当時の美しさを保っている。さらにカラーはシースルーパープルで、木目が美しい逸品である!

条件としてはかなり良いと判断できる。ところが・・・そこに掲示されていた落札希望価格をみて私は息を飲んだ!なんだ?この価格は?安い!安すぎるぞ〜〜〜!!!画像無しで、たったこれだけの情報、常識はずれの価格、さらに初めての出品であると言う。ううむ・・・クサイ!これらを総合して判断すると「詐欺」という単語が頭を過った。

だが、さらに状況分析を続けて行くと別の考えにも至る。通常「詐欺師」は饒舌である。言葉巧みに騙すものだ。情報をたっぷり与えて信用させるのだ!ところがこの出品はあまりに情報が少ない。無口すぎる。どうも「詐欺」には見えなくなって来た。もしこれが「詐欺」であるとすれば「詐欺師」としては最高ランクのテクニックを持っているのだろう。

詐欺に見えそうで見えない情報。そこに魅力的な価格。出品されたばかりで、当然まだだれも入札をしていない。これだけの情報では、恐くて通常なら入札できないはずだ。だが、そこを巧みに読み切った私である!ふふふふ・・・・これは考えれば考える程、面白い物件であると思えて来た!もし、詐欺ならばそれを防ぐ手立てはある。商品を観てからでないと取り引きしなければ良いのだ。それを嫌がるようであれば、金を払わないだけだ。

もし、真っ当な取り引きであれば、かなり幸運が降って来たと思える。奇跡である!それ程の魅力的価格設定なのだ。こりゃあ!大物を釣り上げる事ができるかも知れないぞ!1時間程、多岐に渡る推理を進めた結果、詐欺ではないと断定した。他の人々が気付く前にとっとと「取りあえず相手の希望価格をぶち込んで落札する!」作戦に出てみる事にした。そして一気に落札。オークションを終了させ、一瞬の後に表舞台から物件は消え去った。後は出品者とのメールのやり取りで、取引条件を決めるだけである。

8月26日深夜、出品者から返事はやって来た。おおお〜〜〜!!!それは驚愕の返事であった!相手は兵庫県在住であった。遠いので原物を見て現金やり取りする事が出来ない。そこで、まず私を信用するのでP.R.S. SANTANAモデルを当方の自宅へ送ると言うのだ。品物も間違い無いと言う。それを私が受け取り確認してからお金は振り込めば良いと言うのだ。私を信用した根拠は、このWEBであると書いてあった。WEBを造っていて良かったぞ〜!やはり素晴らしい人格が、そこここにタップリにじみ出ているのであろうな!わはははは!!!(でてね〜よ!)

てなことで感動の入手話しは「SANTANAモデル」の原物が届いてから再度書く事に致そうか!


本日の結論
原物が手に入るまでは気を許してはならな〜〜〜い!!!

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