六弦的鍍金屋

1999年11月17日 どこかに鍍金屋(メッキ屋)は居ないのか!!!



これが問題の「いけない」ブリッジなのである!!!(実物大)

「泣きつきたい!」

ううむ、ネタに詰まると又してもギターネタになってしまうのか!すまんすまん!興味のない方々へは実にすまんことです!しかし、今書いておかないと忘れてしまうので、書きまくるのである!許されよ!

1999年10月頭より開始した「B.C.RIch再生作戦」はその後、完成を見て、無事にサウンドも奏でられるようになった。なによりである!投資が無駄にならなかったことは、喜ぶべき事態なのだ!艱難辛苦の時を経てまさに「B.C.RIch Mockigbird 改」は単なる「ツグミ」では終わらず「フェニックス」と化したのだ!おおう!そうかそうか!これより「B.C.RIch Mockigbird 改」を「B.C.RIch Mockigbird フェニックス」と呼ぼうではないか!(勝手に呼んでろよ)

だが、一見完成されたかに見えた「フェニックス」はギターとして大きな問題を2つ抱え込んでいた。弦高が少し高いのと、オクターブがフラットする事であった。これは、高音部で音がフラットする現象である。それでは、そのフラットする原理を簡単に説明しよう。



弦の長さは、12フレット目で全長の半分になるように作られている。これは、弾いた場合に音の周波数が12フレット目で倍の高さになることを意味している。つまり、12フレット目で1オクターブ高い同じ音名の音になるということだ。しかし、ギターはその弦長のど真ん中に12フレットを作って実際に弾いてみた場合、その音はシャープしてしまうのだ。これは、弦を押さえた場合、弦がすこし引っ張られることでテンションが掛かり、音が高くなる現象なのだ。それを緩和するために、実際のギターでは12フレット目以降ブリッジまでが、少し長く作られている。

シャープの掛かり具合が、弦の太さでも変化する。太い弦ほどその影響が出るので、ブリッジは通常少し斜めにセッティングされているのだ。フォークギターのブリッジを見ると、その斜め具合がよく分かる。エレクトリックギターでは、さらに細かい調整が1弦毎に出来るように作られているのだ。

さて、そうなると「フェニックス」の場合はどうだろうか?オリジナルのブリッジが取り替えられており、形が違う新しい物にされていた。当然、このブリッジも1弦毎の調整が利くように作られている。音がフラットするのだから、ブリッジを前に出してやれば弦長が短くなり、シャープ方向へと向かう。これで解決するはずだ。

そころが、ところがである!いくら調整しても、ブリッジのコマを一番前まで出しても音はフラットのままなのだ!それは何故か?そもそもこのブリッジは「フェニックス」用に設計された物ではない。このブリッジを使うなら固定する位置を、もう少し前に設計しなければならなかったのだ。これは困った。いまさらブリッジを固定しているボルトの穴を変更するわけにも行かない。

こうなると、問い合わせる先は「元の持ち主」である松下氏だ。オリジナルのブリッジは残っているという。ただし少し錆が出ていて、さらにクロームメッキも剥げているという。早速それを送ってもらった。すぐに取り付けてみると、おおう!おおう!やはり純正のパーツである。弦高はぴたりと落ち着き、以前よりぐっと弾きやすくなった。さらにオクターブ調整も難なく出来てしまった。これで音の管理に関しては完璧である。

だが・・・又新たな問題も発生したのだ。見た目の問題である。さすがに純正部品であるブリッジは納まりがよい。しかし、クロームメッキでさらに剥げているのだ。他のパーツは金メッキでピカピカである。ちょっとバランスが悪い感じがする。だが、新しく買おうにも、純正パーツにゴールドの物はないのだ。こうなると、自力でブリッジを磨き上げ、金メッキを施すしかあるまい!(そこまでやるのか〜?)

では、どうやって金メッキを自力でかけるのか?かつて電気回路を組んだ際にも、多くの手助けを必要とした。金メッキもそれらの手助けを必要とするのだろうか?最初に聞いてみたのは「登録会員00011吉沢氏」である。CM業界で美術の仕事をしている。彼は言った「業界値段ちゅうのがあるからね、知ってるとこに頼むと高いと思うよ!」であった。そりゃあそうである。間に入る人件費がバカにならないのだ。さらに「直接メッキ屋を探して頼んだ方が安いよ。1000円以下で出来るんじゃない?」とも言う。

さらに違う作戦を練った。金メッキが素人でも出来るキットはないだろうか?きっとある!(おいおい!)WEBで見つけたのが「めっき工房」9800円であった。東急ハンズでも販売しているという。だが、9800円という価格は、これ1回の作業の為には高すぎないだろうか?うん!確かに高すぎる!てなことで、これは却下した。となると、親切で安い「メッキ屋」を見つけて金メッキをやってもらうのが最善手であろうな。

さてそんなわけで、私はこれより「金メッキ屋」探しの大海原へ再び漕ぎ出すのである。遙か銀河系の彼方にあるやも知れぬ「金メッキ屋」を探し、やがて来る2000年の扉を開くのである。できれば、1999年大晦日に最後のイベントとして「金メッキ完了!」と叫びたいが、果たして間に合うのだろうか?読者の中で「オレって金メッキは得意だもんね!」と言われる方は存在するのだろうか?もしそうであれば、泣きつきたい私である!急募!!!「金メッキ屋さん」なのである!!!



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