六弦的銃弾姿

1999年11月11日 それは予想を裏切る展開となった!!!



これがその疑惑である! いったいこれは何だ?

「疑惑の銃弾!」

再び「六弦的●●●」シリーズなのだ。本日は、非常にマニアックな話になる。ギターの電気回路について発見した驚愕的事実について書くのだ!話について来られない方々が続出するだろう。が、そこはひとつ私のワガママだと思ってお許し願いたい。ではまいるぞ!

前段
私は過日、中古のギターを登録会員00119松下氏より購入した。ブランドはB.C.Rich シリーズはMckingbirdである。これは購入した当初、塗装の状態が悪く、自力で全部塗り直す決意をした。ついでに、電気回路も再構築し、改造を施し、最高クラスのMckingbirdと同じ電気回路にするべく作業を開始したのであった。そして、登録会員00119松下氏の援護射撃もあり、そのギターは何とか完成し、無事に音を奏でることが出来るようなった。

ここまでは、今までの「六弦的●●●」シリーズを読み続けていた方はご存じの話である。さらに、私はB.C.Rich Mckingbirdの最高級品であるSUPREMの電気回路と自分が作った電気回路がどのように違うのかを確認したくなった。で、内部構造を知るために、登録会員00121石井氏よりB.C.Rich Mckingbird SUPREM を購入したのであった。こうなるともうほとんどビョーキである!と、ここまで書いてもまだ「六弦的●●●」シリーズにいままで発表してきた事実の羅列でしかない。

本題
さて、登録会員00119松下氏は私の改造作業に協力をしたことで、自分自身も何らかの作業を行いたくなったらしい。私の持っているギターのパーツについて問い合わせが来たのだ。「ギブソン・レスポールのピックガードの外形と厚さ、それにネジ位置を採寸して教えてもらえないだろうか?」とあった。もちろん喜んでご協力する次第である。

ギブソンからピックガードを取り外した私は、スキャナーで読みとり、画像データとしてお送りした。さらにその厚さは、1円玉2枚分であった。ということは日本では2mmの事を意味する。それもメールで伝えた。これで、ギブソンの採寸はお終い。さらに追加質問があった。SUPREM の電気回路のブースター(増幅器)に使われているトランジスタ表面に何と表記されているのか知りたいというのである。

私は分解したくてB.C.Rich Mckingbird SUPREM を手に入れたものの、そのあまりの美しさにビビってしまい、いままでその裏蓋を開けることはなかった。しかし、命の恩人とも言える(いえるのか〜?)松下氏のたっての希望である!その願いを聞き入れないわけにはまいらん!てなことで、怯えつつプラスドライバーを握りしめ裏蓋を開ける作業に取りかかった!深夜12時の事である。

ネジは4本。たぶん一度も開けられたことはないのだろう。かなり堅かった。ネジ山をつぶさないように慎重に左手を添えつつ作業を進めた。そして、裏蓋撤去!!!うっ!!!おおお〜〜〜!!!その時私が眼にした光景は「美しい〜〜〜!!!これぞプロの技だ〜〜〜!!!」私が作った物とは雲泥の差である。アースの取り方が私の考えていた方法とは全く違う、すっきりしている!電気回路が実に美しいのである!これはアートである!私が作った物はコードがはいずり回り、とぐろを巻き溢れかえっているが、こいつはすっきりとイヤに空間が広い。無駄な物が何もない感じなのだ。

それでは気を取り直して、いよいよトランジスタのチェックである!どこだ?どこだ?どこだ〜?ない!見つからない!なぜだ?ブースターがここにはあるはずなのだ。そのブースターにはトランジスタが使われているはずなのだ〜〜〜!!!だがそれが見つからない。私が作ったギターの回路には、大型切手サイズの基盤に取り付けられたトランジスタが入っているのだ。それと同じ様な物があるはずだが・・・・・・。

ブースターにはその電源として電池006P(四角い電池)が接続される。確かに目の前にはその電池がスポンジのクッションに巻かれて置いてあるのだ。ブースターはあるはずだ。もちろん音を出したときにブースターの効果も確認済みである。となれば、電池から出ているコードを辿ればよいはず。指先でそろりと電池を持ち上げ、繋がっている先を見ると・・・おおお〜〜〜!!!何と言うことだ!!!何と言うことだ〜〜〜!!!


現物はもっと小さい。


そこに設置されていたのは「銃弾」であった。このサイズからすると「38口径マグナム」の物らしい。だが、何故こんな所に銃弾があるのだ〜!さらに観察を続ける。弾頭と薬莢部分はピカピカである。ボディーにしっかり止められていて動くことはない。そして雷管部分から数本のコードが延び、それぞれの落ち着く先につなげられている。その1本は電池へと繋がっていた。

つまりこの「疑惑の銃弾」こそがブースターそのものなのである!これにはさすがの私も降参!である!日陰の存在である裏側の配線に、このようなお洒落を仕掛けるとは、このギター製作者はただ者ではないと見た!製作者のプライドを感じる瞬間であったのだ。深夜分解されたギターを目の前にし、にんまりほくそ笑む私を見たら、妻も気持ち悪かろうな。

こうなると、次は私の問題である。このような仕掛けを施された本物を見てしまうと、私も真似たくなるではないか!だが、日本では御法度の「38口径マグナム」銃弾を手に入れなければならなくなるではないか!これは犯罪である!断じてその筋の方に要求して手配すべき話ではない。当然ながら登録会員00119松下氏にももう協力は仰げないだろう「勝手にしろよ!」と冷たく突き話されるだけだろうな!(ったりまえだがね!)

こうして、いったん完成したかに見えたギターB.C.Rich Mckingbird 改 は、再び「改造の海」へと漕ぎ出したのである!いつになったら終わるんじゃ〜〜〜い!!!



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