六弦的大博打

1999年10月05日 そして決断の日はやってきた!!!



再びこの画像である。怪しげなB.C.Richモッキンバードである!

「そして過ちは繰り返される・・・」

人は過ちを繰り返す生き物である。私とて例外ではない。いままで何度繰り返してきたことか!そして、よせばいいのに過ちが再び訪れたのだ!その過ちをひもとく前に、本日の話には予習が必要である!人によっては復習と呼ぶ場合もある。まずは過去の独断倉庫を読まれてからでないと、本日のネタは理解できないのだ。

復習その1 疑惑的六弦琴 ←こちらをクリック!

復習その2 六弦的再登場 ←こちらをクリック!

復習その3 六弦的欲望談 ←こちらをクリック!

私は以前より、新しいギターが欲しいと独断倉庫内で何度も叫んでいた。 フェンダーストラトを「貢ぎ物」としてお贈りくださるなら、ありがたく受け取るつもりでもいた。しかし!それはその日以来1本も届くことはなかった(あたりまえじゃね〜かよ!)さらに、SONYの懸賞応募でひょっとしてフェンダーストラトがあたるのではないか?との野望を持ち、登録会員に広く呼びかけ応募させるという陰謀も企て、実行に移した。だが、その結果、8月31日の抽選結果は悲しいことになってしまった。誰からも「当たりました〜!!!ストラト受け取ってくださ〜〜〜い!!!」などと言っては来なかったのである。金輪際こなかったのであ〜〜〜る!

だが、欲望はさらに加速した。フェンダーストラトの夢も実現せぬうちに、もう次の物に手を出し始めたのである。いわゆる二股と言われる行為だ。男女間であれば忌み嫌われる行為である。だが、私の欲望はギターに関し、それを許すのだ〜〜〜!!! 今度はB.C.Richモッキンバードの参戦である。突然あのシェイプが愛おしくなったのだ。あのたくさん並んだスイッチ類がとてつもなく美しく見え始めたのだ。

その欲望を満たすためにとった行動はこうであった。WEBを駆けめぐり、譲ってくれる方を探し始めたのだ。そして、過日その方は出現した。B.C.Richモッキンバードを格安で譲りたいと言うM氏なのである。まずは写真を送ってもらった。するとそこには、私がまったく想像していなかったB.C.Richモッキンバードの姿があったのだ。探していた 欲しい物ではない。醜いアヒルの子的B.C.Richモッキンバードである。しかし、その造作にはなんとなく表現しがたい魅力を感じたのだ。出来の悪い子ほどかわいいってやつか?オレが救ってやりたい!立派に更生させたい!そんな気にさせる風情なのだ。

さらにM氏は言う「フェンダー・ストラトキャスターもあるんですが一緒にどうでしょ?」なに?私の心を見透かしたような発言ではないか!私の家庭を覗き見していたとでも言うのか?M氏よ!さらにM氏は言う「フェンダージャパンなのですが・・・ 」うっ・・・絶句する私である。私が求めていたのは「フェンダー・USA」なのだ。ここに壮絶なる葛藤が始まったのである。

「醜いアヒルの子ギター」と「アメリカ人のふりをした日本人ギター」の組み合わせを私に提示してきたM氏は、さらにとどめの言葉をつぶやくのであった「二つまとめ てなら安くしまっせ!」ううう・・・私は「安い!」という言葉に敏感なのだ。この カウンターパンチはダブル欲望と相まって、私のボディーに深く深く突き刺さったのだ。私にも主義主張がある!だがその主義主張はしばしば変更され、プライドなぞありゃしないのだ!ついにその時が来た!まずはM氏に会って現物を見るべきであろう。

かくして、1999年10月2日12時二子多摩川「不二家レストラン」での会合がセッティングされた。空は晴れ渡り、10月だというのに気温は上昇する一方であった。聞けば夏日だという。出かける際にコスチュームは「アロハ」と決めた。そのように高揚した気分だったのである。しかし、今思えばこのようなコスチュームの選択がすでに過ちだったのかも知れない。

その時はやって来た。M氏は子連れである。メールのやりとりでは、30才そこそこの方かなと想像していたが、目の前には充分に中年であると言っても過言ではない人物が現れたのだ。両手にギターバッグを抱えている。おう!これがあれか!そこで早速ブツの確認である。事前にM氏からは「現物を見てからのドタキャンはありですから」と伝えられていたので、問題はない。安心して拝むことが出来るのだ。

まずは、B.C.Richモッキンバードを見た。思ったより小さく感じる。ざっと見たところ、塗装が怪しい感じだ。なんというのだろう・・・いいかげんってやつか?しかし、全体から醸し出される怪しげな雰囲気が私をゾクゾクさせるのだ。よし!立派に更生させてやるぞ!早くもそう思ってしまう私であった。

矢継ぎ早に、フェンダー・ストラトキャスターも見る。こちらはほとんど使われた形跡もなく、目立つ傷もない。結構美品である。問題はない。これもまたオサエとして手に入れておいてもバチは当たらんだろう!(なんだよそりゃ?)ということで、暖かな陽気とアロハの後押しを受けてこう言ってしまった私だった「両方いただきましょう!!!」おう!何という過ちを繰り広げるのだ!またしてもお前はそのような事に財力を使い果たしてしまうのか〜〜〜!!!

てなことで、あれほど熱心に「止めておけ!」と言っていただいた登録会員諸氏のご厚意を蹴飛ばすかのように、そのギター2本は今、私のデスクの隣で静かに横たわっているのだ。さて、これから私はさらなる過ちの世界へ旅立とうとしている。B.C.Richモッキンバードを改造し、さらに塗装もやり直そうと画策しているのだ。改造には改造の知識や技術が必要である。塗装もしかり!それを何とか年内に自力でやっつけようと壮大なる計画を立てているのだ。

その改造の様子は、いずれ細部に渡りご報告することになると思うのだが、ボディーに穴をいくつも開ける必要がある。これは後戻りできない改造である!非常に危険な改造である!果たして不幸な結果になるのか?それとも幸せな結末が待っているのか〜〜〜???もうこうなれば一種の博打である!!!私にとっては大博打なのだ〜〜〜!!!まあ、なるようになるだけだが・・・今までの私の経験からすると、成功率12.5%であると推測せざるをえない!(おいおい!たったそれだけかい!)



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