六弦的最終章

1999年10月24日 ついに!ついに!ついに!〜〜〜!!!



このように組み上がったB.C.Rich Mockingbird 改である!

「意外に落ち着いてるなあ・・・」

ギター改造作業は、ついに最終章に突入したのである!!

B.C.Rich Mockingbird 改はやっと組み上がったが、どうも配線が間違っていてテストすると音が出ない状態になっていた。さて、間違いはどこなのだ?私は協力者松下氏の指導で作り続けていた。松下氏から提供された配線図を解釈しつつ、今日まで作業を続けた。それを信じるしか私に進む道はなかったのだ。人を信じるとはどういうことだろう?たった一度しか会ったことのない松下氏を信じ続けることは、体力がいるのだ!ましてや、意志の疎通はメールのみ。それですべてを進めるのは無理だったのか?無理だったのか〜〜〜!!!

その時、私の一番気にしていた部分は「フロントピックアップ」と「リアピックアップ」の切り替えスイッチの配線である。この部分は、松下氏の配線図でも、いまいち理解できない部分だったのだ。特にアースに配線されていないのが気になった。もう一度実物を見る。やはりアースにはつながってない。そこで、画像と共にお約束の質問メールを送ることにした。


ほとんどギター工房化した私のデスクである!


昨日早朝に松下氏から、再度救済メールが届いた。音が出なければ、この部分に問題があるのではないか?配線は間違ってないか?断線はしていないか?テスターでチェックせよ!とかなりの項目の指示があった。まるで通信教育の添削である!だが、その指示を見ているうちに、このような項目を見つけた。

意味的には「改造前のオリジナルの配線を記録しているなら、それを参考にしなさい!」と言うことだった。私は作業に取りかかる前に、丹念にその記録を残したのだった。早速取り出してみる。うう・・・ううう・・・失敗である!大失敗である!もっとも疑わしい部分の「フロントピックアップ」と「リアピックアップ」の切り替えスイッチの配線は「な〜んも問題ない!」と思っていたので欠落していたのだ。うう・・・ううう・・・世の中そんなものである。

松下氏の回路図における切り替えスイッチの記述は、松下氏に問題があるのではない。現物を見ないでここまで書いていただいたのである。頭が下がる御協力具合なのだ。感謝の念でいっぱいなのだ。私は電気的知識がないにもかかわらず、無謀にも改造作業に手を出したのだ。すべては私の「これくらいはなんとかなるさ!」的安易さが引き起こした事態なのだ!東海村の放射能漏れに近い、作業に対する認識の甘さだったのだ!後は自力で解決するしかあるまい!

ギターに取り付けてある切り替えスイッチには、3本のワイヤがつながっている。だが、よく見ると端子は4か所ある。4か所共にハンダの跡がある。と言うことは4本のラインがどこかへつながっていなければならない。んん・・・・・・???残る1本は何処に繋ぐのだ?根本的に私は何か勘違いしていないのか?さて、どうやって確認しよう・・・。すでに深夜なのだ。頼る相手はもう寝静まった時間だ。何か手はないのか?何か手は・・・おおう!おおう!そうだ!

私は、ギブソン・レスポール・カスタムを所持している。これもまたフロントとリアを切り替えるスイッチがついている。これをバラして観察すれば解決策が見つかるかもしれんぞ!ギブソンをハードケースから取り出し裏蓋2か所を開けてみた。おおう!さすがにギブソンだ。さらに内側は金属ケースでカバーしてあり中が見えない。丁寧な作りである。それも慎重に外した。

切り替えスイッチの配線と、それが何処へ伸びているのか観察をする。私が改造中のギターと違う配線だ。あきらかにアースにつながっている線がある。ううむ・・・さらに、ギブソンとB.C.Richでは、切り替えスイッチの構造も違っていることに気づいた。そうかそうか!やっとわかったぞ!あの線はマイクロスイッチに繋ぐのではなくて、アースに繋ぐ必要があるのだな?さらにいま使ってない端子をマイクロスイッチに繋げば、それでOKなではないか?

このような判断は、現物を見ながらでなくては出来ない。現に、改造中のスイッチとギブソンのスイッチは、二つの端子が逆側になっているのだ。回路図が読めない私は、いままでこのことに気づかなかった。松下氏には酷な情報提供を要求していた私であったのだ。いや〜〜〜すまんすまん!これでやっとモヤモヤがはれた感じがする。たとえ間違っていたところで、ハンダ付けを再度やりなおせばよいだけだ。自信はないが次へ進むことにする!


このようにパーツと配線でいっぱいになってしまった。


今の観察結果をもって再作業の方針はきまった。ハンダゴテが暖まるのがもどかしい!そして、配線終了!!!アンプ代わりのチューナーにシールドをつっこんだ。スイッチオン!!!弦をはじいてみる。ふふふ・・・ふはははは!!!!!わはははは!!!!!針が振れるではないか!チューニングしてみる。針が動き440Aを示した。間違いなく電流は流れ、音が出る状態になっている。やっと配線の完成だ!だが、数多く取り付けたスイッチがどのように動作するのかは、アンプが到着してからのチェックとなるのだ。まだ安心は出来ない。

思えば長い日々だった。10月2日に入手した B.C.RIch Mockingbird は、連休を利用し塗装を施された。そして、連日の試行錯誤とパーツ購入のドタバタで約3週間をかけ、今ここによみがえったのである!現在夜中である。音を出すことははばかられる時間帯だ。だが、音を聞かなくてもソワソワ感がない。「意外に落ち着いてるなあ・・・」と言った雰囲気なのだ。「終わった!」ではなく「終わった・・・」てな感じだろうか。「祭りの後の寂しさ」「長い小説を読み終わった直後感」でな感じだろうか?もっと続けていたかったという感が強いのである。このあたりが大人のホビーって感じか?(どんな感じだよ?)長い「六弦的●●●」シリーズもこれをもって最終章とする。つぎは、アンプが届いた時に、ご報告するとしよう。

長期間、飽きずにお読みいたいた皆様へは感謝の念でいっぱいである!特に、作業にご絶大なる協力をいいただき、ほとんど主犯格である松下氏には、頭が下がるほどの感謝感謝!なのである。ほんと〜〜〜にありがとう!これで松下氏も会員として登録だ〜〜〜!!!そして、テスターやマイクロドライバーをご提供いただいた登録会員の久保寺氏にも、この場を借りて感謝を述べたい。

あとがき
作業進行とシンクロしたこの「六弦的●●●」シリーズは、いったい何のために書かれたのであろうか?終了してみて、自分でも不思議なのだ。作業だけでも大変だったのだが、それをあえて連日文章化し恥を世間にさらすのは何故か?どうも私には露出狂の気があるらしい。そう思うしかない。さて、次は何に手を出すのだ?ほぼ方向性は決まっている。新シリーズの登場を待たれよ〜〜〜!!!



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